Re: 駒学園の追走St.3−1 ( No.7 )
日時: 2016/03/16 05:32
名前: さくら

6章

3ターン目
「俺のターン、ドロー!
この瞬間、神の恵みの効果でライフが回復」

クレシスLP9700+500=10200

「さらに、幽香の効果でデッキの一番上のカードを1枚手札に加える」

「・・・もう前のターンに消費した手札の補充が完了している、か。
相変わらず幽香の効果に隙がない」

 その一連の流れを見て可奈が呟く。回復手段によってLPを確保し、
幽香を戦闘による破壊から守る。そしてそのために消耗した手札を
幽香の効果で常時補充する。隙の少ない動きだ。

「俺は手札から妖魔夜行を発動。
デッキからレベル4以下の闇属性モンスターを手札に加える」

妖魔夜行
魔法
デッキからレベル4以下の闇属性モンスター1体を選択し、
手札に加える。このターン、手札に加えたモンスターおよび、その
同名のモンスターの持つ召喚、反転召喚、特殊召喚された時に
発動する効果は無効化される。

「俺はデッキからエリーを手札に加える。さらに手札から、フィールド魔法、
夢幻館を発動する」

「・・・夢幻館?」

 これまで、クレシスとは幾度かデュエルしたことはあったがそこにいた誰もが
きいたことのないカードだった。

夢幻館
フィールド魔法
このカードがフィールド上に存在する限り、
自分フィールド上の悪魔族モンスターの攻撃力は500ポイントアップする。
1ターンに1度、デッキから悪魔族モンスター3体を選んで裏側表示で相手プレイヤーに公開する。
相手は、その中から1枚を選び、それ以外のカードは表にしてからデッキに戻す。
その後、選択されたカードを手札に加える。

「その効果により、悪魔族モンスターの攻撃力は500ポイントアップ。
これで、幽香の攻撃力は1900まで上がる」

風見幽香攻1400+500=1900

「さらに、手札からエリーを召喚」

 クレシスの場に新たに現れたモンスター。白い圓鍔帽をかぶり、赤いワンピース
に身を包んだ彼女の手には、逆刃の大鎌が握られていた。

エリー
☆4 闇
攻1800
守   0
悪魔族効果:このカードのコントローラーのライフポイントが相手のライフポイントを上回っていた場合、
このカードの攻撃力は500ポイントアップする。このカードが相手のカードの効果によって破壊される時、
手札を1枚捨てることで、その破壊を無効にしターン終了時まで攻撃力を100ポイントアップする。

「エリーは俺のライフが相手より高い場合、攻撃力が500ポイント上がる。
更に、このカードがカード効果によって破壊されるとき、手札を1枚捨てる
事で、破壊を無効にしてターン終了時まで攻撃力を100あげることができる」

エリー攻1800+500+500=2800

「・・・攻撃力、2800だと!?」

「バトルフェイズ、幽香で馬頭鬼を攻撃する」

 可奈の狼狽をよそに、フェイズを進めるクレシス。
幽香のゆったりとした動きとは裏腹な思い一撃が馬頭鬼のボディを捉え、
そのまま打ち上げた顔面めがけて痛烈なストレートが叩き込まれた。

風見幽香攻1900○
馬頭鬼攻1700×→墓地
可奈LP8000−200=7800

「エリーでダイレクトアタックだ」

 モンスターの居なくなったかなの場に一足飛びで踏み込んだエリーが大鎌を振り上げる!
 瞬間、可奈とエリーの間に現れたカードの壁が攻撃を受け止め弾き飛ばした。

「・・・リバースカード、ガードブロックを発動した。相手からのダメージを
無効化し、デッキからカードを1枚ドローする」

ガードブロック

相手ターンの戦闘ダメージ計算時に発動することができる。
その戦闘によって発生する自分への戦闘ダメージは0になり、自分のデッキから
カードを1枚ドローする。
可奈手札残:3+1=4枚

「俺はカードを1枚セットして、ターンエンドだ」
クレシス手札残:2枚

4ターン目
「私のターン、ドロー!」

 ドローカードを顧みる。
現状、あの二枚を突破できる手札はない。あれを突破するにはもう1ターンが
必要か。

「モンスター1体をセットして、ターンを終了する」

可奈手札残:4枚

5ターン目
「俺のターン、ドロー!この瞬間、神の恵みの効果でライフが回復し、
幽香の効果で1枚カードを手札に加える」

クレシスLP10200+500=10700
クレシス手札:3+1=4

「俺は手札からくるみを攻撃表示で召喚する」

 クレシスの場に長い金髪を翻しながら現れた少女。鋭い牙を
見せつけながら笑うその背中には、身の丈と同じくらいの大きな翼があった。

くるみ
☆2 闇
攻1700
守   0
悪魔族効果:このカードは召喚したターンには攻撃することができない。
このカードが戦闘によって相手モンスターを破壊した時、このカードのコントローラーは
ライフポイントをこのカードの攻撃力の半分回復する。

くるみ攻1700+500=2200

「くるみは召喚ターンに攻撃宣言を行うことはできない。
バトルだ。幽香で守備表示モンスターを攻撃する」

風見幽香攻1900○
ピラミッド・タートル守1400×→墓地

「ピラミッド・タートルの効果を発動!
デッキから守備力2000以下のアンデット族モンスター1体を特殊召喚する!
私はデッキからピラミッド・タートルを守備表示で特殊召喚!」

 幽香の薙ぎ払ったピラミッドのような甲羅を背負った巨大な亀。
その亀の甲羅が砕けると、その中から新たに、ピラミッド型の甲羅を
背負ったカメが現れた。

ピラミッド・タートル
☆4 地
攻1200
守1400
アンデット族効果:このカードが戦闘によって墓地に送られた時、
デッキから守備力2000以下のアンデット族モンスター1体をフィールド上に
特殊召喚する事ができる。その後デッキをシャッフルする。

「ほう・・・リクルーターか。何を狙っているかは知らんが、
乗ってやろう。エリーでピラミッド・タートルを攻撃!」

 一足飛びに間合いに飛び込んだエリーが降りぬいた大鎌の一撃が
下段から振り上がってピラミッド・タートルを引き裂いた。

エリー攻2800○
ピラミッド・タートル守1400×→墓地

「ピラミッド・タートルの効果発動!
デッキから地獄の門番―イル・ブラッドを特殊召喚!!」

地獄の門番イル・ブラッド
☆6 闇
攻2100
守 800
アンデット族・デュアル:このカードは墓地またはフィールド上に表側表示で存在する場合、
通常モンスターとして扱う。
フィールド上に表側表示で存在するこのカードを通常召喚扱いとして再度召喚する事で、
このカードは効果モンスター扱いとなり以下の効果を得る。
●1ターンに1度、手札・自分または相手の墓地に存在するアンデット族モンスター1体を
特殊召喚する事ができる。
この効果は1ターンに1度しか使用できない。
このカードがフィールド上から離れた時、この効果で特殊召喚したアンデット族モンスターを
破壊する。

「・・・なるほどな。カードを1枚伏せてターンエンドだ」
クレシス手札残:2枚

5ターン目
「私のターン、ドロー!
私は、イル・ブラッドの効果を発動!このカードを再召喚状態にして、
子のモンスターを効果モンスターとして扱う!そして、イル・ブラッドの
効果発動!手札、または墓地からアンデット族モンスター1体を
特殊召喚する!」

 イル・ブラッドの体を分かつ部分が大きく開く。その奥から同じく囚人
服を着た巨大な死体が現れる。

「手札から、イル・ブラッドを特殊召喚する!そして、この2体で・・・
オーバーレイ!!」

 二体のイル・ブラッドの姿が重なり、一つと交わって姿を変える。

「現れろ、No.39!人が希望を超え、夢を抱くとき、遥かなる彼方に、
新たな未来が現れる!」

 可奈の場に現れたNo39.希望皇ホープの周囲に新たな装甲が追加装備
されていき、新たな姿へと生まれ変わる。

「限界を超え、その手につかめ!No.39希望皇ビヨンド・ザ・ホープ!!」

No.39希望皇ビヨンド・ザ・ホープ
ランク6 光
攻3000
守2500
戦士族エクシーズ・効果:レベル6モンスター×2
このカードはルール上、「希望皇ホープ」と名のついたカードとしても扱う。
このカードがエクシーズ召喚に成功した時、
相手フィールド上の全てのモンスターの攻撃力は0になる。
1ターンに1度、このカードのエクシーズ素材を1つ取り除いて発動できる。
自分フィールド上のエクシーズモンスター1体を選択して除外し、
自分の墓地の「希望皇ホープ」と名のついたモンスター1体を選択して特殊召喚する。
その後、自分は1250ライフポイント回復する。
この効果は相手ターンでも発動できる。

「このカードのエクシーズ召喚成功時、
相手フィールド上に存在するモンスターの攻撃力を0にする!!」

エリー攻2800−2800=0
幽香 攻1900−1900=0
くるみ攻2200−2200=0

「・・・っちぃ!」

「バトルだ!ビヨンドでエリーを攻撃!
ホープ剣・ビヨンド・ザ・スラッシュ!!」

エリー攻0×→墓地
No39.希望皇ビヨンド・ザ・ホープ攻3000○
クレシスLP10700−3000=7700

「カードを2枚伏せて、ターンエンドだ!」
可奈手札残:3枚

6ターン目
「俺のターン、ドロー!
神の恵みの効果でライフを回復。そして幽香の効果で1枚を手札に加える」

クレシスLP7700+500=8200
クレシス手札残:3+1=4

「俺は手札から幽香を攻撃表示で召喚!」

「・・・幽香だと?」

 クレシスの場に新たに現れた二体目の幽香。一体目とは異なる長く
伸びたくせっ毛を揺らして小首をかしげている。

「そして俺は幽香二体でオーバーレイ!二体のモンスターでオーバーレイ
ネットワークを構築。エクシーズ召喚!」

 二体の幽香が傘を重ね、その二つの姿が先行とともに重なり合う。

「現れろ、ランク4!夢幻の館の守護者・・・眠れる恐怖!」

眠れる恐怖
ランク4 闇
攻   0
守   0
悪魔族エクシーズ・効果:レベル4悪魔族モンスター×2
このカードの攻撃力、守備力はこのカードのコントローラのライフポイントから
相手プレイヤーのライフポイントを引いた値に等しい。
このカードは相手よりライフポイントが2000以上多い場合、魔法・罠カードの効果の対象にならない。
エクシーズ素材を1つ取り除くことで、相手の手札をランダムに1枚選んで墓地に捨てる。その後、自分のライフを
1000ポイント回復する。この効果は1ターンに1度しか発動することはできない。

 日傘を開いた幽香と、その隣に立つエリー。二人の顔には笑みが張り付き、
その薄ら笑いにはひそかな恐怖が眠っていた。

「このカードの攻撃力は相手とのライフポイントの差分の数値が攻撃力
となる。まあ、今はフィールド魔法込みで900ポイントだな」

眠れる恐怖攻/守0+400+500=900

「そして、眠れる恐怖の効果発動!オーバーレイ・ユニットを
一つ取り除き、相手の手札を1枚墓地へ送り、その後ライフを1000
ポイント回復する」

 エリーの振りかざした大鎌がオーバーレイ・ユニットを切り裂き、
その一撃の余波が可奈の手札を一枚吹き飛ばす。

眠れる恐怖素材:2→1
可奈手札残:3−1=2
クレシスLP8200+1000=9200
眠れる恐怖攻/守 900+1000=1900

「くるみを守備表示にしてターンを終了する」

クレシス手札残:3枚

7ターン目
「私のターン、ドロー!」

 カードを引いて場を顧みる。こちらには攻撃力3000のビヨンド。
相手の場には攻撃力1900の眠れる恐怖と守備表示のくるみ。戦闘による破壊は容易だが、
相手の場に伏せカードが2枚・・・。

「・・・アレが攻撃反応系の罠だったら壊滅的なダメージね。ビヨンドを破壊されたら、
次のターン以降、ライフを回復されるたびに打点が上がるうえに、もう一つの
オーバーレイ・ユニットを取り除かれるて手札を1枚捨てさせられてライフを
1000ポイント回復される。少なくとも、1ターンに1500ポイントの
攻撃力上昇を許すことになるわね」

 朝倉の言葉が聞こえて可奈はそうだな、と心中で思った。とはいえ、手札に
伏せカードを除去できるカードもない。むざむざここでターンを終えても、
次のターンに3400に攻撃力が上がるのであれば、ここでたたいておくべきか。

「そう、だな。・・・バトルフェイズ!ビヨンドで、眠れる恐怖を攻撃!!」

「攻撃宣言に対して、俺は伏せカードホーリージャベリンを発動!」

ホーリージャベリン

相手モンスターの攻撃宣言時に発動する事ができる。
その攻撃モンスター1体の攻撃力分だけ自分のライフポイントを回復する。

「っく!!」

「これにより、俺のライフはビヨンドの攻撃力分回復し、
そして、眠れる恐怖チームの攻撃力も3000ポイント上がる!」

クレシスLP9200+3000=12200
眠れる恐怖攻/守1900+3000=4900○
No39.希望皇ビヨンド・ザ・ホープ攻3000×→墓地
可奈LP7800−1900=5900

「この瞬間、眠れる恐怖の効果発動。ダメージにより、ライフ差が
開いたことで、攻撃力がアップする」

眠れる恐怖攻/守4900+1900=6800

「・・・カードを1枚伏せてターンエンドだ!」
可奈手札残:2枚