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試練IF 宴の後に
日時: 2024/04/26 22:14
名前: JIN

「いやあ。凄かったな。昨日までの祝宴」

「そりゃあ。京都六家、それも上位クラスの公方院家からの嫁入りだからな」

「それにしてもだ。いくら武門名家の畑方家とはいえ、度が過ぎてないか」

「ああ。まるでこちらから向こうに婿入りしたみたいだ」

「当然だろう。相手は公方院先代の御令嬢だぞ。母上の出身の皇家なら女当主でもおかしくないくらいだ」

「それだけじゃない。ちゃんと自分自身の財産まで持ち込んだ物だぞ。これはもう新しい家の創出みたいなもんだ」

「分かる。迎えた側の親の方がガチガチだったからな。あれではまるで従僕か従卒みたいなもんだ」

「あれは実家というより嫁自身に気圧された感じだったな」

「で。肝心の御子息殿はどうなんだ」

「むしろ息子の方が太々しかったな。軍服姿でいかにも『へえ。大したもんだ』って感じだ。いつもとまるで変わらんよ」
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Re: 試練IF 宴の後に ( No.1 )
日時: 2024/04/27 10:17
名前: JIN

「おいおい。一体何の騒ぎだ」

「屋敷の大拡張だよ。秀子様が音頭を取って本格的な増改築に踏み切るらしい」

「へえ。姑たちは平気なのか?」

「資金は秀子様が出すらしいし、家の門戸を広げる意味でむしろ大賛成だそうだ」

「と言って。敷地内の道場や長屋とかはどうする」

「郊外の別宅に移すらしい。その間は中間の南条家のを使わせてもらうとか」
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Re: 試練IF 宴の後に ( No.2 )
日時: 2024/04/27 17:18
名前: JIN

「ただいま」

「お帰りなさいませ。今回はずいぶんと遅かったですわね」

「仕方ないだろ。仕事のためのはあっちに移してしまったんだから」

「嫌味ですか。それは」

「とんでもない。面倒臭い社交仕事を引き受けて貰えてるんだから、むしろ感謝してるよ。それに」

「な、なにを」

「こんなに極上な美人の嫁さん。貰えて嬉しくない男がいるか? 溜まってんだ。ヤらせろ」

「いきなり? こ、ここで? 少しお待ちを」

「最初の一回だけだ。その後でゆっくり準備させてやる。それとも。汗臭いままの男は嫌いかね? このお高い女主人様は?」

「あ、あ、だ、ため…」

「ふふふ。女房相手の強姦罪ってのもあるかな? いっそ訴えてもいいぞ? 面白そうだし」
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Re: 試練IF 宴の後に ( No.3 )
日時: 2024/04/30 06:53
名前: JIN

「お久しぶりですわねえ。御従姉様。お元気、いえお疲れですか?」

「…一体何の用よ。唐代」

「挨拶ですわねえ。御様子見に決まってるじゃないですか」

「白々しい。どうせ秀信からこっちを探ってこいとか言われたんでしょ。あるいは宗像の方から?」

「ま。どっちもなんですけど。一番はアタシ自身の興味。くくく。おやつれ具合がますます色っぽいですわよ。社交の場で御従姉様にそそられない殿方はいないとか。さぞや昨夜もタップリと楽しまれたんでしょ。あの偉丈夫の旦那様と」

「下品な事言わないでちょうだい。アンタはどうなのよ。公方院の正夫人に収まれて。さぞや満足なんじゃないの」

「そうでもないですわよ。秀信様はあれこれ自分で細かいとこまで口を出したがりますし。肝心のアッチも弱いし自分勝手だし。本宅の事は全部お任せになってくださる、そちらの旦那様とは比べ物になりませんわ」

「フン。贅沢な事を」

「あら。贅沢はどっちですかしら。だ。か。ら」

「な、なによ」

「もしも御身体が持たなくなったら。手伝ってもいいんですのよ。そうなれば御従姉様も楽なんじゃありませんの?」

「アンタって女は…」
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Re: 試練IF 宴の後に ( No.4 )
日時: 2024/05/07 22:02
名前: JIN

「ずいぶんと大変そうだなあ。リュウ」

「楽しそうに言うなよ。一馬」

「ま。お前さんみたいな男があんなお姫さんとなんてな。笑い話以外の何でもないだろうが」
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Re: 試練IF 宴の後に ( No.5 )
日時: 2024/05/12 19:27
名前: JIN

「あらあら。今日も随分とお激しい模様ですわね」

「あれだけ奥のはずなのに、ここまで聞こえてくるんですから相当な物ですわ」

「あの厳格で高慢なはずの御方様が『彼方彼方』なんですから」

「ほんと。ツンデレとはあの方のためにある御言葉ですわね」

「やっぱり旦那様も御方様とのためにしっかり我慢なさってるのかしら」

「そりゃ分からないわよ。人一倍多情な方だから、外でも散らさないと落ち着けないかも」

「御方様とは体力も違いますものね」
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Re: 試練IF 宴の後に ( No.6 )
日時: 2024/05/15 12:52
名前: JIN

「ああん!姫様御方様秀子様ー!」

「相変わらず可愛いわね。千鳥。ほんと。私が男だったら妻にして子供を産ませたいくらいなのに」

「そ、そんなもったいのうございます」

「そう? 私があんな男、いえケダモノに思い切り汚されて軽蔑してるんじゃないの?」

「そ、そんな。秀子様はますますお美しくあらせられます」

「そう。なら御褒美に貴方も美しくしてあげましょうか」

「え」

「今日あの男が帰って来たら。貴方も一緒に侍るのよ。一緒に同じ男の子を孕むのも悪くないでしょ」

「そ、それは」

「男に。それも嫌いなケダモノに抱かれるのは嫌?」

「そうじゃありません! それで良いんですか。秀子様が!」

「仕方ないじゃない。あの男と私では身体が違い過ぎるもの。まともに相手してたら身が持たないわ。あの男が私に加減をしてるのは分かるけど、足りない分を外の知らない女で埋め合わされたら、それこそ面白くないし。それなら馴染で武家名門出の貴方こそが一番適任じゃない」

「秀子様…」

「フフフ。あの男に二人同時の経験があるかは知らないけど。自分を嫌ってると承知の貴方にまで迫られた時の顔が楽しみだわ」
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Re: 試練IF 宴の後に ( No.7 )
日時: 2024/05/16 22:17
名前: JIN

「ほお。それはそれは」

「いや。全く参ったぜ。あいつらがデキてるってのはなんとなく分かってたがよ。まさか一緒に相手しろとはね」

「ふうん」

「何が上流階級だよ。むしろ連中こそ底抜けの下衆なんじゃねえのか?」
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Re: 試練IF 宴の後に ( No.8 )
日時: 2024/05/17 05:52
名前: JIN

「それで?」

「は?」

「お前さんもめでたくその下衆な上流階級の仲間入りをしたってわけか。リュウよ」

「なに?」

「頂いたんだろ? 結局。二人まとめて」
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Re: 試練IF 宴の後に ( No.9 )
日時: 2024/05/29 07:04
名前: JIN

「ふふふ」

「な、なんです秀子様」

「いえね。なんか急に綺麗になったみたいよ。千鳥」

「そ、そんな…」
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