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駒学園の追走St.3−1
日時: 2017/12/25 03:42
名前: さくら

駒学園の追走〜禁断の世界の一欠けら St03.血統なる決闘#1 〜Duel become pedigree

目次
序 章>>1  05章>>6
01章>>2  06章>>7
02章>>3  07章>>8
03章>>4  08章>>9
04章>>5  09章>>10
10章>>11  11章>>12
メンテ

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Re: 駒学園の追走St.3−1 ( No.1 )
日時: 2014/09/13 12:50
名前: さくら

序章

「・・・そうだったのですか、そんなことが。
リリカ義姉さんは相変わらずみたいですね。私が初めて彼女と
対峙した時も、行き成り斬りかかられましたし・・・」

 そういいながらため息をつく桜花。彼女の家に上がって客間に通された
可奈たちは、とりあえずここに来ることになった成り行きを
彼女に話していた。それを聞いた桜花の言葉がこれである。

「あのときは、ジンさんが「姉たちに紹介したい」・・・っていうから、
天界から降りたのにまさか行き成り「敵生体確認」の一言の後に、
斬りかかってくるとは・・・」

「・・・なんというか、災難だったな」

 それを聞いて何とも言えないようにそうつぶやいてから、
可奈はふと今の言葉を思い返した。

「・・・ちょっと待て、天界から降りた?あんた、魔人や悪魔の類じゃないのか?」

「はい、私は元は人間です。
戦国時代には、斬れぬモノなしと遠き者にも謳われるほどの
活躍をしたものです。それが、死後に神々に拾われて聖戦に参加、
残り少ない聖戦が終わり、武者修行の旅と称して戦場を
さまよっているとき、夫と出会い、幾度となく刃を交えて
鎬と命を削り続けるうちに、お互いにひかれて今に至る、
というかんじなんです」

「なにその戦国浪漫」

「いや、浪漫なんて甘ったるいもんじゃないと思うぞ」

 桜花の話を聞いた朝倉がそうつぶやく。それをきいて、可奈はあきれ半分に
朝倉に言った。とてもではないが、浪漫があるような話には聞こえない。雷華もサラサも
そう思ったからか、朝倉の言葉に苦笑いを浮かべていた。

「・・・私、何か変なこと言ったかしら」

「桜花さん、たまーにずれることがありますのますの。
でも、悪い方ではないので、安心してくださいなさいな?」

 そういいながら可奈をのぞき込む蓮華。

『・・・この子の言語中枢機能、ぶっ壊れてるんじゃないわよね?』

 蓮華の言い回しを聞いたカーミラがコリコリとほほをひっかきながら
ルルに問いかける。

「・・・昔は、普通に話していたのですが・・・。
まぁ、長い間メンテナンスもしていませんでしたし、帰ったら少し
調べてみますわ」

 ルルもそういって少しだけ考えるよ運が仕草をしてから、
それでは、と口を開いた。

「わたくしはこれで一度失礼いたしますわ。
何か必要なものがあったら、遠慮なくわたくしか、
桜花さんたちにおっしゃってください。たいていのものはすぐに
準備できると思いますわ。
では、デッキや体調の管理など、しっかりしておいてくださいね。ではこれで」

 ルルはそう言って会釈をすると、蓮華とともに闇の中に消えていった。
それを見送ってから、小さくため息をついた可奈。さて、とつぶやいてから
朝倉達を振り返って口を開いた。

「・・・デッキの調整はすんでるな?」

「当然」

 朝倉の言葉とともに全員がうなずく。それを聞いて可奈もうなずくと、
一息ついてから続けた。

「この世界は私たちの暮らす世界とは違う。妖魔はびこる魔界だ。
どの程度庇護されるかは知らないが、下手したら食い殺されると思って
行動した方がいいと思う。そこで、だ・・・大した効力はないかもしれないが、
外に出るときはこれを持ち歩いていてくれ」

 そういって可奈が持ち出したのは呪符だった。
何やらよくわからないが、念入りに書き込まれており、力のない
朝倉達やそれをのぞき込んだ桜花にもそれにかかった念が見えていた。

「・・・なぁにこれ?よくわかんないけど、随分念のいった代物ね?」

「魔除けの呪符だ。不要かもしれないが、
一応持っておくに越したことはないと思うしな。簡単だが、
魔封じの念も込めてあるから、ちょっとくらいの中級悪魔までなら、
それで抑えることはできるはずだ、相手に張り付ける必要はないから、
直接その札を対象に向けて縦に裂いてくれ。ただし、
スペアはないから、破るときは慎重に頼むな」

 可奈の言葉に、へえと言いながら札を顧みる朝倉と雷華。
一方でそれを見ながら腕を組んで嘆息するカーミラ。

『・・・まぁ、腐っても退魔師、と言ったところね。
それなり程度に強力な加護がついてるわ。・・・これは天使の気ね?』

「ああ、モンスの天使と呼ばれる小天使だ。
嘗ては1914年、8月26日〜27日にかけて、ベルギーのモンス
で起こった戦争でフランス、イギリス連合軍に加勢した天使の兵団だ。
・・・最も、その時のように数千数万の兵は呼べないが、まぁ、
1枚について1体くらいは何とかなるはずだ」

「それに、ここは虚空界からは7階層以上下の界になりますから、
おおよそ、加護こそあれど長時間呼び出すことはできないでしょうしね」

 そういいながら、朝倉の手から拾った札をもてあそぶ桜花。
流石現地住人だ、そういう情報はありがたいと可奈は思うが同時に驚く。

「・・・7階層以上だって!?虚空界、天上界、天界、地上、六道界、冥界、
魔界・・・そのさらに下の世界があったのか・・・」

「まぁ、人間たちの記述からは随分と昔にすたれてしまっていますから、
ご存じないのも無理はないと思います。ここ闇亡界は天上界からすら
見放された、いわば悪鬼羅刹の無法地帯でしたからね。
しのぶ義姉さんたちが来て、随分ましになったんですよ」

 そういいながら、かつては本当に・・・と言いたげな顔をする桜花。
その全身から漂う哀愁に、相当な苦労を感じずにはいられなかった。

「まぁ、とにかく。私たちも精一杯のサポートはしますから、
あまり難しいことは考えないで大丈夫ですよ。ルル義姉さんからも
そういわれていますし」

 彼女の言葉に顔を見合わせる一方で、妖怪の類ではなく女神であるという
桜花を少しは信じてみようか、という気になっていた。

「・・・ねぇ、そういえばなんだけどさ。
大会って、どういう風に進行するのかな?私達、チーム形式
ってこと以外は何も知らない気がするんだけど・・・」

 雷華の言葉に全員が顔を見合わせた。そういえば、誰も聞いてなかったな。
そう思って桜花を顧みると、彼女はえーっとですね、と紙束のような
モノをめくりながら答える。

「・・・大会はとおなめんと方式をとり、ちいむは5人、二人まで補欠有。
といった感じのようですね」

「・・・トーナメント方式、か。
ルールは私たちのやっている通常のデュエルと同じで、
実態へのダメージはない、ということだが」

 可奈の言葉に、それがですね・・・と、桜花が口を開いた。

「噂話なのですが、参加者の中にはそういった決闘を求めて、
予め、申請をしている者もいるそうなんです。そして、その相手に
対してのみ、こちらも同じ規則で戦いを挑むことができる、と」

「・・・なるほど、ただのデュエルオンリーでどうやって
魔人側の参加者を募る気なのかと思ったら、あらかじめそんなことをして
いたのか・・・これは通常のデュエルというのもわからんな」

 可奈がそういって顔をしかめる。しかし、それに対して桜花は
多少苦笑いをしながら答えた。

「もっとも、申請を出した選手以外は通常の規則を守らなければ
なりませんし、これ、ちいむの中で一人しかだせないんです。
それに、その人物の情報は申請アリと公開されるので、
その相手だけ、ルル義姉さんや、ほかの誰かに任せれば大丈夫でしょう」

 見てみれば、実態こそ持っていないようですが吸血鬼もいるようですし。
彼女はそう言いながらカーミラを顧みる。物腰の柔らかい視線だが、
貫くように鋭く、透き通った黒色の瞳に、彼女は柄も知れぬものを感じていた。

『とはいっても、私は実体がないから、結局サラサの体を
借りることになるから、必然的にそういうのに馴れてる可奈か・・・
あのルルって人に任せることになるんだろうけどね』

 カーミラはそう言って億劫そうにため息をついた。
それを顧みてとりあえず、と可奈は口を開いて朝倉達に言った。

「私は寝るぞ。明日まで起こさないでくれよ。・・・いいな」

 そういうが早いかごろりと体を横たえて、腕を枕にした可奈は静かに
寝息を立て始めた。その間、わずか3秒ほどである。

「・・・なにコイツ寝るの早い」

「ま、まぁ・・・昨日徹夜だったらしいから・・・サラサちゃんは、大丈夫?」

 すでに起きる気配のまるでない可奈を顧みて、あきれ半分に朝倉が呟くと、
それを聞いた雷華がそう答え、そのあとで同じく徹夜していたサラサに
きいた。

「・・・まぁ、平気かな。なんだかんだいって人外だし。
体力には自信あるよ?」

 何なら一戦交えてみる?
サラサはそう言ってガッツポーズ。朝倉はそれを見て頭を押さえる。

「ばっかじゃないの。やってられないわ」

「まぁ・・・気持ちはわかるけど・・・今は、ね」

 雷華もそういって苦笑いを浮かべている。確かにこちらに来たばかりで、
勝手もよくわからないうえに、割と疲労もしているのだろう。

「・・・それでしたら、差し支えなければ私が御相手いたしましょうか?
ルル義姉さんが認めるほどの実力者、というのも個人的に気になる
ところですし・・・」

 桜花がそういってサラサに向き直る。
サラサはそれを聞いて心底嬉しそうにうなずいた。

「・・・昨日徹夜で雛沢さんとひたすらデュエルしてたのに、
元気なことね」

「ま、まぁ・・・雛沢さんのデッキだけじゃ、わからないところも
あるかもだし、いいんじゃないかな?」

 雷華がそういって苦笑を漏らす。朝倉はそれにすらも
なんかもう、と言いたげに口を開かず、庭に出て言った二人を畳にうつぶせに
寝転がりながら顧みた。

「ま、いいか。あの子のデッキのめっちゃくちゃさを考えたら、
ここで私たちがデッキ内容を把握しておく必要は、少なからずあるわけだし」

 彼女がそんなことをつぶやくと同時に、桜花とサラサのデュエルが始まった。
メンテ
Re: 駒学園の追走St.3−1 ( No.2 )
日時: 2014/12/09 07:56
名前: さくら

1章

1ターン目
「先攻は私!私のターン、ド・・・あ、そういえば昨日付でルール改悪で
先攻ドローできなくなったんだっけ?」

 先行のサラサがデッキからカードをドローする直前に、思い出した
かのようにそう朝倉を顧みた。

「・・・そうだったわね。なんかそんなこと書いてあった気がするわ。
読めないけど。後改悪じゃなくて、改正ね」

 そういいながら、リリカから渡された招待状の中を顧みる。
可奈の解読した内容によると、2枚目の内容にルール変更のお知らせと、
その適応について書いてあったらしいが、朝倉には読めなかった。

「なら、モンスターを守備表示でセットして、ターンエンド!」

サラサ手札残:4枚

2ターン目
「私の番です、1枚引きます。・・・私は手札から、増援を発動します」

「・・・増援?戦士族を中心にしたデッキなのかな」

増援
魔法
デッキからレベル4以下の戦士族モンスター1体を選択して手札に加える。

「その効果で、私は山札の中から真六武衆‐ミズホを手札にくわえます!」

『・・・六武衆!嘗て環境をにぎわせたガチデッキ中のガチデッキじゃない。
サラサのネタだらけのデッキでどこまで食らいつけるか』

「そこはタクティクスしだいね。
とはいえ、ヴァンパイアは基本の火力は低いからね。どうなるかってところか」

 カーミラの言葉に朝倉がそう答える。

「私は手札から、永続魔法、六武衆の結束を発動!」

六武衆の結束
永続魔法
「六武衆」と名のついたモンスターが召喚・特殊召喚される度に、
このカードに武士道カウンターを1つ置く(最大2つまで)。
また、武士道カウンターが乗っているこのカードを墓地へ送る事で、
このカードに乗っていた武士道カウンターの数だけデッキからカードをドローする。

「そして、手札から真六武衆‐シナイを攻撃表示で召喚します!」

 桜花のフィールドに現れた紫色の鎧武者。さらにそれに従うように、隣に
に赤い鎧の女武者が姿を現した。

「さらに、先ほど手札に加えた、ミズホを特殊召喚します!
そして、それぞれの召喚および、特殊召喚により、
六武衆の結束に武士道かうんたあをひとつづつ載せます」

真六武衆‐シナイ
☆3 水
攻1500
守1500
戦士族効果:自分フィールド上に「真六武衆−ミズホ」が表側表示で存在する場合、
このカードは手札から特殊召喚する事ができる。
フィールド上に存在するこのカードがリリースされた場合、
自分の墓地に存在する「真六武衆−シナイ」以外の
「六武衆」と名のついたモンスター1体を選択して手札に加える。

真六武衆‐ミズホ
☆3 炎
攻1600
守1000
戦士族効果:自分フィールド上に「真六武衆−シナイ」が表側表示で存在する場合、
このカードは手札から特殊召喚する事ができる。
1ターンに1度、このカード以外の自分フィールド上に存在する
「六武衆」と名のついたモンスター1体をリリースする事で、
フィールド上に存在するカード1枚を選択して破壊する。

「そして、結束を墓地へ送り2枚を手札にくわえます」

六武衆の結束→墓地
桜花手札残:3+2=5

「ミズホで、守備表示のもんすたあを攻撃します!」

 ミズホが地を蹴り、両手に握った刀を振るう。
裏側のカードが翻り、現れたのはサーベルを持った子鬼のゾンビ。
ゾンビは一撃目を何とか受けたが、迫る二撃目を叩き落とすことができずに、切り捨てられた。

ゴブリン・ゾンビ守1050×→墓地
真六武衆‐ミズホ攻1600○

「ゴブリンゾンビの効果発動!
デッキから、守備力1200以下の、アンデット族モンスター1体を
手札に加える・・・私はデッキから、ゾンビ・マスターを手札に加えるわ!」

ゴブリンゾンビ
☆4 闇
攻1100
守1050
アンデット族効果:このカードが相手プレイヤーに戦闘ダメージを与えた時、相手はデッキの一番上のカードを墓地へ送る。
このカードがフィールド上から墓地へ送られた時、自分のデッキから守備力1200以下のアンデット族モンスター1体を選択し、
お互いに確認して手札に加える。その後デッキをシャッフルする。

「シナイで直接攻撃します!」

 シナイがサラサめがけて金棒を振り下ろした。
瞬間、彼女の足元の地面が隆起し、そこから毛玉が飛び出した。
 毛玉はシナイの攻撃を受けると、そのまま地面にたたきつけられ、
うつぶせの状態からゆっくりと顔を上げた。・・・毛玉に小さな手足、
ぱっちりと開いた目玉、一瞬クリボーかと思ったが、よく見ると違う。
 そのクリボーのような毛玉は、身体の一部が腐り落ち、片目がえぐれて
眼窩が丸見えになっていた。その姿はまさにクリボーのゾンビである。

「私は、手札からゾンボーの効果を発動!
相手プレイヤーからの直接攻撃を受けた時、手札からこのカードを特殊召喚
することができる!」

サラサLP8000−0=8000

「ライフが減ってない?」

「ゾンボーは、この効果による特殊召喚に成功した時、
相手からの戦闘ダメージを無効化し、その無効化した数値500ポイントにつき、
レベルを1つ上げる効果があるの。シナイの攻撃力は1500、よって、
ゾンボーのレベルは1から4に上がる!」

ゾンボー
☆1 闇
攻   0
守 200
アンデット族効果:相手プレイヤーからの直接攻撃を受けた時に発動することができる。
その直接攻撃によるダメージを無効化し、手札からこのカードを特殊召喚する。
その後、このカードのレベルはこの効果によって無効化した戦闘ダメージ
500ポイントにつき、1レベル上がる。

「私は札を1枚伏せて、手番を終了とします」

桜花手札残:4枚
サラサ手札残:4枚

3ターン目
「私のターン、ドロー!私は手札からトレード・インを発動!手札の
闇より出でし絶望を墓地へ送り、デッキからカードを2枚ドロー!」

トレード・イン
魔法
手札からレベル8モンスター1体を捨てて発動できる。
デッキからカードを2枚ドローする。
サラサ手札残:3+2=5

「そして、私は手札から、ゾンビ・マスターを召喚!」

 サラサの場に現れた白目を剥いた死霊術師。術師が腕を掲げると同時に、
サラサは手札の1枚を墓地へと送る。

ゾンビ・マスター
☆4 闇
攻1800
守   0
アンデット族効果:このカードがフィールド上に表側表示で存在する限り、
手札のモンスターカード1枚を墓地に送る事で、自分または相手の墓地に存在するレベル4以下の
アンデット族モンスター1体を特殊召喚する。この効果は1ターンに1度しか使用できない。

「ゾンビ・マスターの効果発動!
手札のモンスター1体を墓地へ送り、墓地からレベル4以下の、
アンデット族モンスターを1体特殊召喚する!
蘇れ、ゾンビ・マスター!」

 墓地から現れた二人目の死霊術師に、サラサはさらに手札を1枚食わせる。

「さらに、特殊召喚したゾンビ・マスターの効果で
手札のカード1枚を墓地へ送り、墓地から馬頭鬼を特殊召喚!」

馬頭鬼
☆4 地
攻1700
守 800
アンデット族効果:墓地に存在するこのカードをゲームから除外する事で、
自分の墓地からアンデット族モンスター1体を特殊召喚する。

 墓地から現れた馬面の鬼が、ゾンボーとゾンビ・マスターの
隣に並ぶ。レベル4のモンスター3体を顧みて、桜花は目を細める。

「私は、ゾンボーと馬頭鬼とゾンビ・マスターの3体でオーバーレイ!」

 三体のモンスターが混ざり合いその姿が変わる。
三つ首をもたげた黒い竜がその姿を現し地を振るわせる咆哮を上げた。

「エクシーズ召喚!浸蝕されし輪廻と永遠の化身、ヴェルズ・ウロボロス!」

ヴェルズ・ウロボロス
ランク4 闇
攻2750
守1950
ドラゴン族エクシーズ/効果:レベル4モンスター×3
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除き、以下の効果から1つを選択して発動できる。
以下の効果はこのカードがフィールド上に表側表示で存在する限りそれぞれ1度しか選択できない。
●相手フィールド上に存在するカード1枚を選択して持ち主の手札に戻す。
●相手の手札をランダムに1枚選んで墓地へ送る。
●相手の墓地に存在するカード1枚を選択してゲームから除外する。

「ウロボロスの効果発動!オーバーレイユニットを一つ取り除き、
相手フィールド上のカード1枚を選択して持ち主の手札に戻す!」

 ヴェルズ・ウロボロスの真ん中にある首が、自身の周囲を周回する
ユニットを噛み砕き、それによって得た力で桜花のフィールドの
セットカードを手札に戻した。

ヴェルズ・ウロボロスエ素材:3−1=2
桜花手札残:4+1=5

「ヴェルズ・ウロボロスでミズホを攻撃!

 ウロボロスの口から吐き出された漆黒の塊が、ミズホを貫き
爆散させた。

ヴェルズ・ウロボロス攻2750○
真六武衆‐ミズホ  攻1600×→墓地
桜花LP8000−1050=6950

「続けて!ゾンビ・マスターでシナイを攻撃!」

 ゾンビ・マスターが振るった杖、その杖の軌道上に現れた
死霊たちが群れをなしてシナイを襲う。それをかいくぐったシナイは
振り上げた金棒を振り下ろしたが、その瞬間に、足元から湧いて出た巨大な
悪霊に頭から飲み込まれて噛み砕かれた。
 ぺっと、悪霊が吐き出した鎧には夥しい血痕が付着していた・・・。

ゾンビ・マスター攻1800○
真六武衆‐シナイ攻1500×→墓地
桜花LP6950−300=6650

「私はこれで、ターンエンドだよ!」

サラサ手札残:2枚

「なんていうか、サラサちゃん飛ばしまくりだね・・・」

「ホント、ここまで一気に詰めるとは思わなかったわ。
というか、ゾンボーなんてカードよくもってたわね、アレ地味に高額取引
されてるレアカードよ」

 朝倉はそう言いながら億劫そうにため息をついた。雷華はそれを聞いて、
へぇ、と漏らしてから再びデュエルの行方に目を向けた。
メンテ

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