トップページ > 過去ログ > 記事閲覧
「奥様」の忠告
日時: 2020/08/01 19:59
名前: JIN

ライル「アーチボルト卿!」

ディアナ「おや。どうされました。殿下?」

ライル「あの男! いや『奴』は一体何を考えている!? 知ってるはずだ! 教えろ!!」

ディアナ「どなたの事です?」

ライル「とぼけるな! あの皇帝陛下とか呼ばれている男の事だ!」

ディアナ「…あらあら。恐れ多くも皇帝陛下を『奴』とは良く呼ばれました事」

ライル「もう振り回されるのはたくさんだ! 教えろ! 本当に俺の伴侶なら、従う義務があるはずだ!?」

ディアナ「残念ながら。私はまだ婚約者の身分。そして陛下のガーデンズの一員でもあります。今の時点でどちらの義務が優先されるかはお分かりでしょう?」

ライル「う…」

ディアナ「ならば今すぐ皆様を集めて挙式されますか?」

ライル「…」

ディアナ「…よろしいですか。貴方があの方を『父親』と思われるかどうかは御自由です。ただし『皇帝』である事だけは絶対にお忘れなきよう。部下も含めた愛する方々のためにも」

ライル「どういうことだ」

ディアナ「たとえ打算でも後ろ盾と成り得る方々を自ら処罰された、今の貴方の御立場はただひとえに皇帝陛下の一存に掛かっているという事です。そうでなければ私が今ここにこうしておりますか?」

ライル「…」

ディアナ「改めて御指摘いたしますが、所詮、今の貴方は帝国内では極少数の異端者です。それこそまだルーカス殿下の方がシンパを集められるという程度の。シルヴィオ殿下もエルシリア殿下も、御自身の御身内を危険に晒してまでも貴方を助ける事は出来ません。グレヴィング将軍もヴィオレット卿も同じ事を言うでしょう。違いますか?」

ライル「…」

ディアナ「確か貴方様は、八年前にルルーシュ殿下が事実上の追放を受けた場にいらっしゃったと伺いますが?」

ライル「ああ」

ディアナ「ならばお分かりのはず。今の貴方もまた自分だけでは『生きていない』し『生きていられない』身なのだということを!」

ライル「…では。貴卿は?」

ディアナ「承知の通り。私は十年前に既に死んでいる女。ただそれだけです」

ライル「…」

ディアナ「それに御不満ならば、いっそ例の連合とやらにでも亡命されますか。まああのゼロは利口ですから、貴方様を上手く利用する方に持っていく事でしょう。それこそ政治的にも軍事的にも」

ライル「…」

Page: 1 |

Re: 「奥様」の忠告 ( No.1 )
日時: 2020/08/01 21:07
名前:

異端という意味では正に正論。中小企業の貴族や極一部の少数派の大貴族は支援に回っていてもね。庶民やナンバーズなんていくらでもいるんだから、替えが効くと考えるのがあの頃のブリタニア。

シルヴィオが味方寄りなのは、遠からず訪れる人材の枯渇を分かっているからですが。多分、主流派は分かっていないんでしょう。或いは有料人種たるジオン国国民みたいに錯覚しているとか。一人でナンバーズ十人分はやれるもしくはブリタニア人=全てにおいてナンバーズより上と思い込んでいるのかも。正に実力主義のライルが大嫌いな理論。自分でも気付かずに遠からず訪れる人材不足を直感的に見抜いていた?

そのライルも、中島達の反乱後にKMFの通常戦闘では一機で三、四機分は賄わないといけなくなりましたから。試作機のデータ収集などの名目でサザーランド二、三機分はやれそうなトライアルなどを貰ったのもそれ。
Re: 「奥様」の忠告 ( No.2 )
日時: 2020/08/01 21:27
名前: JIN

そしてシャルルもシンパもそんなこと百も承知だって点ですよね。

要するに計画の成就までブリタニアが持ってくれればそれでいいって。
Re: 「奥様」の忠告 ( No.3 )
日時: 2020/08/01 21:50
名前:

形が違っても、子供達(ルルーシュ、シュナイゼル、マリー、ライル)に唾棄されて当然だ。

公人としても私人としても最低最悪だな……よくあんなのから一部壊れても、根本がまともなのが生まれた。
Re: 「奥様」の忠告 ( No.4 )
日時: 2020/08/01 22:53
名前: JlN

そしてシャルルにとってのブリタニアになるのがルルーシュにとっての黒の騎士団。

俗事は駄目でもそんなことなら良いのかって。

Page: 1 |