零号機

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浜辺美波さんも実は「そばかすの姫」ですよね ^^

[1] 投稿者:管理人 投稿日時:2021/7/26 21:42 (Mon) No.230

エヴァ以外の話題。

家人が見たいと言っていた「竜とそばかすの姫」を見てきました。
普段アニメは見ないのに、珍しく公開前から「行きたい」と言われていたのですが、先日までは
「シン」を上映していたので、そこで別の映画見るのがなんとなく気が引けてのですが、
まぁ、終わったので良いかな?と。(←オイ)

で、シナリオに突っ込みどころは山ほどあるし「あれ?」って感じで未消化で終わってしまう部分も
多数あるけど、私にはとても素敵な作品でした。

一番印象に残ったのはオープニング部分のカッコよさかな?
スリー&ツー(ラテンでよく使われるリズム)を基調にしたビートに乗って歌われるボーカルの
グルーブ感の素晴らしさっていったらもう言葉にならないくらい。
この曲、作曲は常田大希さんなのね、だからか、このグイグイくる感じ。
King-Gnuの世界感とかあまり得意じゃなかったけど、これはカッコイイ!

そして、その物凄く「イケてる(?)」ビートにのって歌う主人公「ベル」のアニメーションも
それはそれは素晴らしかった、
アニメーションの画の女の子が、実に自然に、それも最高にカッコよくビートに乗って歌ってる!!
ミクとか見てればこれくらいのこと出来るのは知ってたけど、なんだろ?乗り方が全然ワザとらしくなくて
凄くさりげなくて自然でカッコよかったな。

(以下、ちょっとネタバレします)

[2] 投稿者:管理人 投稿日時:2021/7/26 21:43 (Mon) No.231


併せて印象に残ったのが、エンディング間際、ヒロインの「ベル=すず」が仮想世界の中での
「美しい」姿ではなく、自分自身の本当の姿で歌うシーンが有るのですが、リアルでの
「そばかす姿の普通の高校生=すず」が、そのシーンでは、もう本当に可愛かった。
身も蓋もなく言っちゃえば演出の妙なのだとも思いますが、それでも「この娘を魅力的に描きたい」
という熱意なのか愛情なのか、まぁ、その辺りはなんでも良い(笑)と思いますが、その想いが
存分に表\れていて「良かったね、すずちゃん」とか言ってあげたくなる素敵なシーンでした。

冒頭にも書きましたが全体にツッコミ所というか「流石にそこはもちょっと考えた方が良く無い?」
という箇所がいくつも有り、そこに着目しちゃうと、厳しい、というか最悪「シャレにならない」と
言われかねない部分も有るとかとも思いますが、それでも私には楽しめる作品でした。

まぁ、「ディズニーヒロインを日本のアニメの中で演出したかったのね」って印象は否めないし、
(結果的にだと思いますが)若干「中村佳穂」さんに頼りすぎてる感はありつつも、
中村さんの素晴らしい歌声に浸りながら、瑞々しくも可愛く動く「ベル=すず」の姿を眺めていれば、
それだけで爽やかな印象が残る作品だと思います。

にしても中村佳穂さん、何よりタイム感凄すぎ。
それが凄いからバラード歌わせても「間」がとても美しい。

普通ならそのまま伸ばしたくなるようなところを「スッと」スタッカートっぽく止めたりするのですが
休符がちゃんと感じられるから、結果、全体がしっとり落ち着いて聞こえる。
歌の上手さは「音程」だけじゃないんですよね、やっぱり。

また中村さんって、凄いパンチのある美声でありながらも、時々声を掠れさせる(手嶌葵さんにちょっと似てる)んですよね。
それが「すず」のためらいとか切なさみたいなの存分に感じさせてくれて、それが凄く「チクチク」きました。

それと最近の空間系エフェクト処理ってつくづく凄いので、そんな「囁くように、独り言のように
ポツリポツリと、ためらいがちに」唄う少し掠れたすずの声が「U」の巨大な仮想空間に拡がり消えていくのは
それはそれは気持ちよかったな。
でもこれは「映画館」というある種、理想的な音場空間だから感じられる部分なんだろうけど・・・・

あ、余計なお世話だけど、やっぱ「エヴァ」を見るような感覚では見ない方が良いかも。www


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画としての綾波レイ?

[1] 投稿者:管理人 投稿日時:2021/8/8 13:21 (Sun) No.237

色々な方が「綾波レイ」を描いています。
それらに対する優劣やまして評価なんて各々の人間が勝手すれば良いコトだと思っているので
以下の書くのはあくまでも私の「好み」と妄想の類であることをご理解くださいませ。

と、言う訳で最近、公式から発表\(?)される「綾波レイ」の画を井関さんの絵が多い(殆ど?)ですよね。
あの少し騒ぎになった「カヲル」との2ショットも井関さんの画でした。

(白プラグスーツ姿のオリジナルウルフヘアのレイがコダマを抱っこしてる画は素敵だったなぁ。
 あと、黒波が添い寝しちゃってる画もよかったけど、あれも井関さんなのかな?)

でもね、正直言うと彼の「綾波レイ」って私のイメージの「綾波レイ」とはかなり距離が有ります。
そう、井関さんのレイって「とても素直」なんですよね。
「ピュア」って言い方が近いかもしれない。
その意味で井関さんの描く「綾波レイ」って「黒波」のイメージにとても合ってると思います。

似た感覚が「序」でのレイの微笑みに感じたことは以前にも書きましたね。
あの「序」の微笑みは松原さんの作画だったと思いますが、松原さんはTVシリーズには少し参加しただけみたいですが
だからこそ旧劇の「綾波レイ」のイメージからは比較的自由に描けた方なのかもしれないな、とも思います。
そう、あの微笑みは、かなり素直に「(シンジに向けられた)14歳の女の子の笑顔」だったと思います。
(総作画監督の鈴木さんはTVシリーズの作画監督だった方ですが。)

ま、少なくとも「微笑みは偽り」では無かった、と思います。
(これ、結構\、辛い言葉だったよなぁ。)

次に旧劇。
TEOEは、あれは「綾波レイ」であって「綾波レイ」ではなく、極論すれば「リリス」なので除外(→ヲイ!)するとして
「デス・リバ」の笑顔。

あれ、多分、貞本さんの漫画版の笑顔をベースに磨砂雪さんが描いたのだと個人的には推測しているのですが、
・・・なんだろ?
物凄く奥行きのある笑顔だと思います。

[2] 投稿者:管理人 投稿日時:2021/8/8 13:21 (Sun) No.238

レイ的にも決して無理に笑っているわけでは無いのだろうけど・・・

「笑い」たい、
この人(シンジ)の言葉に答えたい・・・
でも、なんでそう思うのだろう?
それに本当の笑顔って何なのか分からない・・・
そもそも「笑う」が良く分からない。
何?この気持ち・・・
苦しい?・・・・
悲しい?・・・・

でも、これが「嬉しい」?

・・・みたいな、笑顔。

林原さんの言葉借りると

「他人への忖度とか、気遣いとか、そんなものを全て取り払ったのが「綾波レイ」の表\現」

その結実としての『笑顔』

だからこそ、そこに、レイ本人も気付いていない「感情」が乗ってしまった「微笑み」。
だからこそ、どことなく漂う「哀しさ、戸惑い」
それがあの「デスリバ」と、恐らくそのベースになった漫画版の「微笑み」なんだと思います。

ただし!!「デス・リバ」の微笑みが誰に向けられた物なのか?は議論が有ると思いますが。

古い本ですが「スキゾ・パラゾ」とか読んでると、そもそも、摩砂雪さんって、貞本さんと
結構\ウマが合うみたいだし、またTVシリーズの中核メンバーで、当時の「綾波レイ」と
真正面から向き合ってきた方だからこそ描けた「はかなく、切ない笑顔」なんじゃないかな?
そんな風に思います。
(ちなみに摩紗雪さん「レイはポカポカなんて絶対言わない」的なこと言ってます。
 多分、氏の中の「綾波レイ」は新劇のレイとは別物なのでしょうね。

 あ、これ「だから新劇はダメ」っていうではないですので、念の為)


[3] 投稿者:管理人 投稿日時:2021/8/8 13:22 (Sun) No.239


さて、御大、貞本画伯。
個人的に、貞本さんが描くレイには一つ明確な特徴が有ると思っています。
それは氏の描くレイには必ず「色気」が有るコト。
当然そういうオーダーに従って描いていた部分もあるとも思いますが、
貞本さんのアスカが常に「かわいらしく」というか若干「子供っぽく」描かれるのに対して
レイは下手するとミサトさんより色っぽく描かれたりしてます。
(逆に同じ顔(?)のユイって色っぽく描かれたこと無いような気がする。
 素直に「お姉さん」「若くて綺麗なお母さん」で描かれてますよね。
 むしろ「色気」が排除されている印象すらあるかな?)

と、いうことから恐らく貞本さんにとっての「綾波レイ」は徹頭徹尾「女(の子)」だったんだと思います。
それを私が一番感じたのは3巻でシンジのゲンドウへの感情を聞いた時の「冷笑」。
TV本編では「ビンタ」でしたが、貞本さんは「勝ち誇ったかのような冷笑」だったですよね。
ありゃー怖い。(笑)
ビンタなんかよりよっぽど怖い。(更に笑)

でも、そういう表\現をする女の娘なんですよね?貞本さんのレイは。

また、当時「溶けちゃった人」続出だった5巻での「紅茶事件」^^;
「言いたいこと言えば良いのに」のくだりとか「あぁ、いたいた、こういうこと言ってくる娘」って
感じですよね。
まぁ、ある種女の子が持つ「母性的」な言葉でもあるので、その辺りを意図したセリフなんだと思いますが、
よく考えると「綾波レイ」としては、ちょっと唐突な言葉だと思います。

「絆だから」「今は怖いの・・・」とか「欲しいものは絶望」とか、
それこそ「微笑みは偽り」・・・あ、これは本編の言葉じゃないけど、とか「綾波レイ」を印象付けてるセリフは全部、
おそらくは全能\神である「庵野秀明」さんの言葉ですよね。

今、思うのですが、この辺りの「綾波レイ」的な虚無感だったり絶望感を表\出させる言葉って、
綾波レイの「女性としての部分」からではなく「男だろうが女だろうが」感じる感覚を
たまたま「綾波レイ」に乗せて表\現しただけなのかな?と思います。
(勿論ユイのクローンであって「グレートマザー」的な存在として描いた部分があるのは
 理解してますが。)

[4] 投稿者:管理人 投稿日時:2021/8/8 13:23 (Sun) No.240

で、そんな「庵野さんの叫びをなんでも押し付けられた存在=綾波レイ」に一生懸命「女の子」として部分を
描いていたのが貞本さんなのかな?とか思います。
つまり、勿論「綾波レイ」に対する「拘り」とか「愛情」も有っただろうと思いますが、貞本さん的には
「ストーリー」の中で「女の子」としてレイをちゃんと描きたかったんでしょうね。

勿論「シンジ」の仄かな初恋の相手の女の子として。

(※まぁ、みんな知っている事ですが、貞本さんがレイを「女」として描きたかったに対して、
 TVシリーズ側の制作陣は、その役割を徹底的にアスカに与えるんですよね。

 その際たる物としてのTEOEのあの弐号機に対する蹂躙。

 あれ、否定まではしないけど、今でも物凄く不愉快です。
 まぁ、わかるんですけどね、同じ「男」としてわかるんだけど。
 また「だからこそ」の表\現なのも解るのだけれど・・・
 それがTEOEの凄さなのも解るけど。
 でも、やっぱり不愉快だなぁ、今でも。)




 
恐らく、今後、もう貞本さんが「綾波レイ」を描くことはもうないのかもしれません。
何が有ったのかは知る由もありませんし、知る必要も無いと思いますが、コミックス版を描き終えて
いくら「自分が描かなきゃ」というモチベーションはなくなっていた後とは言え、ここまでの「シン」への
不自然なまでの無関心さは、恐らく「もうエヴァキャラは描かない」という意思表\示なのだと思います。

憶測ですが、今回薄い本や劇場での配布イラストだって、普通に考えれば絶対、貞本さんにオファーは
有ったはずですよね。
でも井関さんだった。
そこにはある種の貞本さんとカラーの意思表\示を感じます。

あの凛々しくて、でもどこか優しげな、絶妙に色っぽいレイにはもう、これ以上はもう会えないのかもしれないですね。

でも、それは新しい事が始まることを意味している筈です。

貞本さんの「凛々しくて、儚げで、色っぽく、でもどこか優しげなレイ」にはもう会えないけど。
井関さんの描く「嫋やかで、おひさまの下が似合う、素直なレイ」見せてくれる新たな可能\性。

冒頭に書いた「白プラグスーツ姿のオリジナルウルフヘアのレイがコダマを抱っこしてる画」には
そんなことを感じました。

(でもね、純粋に「素人の私の好み」なんですが井関さんの画って線が優しすぎる気がするんですよね。^^;)

では。


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アスカとレイに謝れぇぇえええ!!!! 

[1] 投稿者:管理人 投稿日時:2021/7/13 22:23 (Tue) No.212

100億の男だ、そうですね。

いや、別に嫌味無く「おめでとうございます」だと思います。
確かにそれだけの結果を残せた、ということは、ファンの大きな支援もありますが、第一義的に
庵野監督他関係の皆さんのご苦労の賜物だと思いますから。



でもね。







ちょっとだけ、言いたい。








誰のおかげでの100億??







庵野さん。




「あんな酷い目にばっかり合わせてゴメンなさい」

ってアスカとレイに謝れぇぇえええ!!!! (笑)






え!?シンちゃん?

あんな美少女二人、袖にしたような奴に謝る必要なんてねぇ!(更に笑)




ちなみに、もし、本当に庵野さんが二人に謝ったら、ふたり、どんな反応するんだろう???

アスカなら「今更何いってんのよ、もういいわ、済んだことでしょ。」とか言うのかなぁ。

レイなら・・・・



「こんな時、どんな顔すればいいのか分からないの・・・」



ダメダメダメダメ!!!!
これだけは言っちゃダメだよ!!!(笑)

だってこれ聞いたら・・・


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【名場面】想い - Always...with you. -

[1] 投稿者:管理人 投稿日時:2021/7/23 14:54 (Fri) No.225


「レイはいいわ、零号機のデータは十\分だし、とくに問題はないから。」(本文より)

一人だけ翌日のシンクロテストに参加しないことになったレイ。
連日のテストにレイの体調を心配していたシンジはレイに「ゆっくり休むと良いよ」と
伝えたのだが、その言葉に対し何も言わない紅い瞳がシンジには何故が悲しげに見えた。

翌日、前日の悲しげな様子だったレイのことを気にかけながらシンクロテストに臨んだシンジだったが、
テスト中、不意に頭に入ってきた「「行ってあげなさい」との声。
そしてシンジは意識を失う。

同じ頃、一人で校外授業に参加したレイだったが、下校時、帰路の公園で小さな男の子に遭遇する。


--------------------------------------------------

[2] 投稿者:管理人 投稿日時:2021/7/23 14:55 (Fri) No.226


その時、なにかが制服のスカートを引っ張っているのに気づいた。レイが見ると
5歳くらいの男の子が微笑みながらスカートをつかんでレイを見上げていた。

「・・・誰?」

レイの問いかけに男の子は無言で微笑んでいたが、スカートを離して自分の背中
に手を回して身体を揺らしている。視線はレイの紅い瞳を見上げたまま。

「・・・あなた、誰?」

レイの問いかけには答えない。ただニコニコと屈託のない笑みを浮かべている。
レイはそのまま公園から出て行こうとした。すると男の子もトコトコとついてく
る。レイは立ち止まって男の子の方を向くと、鞄を膝に抱えてしゃがんだ。自分
の目線を男の子の目線に合わせると優しく言った。

「・・・何しているの?」

「・・・・・・」

男の子は相変わらず微笑んでいる。
レイは知らない人から見れば無表\情に見えるかも知れないが、優しい表\情をして
いた。

「・・・一人なの?」

「・・・・・・」

男の子は微笑むばかりだ。

「・・・お母さんは?・・・お母さんのところに帰りなさい。」

レイはそう言うと男の子の髪を右手で撫でた。

「・・・さびしくないよ。」

初めて男の子が声を発した。まるでレイに言い聞かせるように。レイは思わず男
の子の髪を撫でる手を止めた。

「・・・さびしくないよ。」

男の子はそう言うと、レイの背中に両手を回して抱きしめた。

「・・・優しいおねいちゃん・・・さびしくないよ。」

男の子はレイを抱きしめたまま言った。男の子の腕ではレイをちゃんと抱きしめ
ることはできないのだが、一生懸命背中に小さな手を回してレイを包もうとして
いる。レイは暖かいものが自分の心をつつんでいくような、そんな気がした。

「・・・優しいおねいちゃん・・・ひとりじゃないよ。」

男の子は精一杯の優しさでレイに言っている。レイにはそれがはっきりとわかっ
た。レイは瞳を閉じて言った。

「・・・ありがとう。」

[3] 投稿者:管理人 投稿日時:2021/7/23 15:04 (Fri) No.227



「・・・おねいちゃん?」

男の子はレイの背中から手を放すとレイの顔を覗きこみながら言った。レイは目
を開けると男の子の瞳を見つめた。黒い瞳が優しく微笑んでいる。懐かしい優し
さ、誰かに似ている。

「・・・おねいちゃんの目、きれいだね。」

「・・・わたしの・・・目?」

「・・・赤くて、きれいだね。」

「・・・奇麗?」

男の子はレイの頬に手を伸ばすと、白く透き通るような肌に優しく触れた。

「・・・おねいちゃんの、ほっぺた、すべすべしてるね。」

「・・・わたしの・・・頬?」

「・・・おねいちゃんは、優しくて、きれいな人だね。」

「・・・優しい?」

その時、レイの瞳から涙が零れた。男の子はそれを見ると少し悲しそうな表\情を\r
した。そしてもう一度、優しくレイを抱きしめて言った。

「・・・おねいちゃん、どうして泣くの?」

「・・・それ・・は・・・」

「・・・おねいちゃん、悲しくないよ。」

「・・・・・・」

「・・・優しいおねいちゃん、泣かないで。」

「・・・う・・ん・・・」

[4] 投稿者:管理人 投稿日時:2021/7/23 15:05 (Fri) No.228

男の子はレイを放すと、小さな手でレイの涙を拭った。その真剣な表\情を見て、
レイは思わず微笑んだ。男の子もそれに気づいて微笑む。

「・・・おねいちゃん、笑うともっときれいだね。」

「・・・ありがとう。」

「・・・おねいちゃん、さびしくないように、これあげる。」

男の子はズボンの左ポケットを探ると何かを取り出した。小さな左手を広げると
手のひらにキャンディが3つ。透明な包み紙に包まれた黄色と赤と赤・・・

「おねいちゃんのきれいな目、おんなじ赤いやつ、だいじなやつ、あげる。」

男の子はそう言うと、右手で赤いキャンディをつまんで、レイの瞳の横にかざし
た。

「ほら、おんなじ、きれいな赤だよ、だいじなやつ、あげる。」

男の子はレイの右手をつかんで、赤いキャンディを乗せるとニコッと微笑んだ。
レイもつられて微笑みながら言った。

「・・・ありがとう。」

その時、男の子の笑顔が誰かの笑顔と重なった、レイは一瞬、目の前にいるのが
誰なのかわからなくなった。その時男の子が言った。

「・・・いつもそばにいるからね・・・」

「・・・え?」

男の子はニコッと微笑むとレイの唇に軽くキスをした。そのまま駆け出すとレイ
の背後へと足音が遠ざかって行く。レイは一瞬呆然としていたが立ち上がると男
の子の姿を追って振り返った。レイが振り返った時には、すでに男の子の姿も足
音も消えていた。

・・・碇・・くん?

レイの右手には奇麗な赤いキャンディが残っていた。


[5] 投稿者:管理人 投稿日時:2021/7/23 15:07 (Fri) No.229


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作者はshinさん。
HP「Fly Me to The Moon」のオーナーであり残念ながら未完となった同名のSS/FFの作者さんですね。
ただ本作の初出は確か自HPではなく、他サイトへの投稿だったと記憶していますが、本作は現在も
「綾波展」に保存されているので閲覧可能\です。

映画的な情景描写の中で描かれるレイの美しさが際立つshinさんの作品群も、当初から何かしら
紹介したいと思っており、そして出来れば「EASY WAY OUT」を掲示したいと思っていたのですが、
場面選択などで色々悩んだ末、一旦shinさんの作品は除外したのですが、今回、改めて
この作品を紹介させていただきました。

これは話中、ラスト少し前、位の場面で、この後、スッキリ暖かいオチに辿り着きますが、ここはここで
少し違った形ではありますが、shinさんらしい優しく美しいLRSの世界だと思います。

ただ、もし出来たら、上掲した「EASY WAY OUT」も合わせて読んでみて頂ければ嬉しいかな。
でも未読の方は、ちょっとだけ覚悟してから読んだ方が良いかも。
「痛い」っていうか「辛い」話なので。
でも、あれが「綾波レイ」って存在だったことも忘れたく無いので。


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レス代わりに昔話を少し

[1] 投稿者:管理人 投稿日時:2021/7/20 22:15 (Tue) No.222


出張先のBBSで、幾つかとてもうれしくも気恥ずかしいレスを頂いているのですが、
これ以上そちらに書き込むのもちょっと気が引ける(?)ので、そう思っちゃう理由と、
関連の個人的な昔話をココに少し書こうと思います。
気付いて頂けたら幸いですが、その場合でも、勿論、レスなんていらないので「ふ〜〜ん」って
感じで流して頂ければ幸いです。

さて、かつて私は「Fly Me to The Moon」というHPのBBSをずっとROMしてました。
そこはかつて、毎夜、綾波好きのSS,CG作家さん達が集まり、詩作だったりBBSでの
リレーだったり、時としてちょー深い考察だったりが行われるBBSでした。

TEOEでバッキリ心を折られ「補完(?)」を求めて覗き始めたBBSでしたが。、
とにかくそこは、見ているのが本当に楽しく、またとても刺激のある場所でした。
最終的には私も少し書き込むようになりはしましたが、兎にも角にも、そこに集われる
方々がとにかくかっこよくって、最初の頃は自分が書き込むことなんて「それこそ夢の
また夢」って感じでした。
最初に書き込むときの緊張っていったら、そりゃもう、初めて嫁の父親に会いに行った時
以上の緊張だったですね。絶対。

でもそんなFMTTMのBBSも、月日が経つにつれて書き込みも減りましたし、何より
少し雰囲気も変化してきてしまい、少し寂しさを感じ始めたのが、私がココ「PoD」を
開設した最大の理由でした。

敢えて言うと、FMTTMボードに感じていた「カッコよさ」の再来を目指すと同時に、、
自分が感じた「敷居の高さの排除」だったんです。、

とにかく「なるべく誰でも参加出来るようなHPにしたかったな。
投稿は勿論、それが難しければBBSへの書き込みで。
それも恥ずかしかったら、何かしらの企画への参加で。
ともかくどんな形でも良いから参加出来る、足跡が残せるHPにしたかったのを覚えています。

で、この発想、
今思うに、私は自分が「作家」では無いからこそ、ここのメインターゲットとして
「作家さん」ではなく「読者、ROM人」を想定出来たのかもしれませんね。

[2] 投稿者:管理人 投稿日時:2021/7/20 22:18 (Tue) No.223


あ、そうそう、それともう一つ。

アスカファンの方々が入ってこられる雰囲気作りを結構\意識してたかなぁ。
お陰様で多数ではなかったけどアスカな方でもBBSに常駐してくれた方がいらっしゃたのも
今考えるとちょっと自慢かな?またアスカサイドの方々からもいくらかの
評価を頂いていたようでしたしね。

ちなみに、HPとかBBSって、例えて言うと、まぁ昔で言う所の「街の喫茶店」とか「Bar」とかに近いのかなぁ?
常連さんがいないと直ぐに寂れるけど、かと言って常連さんばかりだと、今度は
他の方々や新規の方々が入って来にくくなっちゃうし。
そのバランスがなかなか難しいかったと思いますが、でも同時に
やっぱり身近な人たちとの気楽なやり取りもBBSの楽しさですよね。

実はあの頃、PoDには運営用の裏BBSが有ったんです。

この裏BBS。
そもそもは何も出来ない私が、ここの開設準備のために幾人かの知り合いの方々に
お力添えを頂くための連絡用のBBSとして設置したんですが、HP開設後も色々な企画準備の
相談だったり、それこそ深ーーい綾波論だったりを書いたり、まぁ、内輪話は
そこを中心にやってました。

そういえば例えば「Portrait」が発表\された翌日だったかなぁ?
もう、あんまりうれしくて、うれしくて、物凄い分量を書き込んで
「まぁ、落ち着いて落ち着いて(笑)」的な事言われたことも有ったっけ。

ちなみにこのBBS、PWが掛かっていてそのPWが「82C」だったんですが、
由来わかる方いるかな?(笑)
コアな綾波系SSの読み手ならわかるかな?
当時「なんでコレなの?」って呆れられもしたんですけどね。^^

ぞれはともかく、当時そういった私自身の正直な「思い」とかはなるべく表\には書かないようにしてたかな?
ほら、それしちゃうとどうしてもそれがサイトの色になっちゃて、参加者も
どうしても自分の親しい方々がメインになりがちなのもちょっと違うかな?とか思ってました。。

と同時に、自サイト以外のBBSでは、そこに常駐している方々には、やはりそれなりの敬意と配慮を払うのも
人としてのエチケットだよね、っていうのも感じていたので、それこそ例えば「ぴぐの部屋」の
BBSとかは、とても楽しいBBSでしたが、私は「書き手」では無かったですし、また、あそこは
「LRSサイト」という色を明確にしていたので「少し」遠慮していた(つもり)気がします。

※私「痛モノ好き」でもありましたしね。^^

[3] 投稿者:管理人 投稿日時:2021/7/20 22:19 (Tue) No.224


と、長くなりましたが、まぁ、要するにこんな感じの事なんですよ。
今回、あちらにこれ以上書きたく無い理由。^^;;;

「綾幸」って、とっても良いサイトだと思うんです。
凄く自由で、開放的で、そして誰もが歓迎して貰える。
それこそ昔、私が作りたかったようなHPだと思います。

だから、そんな雰囲気っていうか流れを邪魔したく無いかな?って思ったんです。。
何て言うか、凄く嫌らしい言い草なんですが、今回、気まぐれに少しだけ書き込んだら、思いがけず
お声がけいただいて嬉しかったのと同時に「怖いな」って思ったんです。

なんていうか、自分の名前は自分が思っていたより大きいのかな?、ってことがちょっと「怖い」。

いや、私が何か言われるのは良いんですよ。
それより、私みたいな昔の遺物みたいな存在によって足が遠のく方々がいたら嫌だな、って思ったんです。

幸いにも私にはココがあります。
ココにはもう、昔のように分不相応に追いかけてる理想も無いので、今更、私が少しくらい
好きな事書いても、誰かにムカつかれる事位はあるかもしれませんが、迷惑はかけないでしょうからね。
なので、暫くはココから発信してみようかと思います。

てな感じ。
とまぁ、ある種、思い上がり&自意識過剰もも甚だしい、のですが「そんな考え方する人もいるんだ」という感じで
聞き流して頂ければ幸いです。

さて明日劇場公開終了ですね。
結局一度しか見に行かなかった不心得者ですが、どうやら8月からはアマプラで公開される様子。
自宅でのんびり再見して、幾つか残っている疑問点を整理したいと思っています。

では!


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