ライル軍が彼らと会ったら? |
- 日時: 2022/08/17 00:55
- 名前: 健
- E.U.進軍を続けるライル軍はある一団と出会った。老婆数人と若者数人という旅芸人らしき一団だ。
ライル「この時代に旅芸人とは、苦労も多いでしょう………こちらで何かお手伝いできることがありますか?」
大婆「いいや……けど。」
最年長と思しき老婆がライルを見つめ……
テレサ「って、あんた達!!」
テレサが突然、ブリタニア人と思しき一団の元へ駆け寄った。
テレサ「どうして、ここにいるのよ!?除隊したのは聞いてたけど!」
アシュレイ「おお、テレサ・スクラーリ。久しぶりじゃねえか。ここで会えるって事は、俺らも運が良いな。」
ライル「テレサ、彼を知っているのか?」
テレサ「知っているも何も……彼はアシュレイ・アシュラ。『ミカエル騎士団』でシャイング卿の肝いりだった騎士です。」
マルセル「まさか、ここで同じ『ユーロ・ブリタニア』に会えるとは。」
アシュレイ「あんたこそ、まさか『ガブリエル騎士団』の生き残りだったとは。本国の皇族様に取り立ててもらって、出世か?」
マルセル「私の忠誠心は今も変わらず、ヴィヨン卿とヴェランス大公閣下、そして『ユーロ・ブリタニア』にある。まあ、ライル殿下はその次と言ったところでしょう。」
相変わらず、ロシア人でありながら『ユーロ・ブリタニア』の騎士らしい物言いだが、ライル軍では無理からぬ事だと半ば黙認していた。
ライル「ところで、そちらの金髪の女性…見たところブリタニア人ですが?」
?「え…」
ライル「それに、あなたとよく似た顔をE.U.軍の資料で見た気がしますが………まあ、他人のそら似と言うことにしておきますよ。」
テレサ「殿下…あの女は『ハンニバルの亡霊』の司令官かも知れませんよ?いえ、ほぼ間違いありません。」
ライル「テレサ……仮にそうだとしても、既に死亡扱いか除隊になっているのであれば、私達が拘束するのは民間人の不当な逮捕だ。それでいいだろう、ゲイリー?」
ゲイリー「……情報部員にも確認をとりましたが、謀略にしては不自然すぎるとのこと。放置しておいても問題ないでしょう。」
ライル「と言うことだ……テレサ、この事を姉さんにも伝えないように。」
テレサ「……分かっています。丸腰の相手に雪辱戦もクソもありません。」
見逃す条件として、老婆達に少し演奏を披露してもらうと、悪乗りしてかライルや他の若者達にも衣装を着せられた。
リョウ「へえ、中々似合ってるじゃねえの。」
秀作「………お前ら、いつもこんな感じなのか?」
シモン「なれれば楽しいものですよ。」
既にヴェルドとコローレは一部の老婆と意気投合して、踊っている。
ライル「流石にあの二人は順応性が高いね。」
クリスタル「元々、お祭り好きな性格ですから。軍人やめて、エンターテインメントに勤めれば良いのに。」
確かに……あの二人なら遊園地のスタッフで子供向けのショーをやっても売れそうだ。しかし……
ライル「あの黒髪の男……日向アキトと言ったか。ヒュウガ……まさか、な。」
何度か会っただけだが、どことなく『ミカエル騎士団』の彼に雰囲気が似ているような……
そして、大婆に呼ばれて
大婆「あんた……森の魔女に関わろうとしているのかい?」
ライル「森の…魔女?」
大婆「ユーロピアのお伽噺だけど…今も生きているって、言われている。」
お伽噺の魔女が……生きている?今も?
ライル「その、魔女にどうして私が?」
大婆「あんた自身もだが…アンタの弟妹がその魔女の呪いに関わっている。その呪いが…妹を死なせてしまったと、石は示している。」
弟妹が……魔女の呪い………死なせた……ユフィ?
大婆「石はこうも示している。魔女とは別の誰かが、別の妹にも呪いを授けた…そして、それに踏み込めば、あんた自身にも何かが起こる。それが何かまでは分からない……ま、年寄りの戯言と思ってくれて良いよ。」
ライル「………いえ、面白い話を聞かせて頂きました。」
?「森の魔女に、ブリタニア皇族が……死なせてしまった……第三皇女のこと?」
ライル(森の魔女……なんだろう…)
只のお伽噺にしては…あの占いも老人の石を用いた古い時代のもの……と流せれば良いのだが心当たりがある。それも二つも。
ライル「ユフィが森の魔女の呪いで死んで……マリーも魔女の呪いを持っている?」
もし、本当にあの占い通りなら………
ライル「森の魔女がエリア11にいる?ゼロも森の魔女の呪いを?」
|
|