「令嬢」の卒業 |
- 日時: 2024/06/08 09:55
- 名前: Ryu
- (革命暦225年・3月 リセ・ミリテール・デクス=アン=プロヴァンス校 大講堂)
「え〜今年も数多くの将来有望な若者達が、世界に羽ばたく瞬間を目の当たりに出来て…」
卒業式の式次第の一つとして、学校長による祝辞が現在行われている。
もっとも式が開始した直後から、多くの来場者の目は一人の女性に集まっていた。
クラリス「…」
その出自や美貌だけでなく、入学してから一度も主席の座を明け渡す事が無かった実力も相まって卒業生として入場したその瞬間から、来訪者の多くは彼女に視線を向けていた。
そしてその彼女の視線は、来賓の一角に向けられていた。
ジスラン「…」
相変わらず何を考えているのか読めないポーカーフェイスで、学校長のテンプレ染みた祝辞も正直聞いているのか聞いてないのかわからない様子である。
更にその近くには、そんな父が珍しく気にする存在がいる。
スマイラス「…」
学校の同窓会会長として来ている父とは違い、こちらはE.U.フランス州軍代表として来ている。
在学中も彼を尊敬…だけならまだいいが信奉している様な生徒をちらほら見かけており、正直彼女自身としては何か胡散臭くてあまり興味を持てなかったが…
※この時点でのジスランの軍階級は少将(パリ軍事副総督)。スマイラスは中将(E.U.フランス州軍幕僚総監)な感じかなと。
最終的にスマイラスは大将・E.U.フランス州軍総司令官ぐらいの地位になり、そしてこの頃からじわじわとスマイラスユーゲントが増えていったという想定。
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