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リョナゲ製作所バトルロワイヤアル2 本編投下スレ その2

[1]投稿者:◆gBrxZQCE 投稿日:2011/04/28(Thu) 15:02 No.696  
立てました。
[2]投稿者:◆gBrxZQCE 投稿日:2011/04/28(Thu) 15:03 No.697  
「……ふー、やっぱ一息吐くのは良いねー。嘘を吐く次位に良いねー」
「…………あ、居た」
「ほぅっ!? ……ああ、奈々……お願いだから後ろから来ないで、ビビる」
「注意してない方が悪い。デイパック中身は?」
「こんなん」
「…………あー。うん。乾パン一枚貰うね」
「そーゆー奈々はどうなんだー!?」
「はい」
「…………空き缶頂戴」
「はい、罠?」
「そー。囮……てゆーか空き缶を二つ以上付けた何かを投げるのさ。まあこれで出てきたら馬鹿だけど」
「そーだね」
「………………おや、女の子二人か」
「……」チャキッ
「……」ジャキッ
「わータンマタンマ!! 何もしない! しないよ!!」
「…………」ジリジリ
「…………」ジリジリ
「あーもういいや!」ポイッ
「っ!?」
「……爆弾?」
「違うって! こん中で必要なの有ったら一個どうぞ! って事!」
「お姉ちゃん開けて」
「姉を見捨てるか貴様」
「(姉妹なんだ)」
「……! この弾貰う」
「あ、その弾?どーぞどーぞ」
「……ありがと。お姉ちゃんは【MK】貰ったら? リロード、は出来ないみたいだけど見た所残弾数は最大みたいだし。それにマシンガンでそこそこ使いやすめのだから多分大丈夫でしょ」
「ん、なら貰うー。……ほい、返す」ポイッ
「ん、さんきゅ。……ところで三人行動とかどうよ?」
「何する気?」
「ナニする気?」
「ちょっと待て姉何言ってんだ。っつーかそんな勇気有りませんよ!」
「ほうけい?」
「いやいや短くて童貞なのよ」
「包茎では無い。あと短いかどうかは分からんが童貞では有る。あと妹の方包茎の意味しらんだろ」
「何故分かったァッー」
「で? チーム組む? 最後の一人になる時は俺死ぬからどっちか死んで片方生き返らせれば良いし」
「……嘘?」
「吐けない」
「……とりあえず奈々、一応チーム組もう」
「ん。天崎 奈々(あまさき なな)。よろしく」
「アタシは天崎 涼子(あまさき りょうこ)だ! 漢字は……こんなの」
「ん。俺は篠原 亞理斗(しのはら ありと)ね。漢字は――」
[3]投稿者:◆gBrxZQCE 投稿日:2011/04/28(Thu) 15:05 No.698  
【天崎 涼子@BlankBlood】
[状態]:健康。
[装備]:メイン・木刀、サブ・MK-30。
[道具]:乾パン×2、煙草×10、ライター油残量多、空き缶×5
[基本]:人は必要なら殺す、必要でないなら勧誘。
[思考・状況]
1.とりあえず探索。
2.ナイフ系の武器捜索、創作。
3.罠製作。

【天崎 奈々@BlankBlood】
[状態]:健康。
[装備]:メイン・P-99、サブ・ドラグノフ。
[道具]:弾(P-99用、50発。ドラグノフ用、10発)
[基本]:殺し合いをするつもりはない。
[思考・状況]
1.姉に着いていく。
2.篠原 亞理斗の警戒。

【篠原 亞理斗@AA】
[状態]:健康。
[装備]:メイン・AK-47、サブ・打ち上げ花火。
[道具]:ライター油残量少
[基本]:二人に着いていく。
[思考・状況]
1.二人に楯突く者の排除。
2.ナイフの捜索。

以上です。
長々+グダグダ申し訳ありません。
これでも本当に物書きなのかと自分に聞きたくなるレベルですね(汗)
もしかしたらまたひょっこりと来るかもしれませんので。では!


……この三人、恵まれすぎだろJK……。
[4]投稿者:しるこ◆sYUFqCow 投稿日:2011/04/29(Fri) 01:31 No.699  
篠原 亞理斗@AAについて詳しく!
[5]投稿者:◆gBrxZQCE 投稿日:2011/04/29(Fri) 13:54 No.701  
>>4
確かそんな名前のキャラが居た筈なんだよね、何かのゲームに。
もしやすると記憶違いかもしれないからその時は無視してくださいやー。
とりあえずうろ覚えで設定。
人の生死に無関心。死ぬ時は死ぬな考え方。
とかそんな感じだった気が……。
[6]投稿者:◆gBrxZQCE 投稿日:2011/04/29(Fri) 13:56 No.702  
>>5追記
あと予約スレに書き込むの忘れてたんですが……。
大丈夫でしょうか?
[7]投稿者:比翼姉妹と暴力の権化 その1 軍師P◆kH7XR8gk 投稿日:2011/06/27(Mon) 02:25 No.757  
見渡す限りの雪原に、セーラー服の少女が佇んでいた。
先刻の惨劇を見た後にも関わらず、動揺した様子も激昂している様子もない。
というよりも、彼女-天崎奈々は超が付くほどの面倒くさがりで感情を表に出すのが面倒なだけであり、内心はゴッド・リョーナへの嫌悪感でいっぱいだった。
奈々は面倒がりながらも、状況の整理をし始める。

先日はいつも通り姉に付き合って遺跡の探索をし、町の宿で眠りについたのだが、次に目を覚ますと例の部屋にいた。
その部屋では姉の姿も見られたが、声をかける暇もなく転移させられ、この雪原に飛ばされたのだ。
あのゴッド・リョーナと名乗る男は、これは最後の一人になるまでの殺し合いだと言っていた。
姉と殺しあうなどということはまっぴらなので、さっさとこの忌々しい首輪を解除して姉と共に逃げ出したいと奈々は思う。
面倒だしあまり戦闘はしたくないな、と思いつつも奈々は近くに落ちていたデイパックの中身を確認し始める。

今の奈々は丸腰であり、普段愛用している銃も今は持っていない。
身体能力に秀でているとは言えない奈々にとって、生き残るために武器は必須であるといえる。
射撃系の武器が入っているといいなあ、と思いながらデイパックを漁っていると中からは奈々の希望通り拳銃が姿を現した。
自動拳銃らしく、手ごろな重さだ。予想外に良い武器を手に入れた奈々の表情は、心なしか少し嬉しそうだ。
他にデイパックに入っていたものは、基本支給品であろう参加者名簿、地図、鉛筆、メモ用紙、目覚まし時計。
食料はアップルパイが2つと水の入ったペットボトル(500ml)が2本。
後は先ほどの銃の弾が50発と空き缶が5個とドリンク剤が3つ、何の変哲もないライターと打ち上げ花火だった。
支給品を確認した後、説明書らしき紙を見つけ、目を通す。先ほど最初にデイパックの中から姿を現した銃はワルサーP-99という名前らしい。
奈々はワルサー P-99の説明が書かれた部分だけを読み終えると後の部分を読むのが面倒になったのか、説明書をデイパックに押し込んでしまった。

これらの支給品の中で奈々の目を引いたのは打ち上げ花火。
紙で覆われた筒からは「点火して!」と訴えるように導火線が伸びており、奈々は思案する。
この花火を使用した場合、近くに姉がいれば恐らくは音に釣られてホイホイとやってくるだろう。
しかし、それと同時に他の参加者達にも自分の居場所を知らせてしまうことになるかもしれない。
このハイリスクハイリターンの選択肢はさすがの奈々も考え込まざるをえなかった……ように思えたが、やがてライターで導火線に火を着けた。どうやら悩むのが面倒くさくなったようだ。
着火した火は導火線を貪るように進み、やがて抜けるような青空に大輪の花を咲かせた。少し遅れて派手な火薬音。

「……たーまやー」

奈々は満足げに頷くと、ブルッと身体を震わせた。
雪原。半袖のセーラー服。暖を取る物はライターのみ。
先ほどはデイパックや打ち上げ花火の事で頭がいっぱいで気が付かなかったのか、事の重大さに奈々はようやく気づいたようだ。
奈々は周りを見回すと、手近な枯れ木に近寄り、枝を折り始めた。
[8]投稿者:比翼姉妹と暴力の権化 その2 軍師P◆kH7XR8gk 投稿日:2011/06/27(Mon) 02:26 No.758  
しばらくして、奈々は焚き火の傍で座っていた。冷えた身体に焚き火の暖かさが身にしみる。
奈々はここで姉を待つことにしていた。もし暖かい場所や物を求めて移動してしまえば、先ほどの花火が無駄になってしまうかもしれないからだ。
もし他の参加者が来て、殺し合いに乗っているようならば逃げ出すつもりでいた。
パチパチと音を立てて燃え盛る焚き火を見つめていた奈々は、不意に背中が凍りつくような感覚を覚えた。
だが、気づくのが遅すぎた。空を切り裂き猛スピードで奈々に迫る「それ」は奈々の頭に命中した。

「がっ……!?」

奈々は頭を抑えて蹲(うずくま)る。奈々は何が起こったのかもわからない。
奈々の頭から血がボタボタと流れ、白銀の地面に付着する。周りを見回すと、周囲には先ほど無かった物……手の平に収まるほどの石が転がっていた。
だが、敵らしい姿はどこにも……いや、いた。雪原でなければ視認することすら難しいような距離に、黄土色の化け物が。恐らく、奴がこの石を投げてきたのだろう。
手には細く長い銃身の狙撃銃を持っているが、構えているわけではなくぶらりと垂れ下げて持っているため、殴打するための武器として使用するつもりなのだろう。
その怪物の異様な風貌に危険を感じた奈々はすぐに立ち上がって逃げ出すが、黄土色の化け物-ルシフェルも奈々を逃がすまいと駆け出した。巨体に見合わないスピードで疾駆するルシフェルは、徐々に奈々との距離を詰める。
奈々も足が遅いわけではない。だがルシフェルのその敏捷さは常人のそれを凌駕していた。
そして、ついに奈々に追いついたルシフェルは狙撃銃を振り上げ、奈々に叩きつけた。

「あぐッ!?」

鈍い痛みに耐えられず、地面に倒れこむ奈々。動きを封じられた奈々に、ルシフェルの容赦ない攻撃が襲う。

「ぎぁッ!? や、やめ……ぐゥッ! ああぁッ!」

狙撃銃での殴打に奈々の体が赤く腫れ上がる。だが、十数回の殴打を受けてもなお、奈々は骨折などの重症を負っていなかった。
なぜならば、ルシフェルの頭の中にあるのは「女の子にできるだけ苦痛を味あわせて惨たらしく殺す」ということのみであり、奈々が既に反撃の手段を持っていないと判断したルシフェルは適度に加減しながらいたぶる事にしたのだ。

「痛いぃ! お願い、助けっ……ひぐゥゥッ!」

苦痛にのた打ち回る奈々は徐々に衰弱し、抵抗も薄くなる。

「……も……もう……やめてぇ……」

奈々は弱々しく哀願するが、ルシフェルにとって拷問は始まったばかりだ。ルシフェルは拷問を次の段階に移そうと奈々の右腕に手をかけた。
次に何をされるのかわかってしまった奈々は激しく抵抗する。

「いやだああぁぁっ! やめてっ! やめてええぇぇ!」

だが、奈々の膂力ではルシフェルの手を振りほどく事もできない。
ゆっくりと奈々の右腕を曲げ始めるルシフェル。

「ああぁ……やめて……いや……いやだ……」

もはや抵抗の仕様がなく、恐怖と絶望で意識が朦朧としながらも哀願し続ける奈々。そして奈々の腕がミシリと鳴り―――
[9]投稿者:比翼姉妹と暴力の権化 その3 軍師P◇kH7XR8gk 投稿日:2011/06/27(Mon) 02:29 No.759  
「どぉりゃあああぁぁぁっ!」

何かがルシフェルに向かって物凄いスピードで突っ込んだ。ルシフェルに向かって思い切りドロップキックをたたき込んだのは、まさに奈々の姉-天崎涼子だった。
涼子の強力な攻撃を受けたルシフェルは凄まじい勢いで吹っ飛び、ボフッという音を立てて雪原に落ちた。

「おー、飛んだ飛んだ。ニンジン効果は覿面ねー」

「お……姉ちゃん……?」

「お姉ちゃんではない。俺は……スーパー涼子さんだ!」



奈々によって打ち上げられた花火を見た涼子は急いでその花火が打ち上げられた地点へと急いだのだが、そこに辿り着いた涼子が見た物は、ルシフェルにいたぶられる奈々の姿だった。
ルシフェルを相当な強敵だと判断した涼子は支給品の『怒りの人参』を食べる事で一時的に筋力が増強された。
さらに妹をいたぶられた怒りからついに涼子さんは伝説の戦士、スーパー涼子さんへと変身することができたのだ……。

と、長々と語る涼子だったが奈々はというと既に満身創痍でそんなどうでもいい話に耳を傾ける余裕はなかった。
ちなみに涼子の髪はいつも通り青く、オーラを纏っていたりもしない。
ましてや月を破壊するような気を放つ事ができるわけもない。
単に攻撃力が上がっているだけである。
ノリが悪いなー、と不満そうにしつつも涼子はデイパックからラベルに『エリクシル』と書かれている液状の薬が入ったビンを取り出すと、奈々に差し出す。

「よし奈々、今のうちにコレ飲んじゃいな。それとも口移しがいい?」

「……自分で飲める」

普段と変わらない姉の姿に安堵し冷静さを取り戻すと、薬品を受け取りそのまま飲み干すと身体の傷がたちまち回復する。
回復薬の凄まじい効力に驚きながらも、体力を回復した奈々は普段の冷静さを取り戻し始める。
どうやら姉の武器は木刀だけのようだ。さすがにスー……姉が一時的に攻撃力が上がっているとしても武器が木刀ではあの化け物に致命傷を与えるのは難しいだろう。
涼子もその事を考えていたようであり、奈々を見ると頷き、ルシフェルに向かって飛び掛った。
ルシフェルに接近した涼子は素早く動き、ルシフェルを攪乱し始める。
これは普段遺跡で強敵と相対したときに使用する戦法で、身体能力に秀でた涼子が囮となって敵の気を引き付け、奈々が的確に敵の急所を打ち抜いて撃破するというものだった。

「今日の涼子さんは剣道部員だぜー!」

ルシフェルも決して鈍重なわけではない。しかし、涼子の尋常ならざるスピードにルシフェルは完全に翻弄されている。
ルシフェルの攻撃を危なげなくヒラリヒラリと回避しつつも、ルシフェルに隙が出来れば即座に強力な蹴りや掌底、木刀での一撃を叩き込む。
しかし、やはり大きなダメージは見込めないようだ。
奈々もワルサーP-99でルシフェルを何度も撃ち貫くが、まったく効いた様子はない。
普段ならば勘が囁く通りの箇所を撃てば敵は倒れるはずだった。だが、今銃口の向こうにいる化け物はどこを撃っても倒せる気がしない。

「俺たちの練習の日々が詰まったこの木刀……」

これまでに相対した事のない敵に奈々は焦りを覚え始めた。
元々奈々には天才的な勘があり、射撃の時などはその勘が遺憾なく発揮されていた。

「くらえ怪物! 必殺『汗と涙の青春打ち込み』!」ベキッ

しかし、現在バトル・ロワイヤルの参加者として奈々に着けられている首輪はそんな奈々の先天的な能力をも低下させてしまっていたのだ。
そんな事は知る由も無い奈々は、かつてない出来事に動きが止まる。

「俺達の夏がぁー!?」

なぜか姉がオーバーなリアクションで絶叫し、orzの姿勢になっていた。そんな涼子の隙を付き、ルシフェルは狙撃銃を振り上げる。
だがルシフェルが狙撃銃を振り上げた瞬間涼子の目がギラリと輝き、素早く姿勢を戻すと、無防備に振り上げているルシフェルの右手を蹴りつけた。
ルシフェルの手から狙撃銃が離れ、涼子は空中でその銃を回収すると奈々に向けて投げて寄越した。
恐らく弾も入ってはいないのに、こんな物を寄越してどうするというのか。
あの化け物の怪力の前には武器の有無などあまり関係しないというのに。それこそ姉がそのままあの化け物と同じように鈍器として使用すればいいのでは。
そう奈々が思案した直後だった。

「奈々っ! 新しいデイパックよ!」

受け取れば元気が百倍になりそうな言い方でデイパックを投げる涼子。
奈々が目を離している間に、涼子は更に次の行動を起こしていた。
涼子は奈々に狙撃銃を投げて渡した後、さらに体勢を崩したルシフェルの肩にかかっていたデイパックを奪い取っていたのだ。
ここで、奈々はようやく涼子の意図を理解する。
そう、支給品に銃があるということは他に弾も支給されていると考えるのが普通である。
ルシフェルが狙撃銃を鈍器として使用していたので奈々は弾は支給されていなかったのだと思い込んでいた。
だが、実際は単に狙撃銃では獲物をいたぶるのに不向きだとルシフェルが判断したためあのような使い方をしていたのだった。
奈々はデイパックをひっくり返すとやはり入っていたこの狙撃銃の弾らしき物を込め、構えた。
素早く狙いを付け一発、二発、三発とルシフェルの頭と思しき突起へと撃ち込む。
三発の弾丸を受け、ついに崩れ落ちるルシフェル。
奈々が勝利を確信した、その時だった。

「やったか!?」

しまった、と口を抑える涼子だったが既に遅い。
既に魔法の言葉は涼子の口から発せられた後だ。
涼子は慌てて奈々の手を掴むと一目散にその場から逃げ出した。
涼子に手を引かれて走る奈々だけが、状況がまるでわかっていなかった。




涼子と奈々が走り始めてすぐ、再びルシフェルが起き上がる。
だが、ルシフェルは走り去る姉妹を視線で見送る。
これ以上あの姉妹を相手にするのは危険だと判断したのだ。
いずれ必ず惨たらしい最期を迎えさせてやる。そう決意し、ルシフェルは姉妹が走り去った方向とは別の方に歩き始めた。


【G−6/雪原/1日目 7:00〜】
【天崎奈々@Blank Blood】
[状態]:疲労(中)
[装備]:ワルサーP-99(残弾30)@現実
    ドラグノフ狙撃銃(残弾7)@現実
[道具]:ライター(油量多)@現実
    ファイト一発×3@リョナラークエスト
    空き缶×5@XENOPHOBIA
[食料]:アップルパイ×2@現実
    水(500ml)×2@現実
[基本]:姉と一緒に脱出もしくはゴッド・リョーナを打倒
[思考・状況]
1.姉と一緒に行動
2.色々面倒くさい
※ルシフェルのデイパックは中身をぶちまけたまま放置しました。他の中身は見ていません
※花火及びドラグノフ狙撃銃の音が周囲に響き渡りました(花火は周囲1エリア、狙撃銃は周囲1マス)
※北に移動中

【G−6/雪原/1日目 7:00〜】
【天崎涼子@Blank Blood】
[状態]:疲労(小)、スーパー涼子さん(筋力増強、まもなく効果切れ)
[装備]:折れた木刀@現実
[道具]:怒りの人参×2@リョナラークエスト
    煙草×12@現実
[食料]:乾パン×3@現実
[基本]: 奈々と一緒に脱出もしくはゴッド・リョーナを打倒
[思考・状況]
1.奈々と一緒に行動
2.ルシフェルから離れる
3.武器が欲しい
※北に移動中
※まだデイパックの中身を全て確認していません

【G−6/雪原/1日目 7:00〜】
【ルシフェル@デモノフォビア】
[状態]:負傷(中)
[装備]:無し
[道具]:無し
[基本]: か弱い女子供を惨たらしく殺す
[思考・状況]
1.傷の治癒を優先
2.機を伺い天崎姉妹に報復、不用意に手は出さない
3.女子供は惨殺
※西に移動中
※涼子さんの魔法の言葉でダメージが軽減されたなどはありません
[10]投稿者:比翼姉妹と暴力の権化 あとがき 軍師P◇kH7XR8gk 投稿日:2011/06/27(Mon) 02:34 No.760  
初投稿させていただきました。
期限ギリギリの投稿になってしまったうえ、このような稚拙な文章、無理矢理な展開しか書けず申し訳ございません……。
次回からはある程度書き溜めてから予約させていただきますので、また気が向いたら参加させていただく事をお許しください。
[11]投稿者:『逆ギレすんなし』 289◆SqVSQKtY 投稿日:2011/08/18(Thu) 20:13 No.808  

E−1の街の中をグチョグチョと動く姿があった。

その姿は、グチョグチョした毒々しい緑色の身体を持ったスライム状の生き物。
普通の者が見れば、間違いなく魔物と判断する容姿だった。

「ウッジュゥ」

その魔物の名はベドロゥ。
リョナラー連合に所属するナイスガイなグッチョリンである。

こう見えても、彼は連合内では四天王に次ぐほどの屈指の実力の持主である。
同族との喰らい合いを勝ち抜いてきた彼は、今や単純な戦闘力で比べれば、
ルキやカレンすら圧倒するほどの力を持っているのだ。

「ウジュウジュ」

それほどの実力の持主である彼は、今デイパックを漁っていた。
グッチョリンである彼には普通の武器は装備できないが、そんな彼でも
何か役に立てることのできる物があるかもしれないと思ったのだろう。



そして、デイパックから出てきたのは……。




バケツ!



「ウジュ」

迷うことなく頭に被るベドロゥ。


次に出てきたのは……。




豪奢なマント!



「ウジュ」

それも迷うことなく纏うベドロゥ。

さらにデイパックから出てきたのは……。




サングラス!



「ウジュ」

やはり迷うことなく身に着けるベドロゥ。




そして、今ここにサングラスを身に着け、豪奢なマントを羽織り、
頭にバケツを被った愉快なグッチョリンが誕生したのだった!




ちなみに、本人は大真面目である。
せっかくの支給品なのだから、身に着けなければ損だと思っているのだ。

まぁ、支給品である以上、何らかの特殊な効果があるかもしれないし、
そうでなくても、身に着けることで少しは防御効果が期待できるだろうから
彼の判断は間違っているとはいえないのだが……。


「ウジュ?」

滑稽極まりない格好になった彼は、まだデイパックの中に基本支給品以外の
何かがあることに気が付く。

それを取り出したベドロゥの顔が一瞬固まる。

「……ウジュ……」

それは、戦いの末に命を落とした仲間の遺品。
無念の思いを抱えて散っていった少女の形見。

忌み子リゼの角だった。


「……ウッジュゥ?」

死んだリゼのことを思い出して、感傷を覚えたベドロゥだったが、
なぜここにリゼの角があるのか疑問を覚える。

リゼの角は、たしかルキが所持していたはずだ。
彼がリゼの角を肌身離さず、大切に持ち歩いていたのをベドロゥは知っている。

だからこそ、ルキがリゼの角を手放すことなどあり得ないはずなのだが……。


「……ウジュ」

まぁいい、とベドロゥは考えるのを止める。
ここにリゼの角があるのなら、自分がルキに届けてやればいいのだ。

今頃、アイツは角を無くして慌てていることだろう。
早くアイツを探し出して角を渡して、安心させてやろうじゃないか。


ベドロゥはそう結論付けると、ルキを探すために街の中をウジュウジュと
当て所なく彷徨い始めたのだった。





[12]投稿者:『逆ギレすんなし その2』 289◆SqVSQKtY 投稿日:2011/08/18(Thu) 20:14 No.809  

「ちっ……武器はこのメリケンサックだけか……。
 まぁ、この鎧があれば防御のほうは大丈夫そうだけどよ……」

石獣の外殻で作られた鎧に身を包みながらぼやくその少女はサリア。
小麦色の肌に引き締まった体を持つ戦士の少女だ。

ゴッド・リョーナによって殺し合いの会場に転移させられた彼女は、
真っ先に支給品の確認を行い、出てきたメリケンサックと石獣の鎧を
身に着けた。

これで、いつ殺し合いに乗った参加者やモンスターが襲ってきても
遅れを取ることは無いだろう。

「さて、どう動くかねぇ……できれば、武器のほうはもうちょっとマシな
 もんが欲しいところだけど……」

殺し合いに乗っていない他の参加者から扱い慣れた斧や盾を分けてもらえれば
言うことは無い。

だが、そう上手く殺し合いに乗っていない上に、斧や盾を支給された参加者に
出会えるとは思えない。

「まぁいい……とにかく、ゴッド・リョーナの野郎の居場所を探し出すとするか」

そして、ヤツの居場所を見つけたら首輪が爆発する前に、ヤツを倒す。

ヤツを倒す方法はそれしかあるまい。
不意を突く事さえできれば、可能なはずだ。

「覚悟してろよ……あたしたちをこんなふざけた殺し合いに巻き込んだこと、
 たっぷりと後悔させてやるぜ!」

サリアはゴッド・リョーナへの怒りを吐き出しながら、街の中を進んでいく。






街の中を一人の少女が歩いていた。
彼女の名はペセル=パフ、お腹に定評のある獣耳っぽい髪型の少女である。

ペセルが手に持っているのは彼女の支給品であろう、かなりの業物と
見て取れる長剣。

どうやら彼女は武器に関してはアタリを引いたようだ。

「誰もいないなぁ……」

殺し合いが始まって数十分……転移した先が街だったペセルは、
ひとまずこの街に他の参加者がいないか探すことにしたのだが、
未だに人の気配が微塵も感じられなかった。

少し歩きつかれたペセルは、近くのベンチに座って休憩することにした。

支給されたアップルジュースをコクコクと飲みながら、ふぅと一息つく。

「ここには他の人はいないのかなぁ?もしそうだったら、
 早くこの街から出て、他の参加者の人を探さないといけないよね」

そう言うと、ペセルはにっこりと八重歯が覗く可愛らしい笑みを浮かべて、

「……優勝するなら、できるだけ早く他の人を倒して、
 支給品を集めたほうが有利だもんね♪」

そう呟いたのだった。


つまり、ペセルはこの殺し合いに乗り気なのだ。

元々、彼女は家業を継ぐのが嫌で家出をし、伝説の魔導器クァルラリルを
求めて旅に出たのだ。

その過程でこの殺し合いに巻き込まれたわけだが、頭があまりよろしくなく、
楽観的で物事を深く考えない彼女は、

『この殺し合いで優勝すれば、クァルラリルを手に入れることができる』

と単純に考え、あっさりとゲームを肯定したのだった。

もっとも、彼女も悪人というわけではないので、出会う人物によっては
考え方を変える可能性もあるのだが……。


「おい……お前、今なんて言いやがった?」
「え?」

しかし、今回はタイミングが悪かったようだ。

横から聞こえてきた声にペセルが振り向くと、そこには険しい表情を浮かべた
小麦色の肌の女戦士……サリアの姿があった。

「……お前、今、優勝するとか言ってやがったな?
 まさか、この殺し合いに乗ったって言うんじゃねぇだろうな?」
「え……?だって、願いを叶えてくれるっていうし……
 ボク、クァルラリルが欲しいから……」

ペセルのその言葉に、サリアは表情を消して呟く。

「……よく、分かったぜ……」

そして、そのままペセルに向かって拳を振り上げた。

「!」

慌ててペセルはベンチから飛びのいて、サリアの攻撃を避ける。
サリアは怒りに震えながら、ペセルに向かって言い放つ。

「人を殺してまで願いを叶えようとするその腐った根性が許せねぇ!!
 てめぇもあのゴッドとかいう野郎と同類だ!!
 てめぇはあたしがここでぶっ飛ばして、止めてやる!!」
「なんかよく分かんないけど……お姉さんがボクの最初の相手だね!
 そのメリケンサックはいらないけど、鎧は役立ちそうだから、
 お姉さんを倒してボクが使わせてもらうよっ!」

そうして、少女たちの戦いが始まった。


「ウジュ!」


……はずだったが、そこに乱入してくる声が一つ。


「あぁ?」
「ふぇ?」

今まさに戦いを始めようとしていた少女たちは揃って間の抜けた声を上げる。
そして、声の聞こえた方向に視線を向けた少女たちの目が点になる。

そこにいたのは、豪奢なマントを羽織り、サングラスをかけ、
バケツを頭に被った緑色のスライムっぽい生物の姿があった。

今この殺し合いの会場において、最も緊張感の無い格好をしているであろう、
その者の名は、ベドロゥ。

「ウッジュゥ!」

活きの良さそうな少女たちを見つけて、リョナラーであるベドロゥは
喜んでその少女たちを痛めつけようと前へと踏み出した。

しかし、そのときベドロゥはマントの裾をうっかり身体に巻き込んだせいで、
すってんと転んでしまう。

「ウ……ウジュッ!?」

その拍子にバケツの中に頭がずっぽりとはまり込んでしまった。


「ウジュウウゥゥゥッ!!?」

抜けなくなった頭を必死でぐいぐいと引っ張るベドロゥ。


ずっぽんっ!!


「ウジュッ!?」

そして、ようやく頭が抜けたはいいが、思いっきり身体を引っ張っていた
反動のせいで、抜けた頭が勢いよく近くの壁に叩きつけられる。


バキイィィィッ!!


「ウ、ジュウウゥゥゥッ!!」

よほど痛かったのか、ごろごろと転がって悶絶するベドロゥ。


その様子を二人の少女はぽかんとした表情で見ているしかなかった。



もう一度言おう。

彼はリョナラー連合屈指の実力者であり、四天王に次ぐ実力の持主である。
単純な戦闘力なら、ルキやカレンすらも上回る実力の持主である。

……しかし、頭の出来においては残念としかいいようがなく、
頭が回り戦況によって戦い方を変えるルキや念動の力というトリッキーな
攻撃方法を持つカレンと戦う場合、正面からまともにやり合う以外の
戦い方では、勝率は五分を下回るというのが現実であった。



「ウッジュゥゥゥ……!」

いきなり無駄なダメージを負ってしまったベドロゥは、苛立たしげに
マントの裾を体液で溶かし、丈を半分ほどにして羽織り直した。

どうやら、この面白ファッションを改めるつもりは無いらしい。

「……ウジュッ!!」

そして、触手のように伸ばした身体の一部をくいくいと動かす。

それはまるで、少女たちに『さあ、かかってこい!』と言わんばかりの
挑発のようだった。


何となく言いたいことは伝わったのか、生暖かい視線を向けつつも、
少女たちは口を揃えて言った。

「後でな」
「後でね」

そして、ベドロゥを半ば無視して少女たちはお互いに向かって構えを取った。


「ウジュッ!?」

相手にされなかったベドロゥはショックを受けた様子で身体を硬直させる。

一方、少女たちはすでに戦い始めている。
ベドロゥだけ蚊帳の外に残された形であった。

しかし、それも仕方の無いことである。
いきなり失笑物の格好で現れ、間抜けをやらかしたモンスターなど、
脅威になると誰が思えるだろうか。

それこそ、後回しにされても文句など言えはしまい。

「……ウ……ジュゥゥ……!!」

だが、ベドロゥ自身はそれでは納得しない。

彼とて並外れた実力を持つ達人であり、女性から怖れられるはずの
リョナラーなのだ。
そんな彼が、女性からこんなどうでもいいと言わんばかりの扱いを受けて、
許せるはずがない。

少女たちに、リョナラーとしての誇りを傷つけられ……



ベドロゥはキレた。


[13]投稿者:『逆ギレすんなし その3』 289◆SqVSQKtY 投稿日:2011/08/18(Thu) 20:15 No.810  

「ウッジュウウウウゥゥゥゥゥッッ!!!」


今までの間抜けな様子からは想像もできない凄まじい咆哮に、
二人の少女が驚いて思わず動きを止める。

そんな少女たちに向かって、ベドロゥは魔力を練り、魔法を紡いだ。


ズバアアアアアァァァァアアアアァァァァァァッッッ!!


極太の光線が大気を切り裂いて、凄まじい速度で少女二人へと襲い掛かる!!

「なっ!?」
「ひっ!?」

サリアとペセルは目を剥いて、反射的に回避行動を取った。

それが功を奏して、光線は二人の脇を掠めて、向かいの建物にぶち当たり、
分厚い壁を轟音を立てて貫いていき、反対側から抜け出ていった。

大穴の開いた建物はしばらくすると、音を立てて崩壊していき、
すぐに跡形も無くばらばらに崩れ落ちてしまった。

「…………」

少女たちがベドロゥを見る目はすっかり変わっていた。
その瞳に警戒、焦燥、怯えなどを見て取ったベドロゥは満足げに
ウジュウジュと頷き、一歩前に踏み出した。

「っ……!」

思わず後ずさるサリアとペセル。

と、ペセルが慌ててデイパックから石を取り出した。
そして、サリアに向かって、

「じゃ……じゃあ、ボクはこれでっ!後はよろしくね、お姉さんっ!」
「……は?いや、ちょっと……?」

だが、ペセルはサリアの返事を待たずに取り出した石を掲げる。
すると、ペセルは光に包まれて、次の瞬間にはその場から消えていた。

(……あのガキ、あたしに押し付けて逃げやがった!!)

事態を理解したサリアは怒りに震えるが、横から聞こえたウジュという声に、
ぎくりと身体を強張らせる。


そこには、面白ファッションに身を包んだ恐怖のグッチョリン。


「くっ……!」

気圧されながらも、構えを取るサリア。

(……こんなふざけた格好のヤツに負けてたまるかよっ!!)

睨み合う女戦士とグッチョリン。
戦いの火蓋は今、切って落とされようとしていた。






【E−1/街/1日目 7:00〜】

【ベドロゥ@Rクエスト】
[状態]:健康、魔力消費(小)
[装備]:バケツ@La fine di abisso
    サングラス@BlankBlood
    皇帝のマント(丈半分)@BASSARI
[道具]:ベドロゥのデイパック(支給品一式、
    リゼの角@Rクエスト、
    ゼリー×10@BlankBlood、
    オレンジジュース(500ml/500ml))
[基本]:女性を襲う
[思考・状況]
1.リゼの角をルキに届ける
2.サリアを殺す

※ベドロゥが習得している魔法は『ブラストレイ』です。



【サリア@Tezcatlipoca】
[状態]:健康、焦燥
[装備]:メリケンサック@まじ☆はーど外伝怪物傭兵物語
    石獣の鎧@Twilight Dragon
[道具]:サリアのデイパック(支給品一式、
    エリクシル@SilentDesire
    メロン×3@現実)
[基本]:対主催、ゴッド・リョーナを倒す
[思考・状況]
1.ベドロゥを何とかする

※ベドロゥ、ペセルを危険人物と認識しました。






ここはB−4エリアの駅。

そこには支給品の転送石によって、難を逃れたペセルがいた。

「あー、びっくりした……!まさか、あのモンスターが
 あんな凄い魔法を使ってくるなんて思わなかった……!
 あの石が支給されてて本当に助かったよぉ……!」

ペセルは冷や汗を拭いながら、ベンチに腰を下ろす。

が、次の瞬間、あっと声を上げる。

「あーっ!!?しまったっ!!?」

いきなり大声を上げると、慌ててデイパックから紙を取り出す。
その紙にはこう書かれていた。


『支給品:封魔の剣

 魔物をその刀身に封印することのできる魔剣であり、
 魔王カオスすらもその刀身に封印した強力な魔剣。

 この剣は魔王を封印した封魔の剣そのものではなく、
 鞘や柄、刀身など全体の造りが異なっている模造品だが、
 オリジナルの封魔の剣と同等の力を持っている。

 封印した魔物の強さに応じてこの剣の威力や性能は変化する』


自分に支給された武器の説明書を読みながら、ペセルは後悔していた。

「あのモンスターをこの剣で封印すれば良かったんじゃないっ!!
 そうすれば、きっと物凄く強い武器が手に入ったのにっ!!」

涙目で地団駄を踏むペセルだったが、時既に遅し。

ペセルのミスにより、思わぬところで命を拾ったベドロゥだった。





【B−4/駅/1日目 7:00〜】

【ペセル=パフ@クァルラリル】
[状態]:健康
[装備]:封魔の剣@Rクエスト
[道具]:ペセルのデイパック(支給品一式、
    転送石×2@I.M.G
    アップルパイ×5@Rクエスト
    アップルジュース(900ml/1000ml))
[基本]:優勝してクァルラリルを手に入れる
[思考・状況]
1.参加者を探して倒す

※ペセルの持っている封魔の剣は魔剣ネフェリーゼの元となった
 封魔の剣とは造りが違うので、見間違うことはありません。






[14]投稿者:「無邪気な罪人 1」 289◆SqVSQKtY 投稿日:2011/09/02(Fri) 22:35 No.830  

「コロシアーイ♪コロシアーイ♪ナンかよく分かンナイけど、コロシアーイ♪」

物騒なことを楽しそうに口にしながら、D−7の荒れた道の上を飛ぶ少女がいた。
風を操る妖精族の少女、トゥイーティ・プラムである。

ゴッド・リョーナによって殺し合いの会場に転移させられたプラムだが、
幼い彼女にはこの恐るべき殺し合いのルールが理解できていなかった。

「イキナリ変な場所に連れてコラれちゃったケド、そんなの関係ナイもーん♪
 いつもとオンナジように遊ぶだけだもーん♪」

プラムはケラケラと笑いながら、いつも通りに遊び相手を探す。


そう。


いつも通りに見つけた相手に風の刃を放って、
逃げる相手を追いかけて、バラバラにするために。


プラムに悪意は欠片もなかった。
彼女からすれば、それは鬼ごっこのようなものだったから。

相手が逃げ切れば、相手の勝ち。
プラムが相手をバラバラにすれば、プラムの勝ち。

プラムからすれば、それはただの遊びだった。
純粋無垢で無邪気なプラムは、いつも通りに遊び相手を求めていただけだった。


自分の行いの残虐さと罪深さに、プラムは気が付かない。
純粋で無邪気だからこそ、気が付かない。


取り返しのつかない事態になるまで、気が付かない。


「……見ツケタ!」


前方に大きな人影を見つけたプラムは、大喜びでその影に向かっていった。








「ムフー、全くこの吾輩グレートヌコスともあろうものが、
 何が悲しくてあんな優男の言いなりになって殺し合いなど
 せねばならんのだ!!?」

巨大なパンツ一丁の猫面の男……リョナラー連合四天王の一人、グレートヌコスは
憤懣やるかたないといった様子で額に青筋を浮かべていた。

「……ふん、まぁ良いわ。殺し合いの参加者たちは、
 なかなかの上物を揃えておったようだしな」

彼にとって、この状況は不本意極まりないものだったが、
それでも、この殺し合いの会場に飛ばされる前の部屋にいた
大勢の参加者の女性たちを殺せるのだと思うと、股間の奥が昂ってくる。

「ひとまずはこの殺し合いとやらで優勝し、その後に
 あの優男をぶち殺してやるのが賢いやり方といえよう!」

そう結論付けると、グレートヌコスは豪快に笑いだした。

「ヌハハハハ!!ならば、さっそく獲物を探しに行くとするか!!
 たっぷりと楽しませてもらうぞおぉぉぉぉっ!!」

そして、グレートヌコスはのっしのっしと歩き出した。

「……む?」

だが、彼はすぐにこちらへと飛んで来る小さな姿に気付き、視線をそちらに向けた。
凄まじいスピードでヌコスの元まで飛んで来たその影は、小さな少女だった。

「こんにちは、猫のオジチャン!!」
「……何だ、貴様は?」

目の前に飛んできた少女……プラムへじろじろと値踏みするような視線を向ける。
ヌコスに、少女は笑顔で答える。

「あたし、プラム!!ネェネェ、猫のオジチャンっ!!あたしと一緒に遊ぼっ!!」
「…………」

可愛らしい笑顔で話しかけてくるプラムの顔を無遠慮に眺めまわした後……。

ヌコスはいやらしく、にやりと笑った。

「……良かろう、吾輩がたっぷりしっぽりと遊んでやろうではないか」
「ホントっ!?ありがとう、オジチャンっ!!」

プラムは笑顔でお礼を言うと同時に、ヌコスに風の刃を放つ。

ぶんっ!!

しかし、ヌコスは軽く腕を振って、放たれた風の刃を弾き飛ばしてしまった。

きょとんとした顔を見せているプラムに、ヌコスは口の端を歪めながら問いかける。

「どうした、小娘?その程度か?」

馬鹿にしたようなヌコスの態度に、プラムはむっとする。

「……オジチャンの意地悪っ!!ちゃんと避けて、逃げ回ってよっ!!
 追いかけっこにならナイじゃないっ!!」

そう言うと、プラムはヌコスに向かって、今度は一つではなく、大量の風の刃を放つ。
だが、風の刃が放たれると同時に、ヌコスは大地に足を爆発するほどの勢いで
叩きつけ、拳を前に突き出す。

「…………カアアアァァァアアアアァァァァっっ!!!」

周囲を震わす雄叫びとともに突き出された拳の凄まじい風圧を受けて、
風の刃は勢いを失って霧散してしまった。

「……ふん……まぁ、こんなものだろうな……」

面白くもなさそうに呟くと、ヌコスはプラムに視線を向ける。

「……あ……ぁ……!」

先ほどのヌコスの凄まじい雄叫び、そして自分の風の刃の群れがあっさりと
かき消されたのを見て、プラムは呆然としていた。

「……さて……たしか、一緒に遊んでほしいとか言っていたな、小娘?」

ゆっくりと近付いてくるヌコスの姿を見て、プラムの身体がびくっと震える。

「ひっ……!」
「どうした?何を怯えている?一緒に遊んでほしいのではなかったのか?」
「あ……で、でも……!オジチャン、あたしの風きかないし……!
 コレじゃ、追いかけっこできないから……!だから……!」

目の前の巨大な猫男が、自分よりもはるかに格上の存在だと自覚するとともに、
プラムの心には怯えが生まれていた。

プラムは今まで、自分よりも強い者に出会ったことがなかった。
遊び相手は皆、プラムよりも弱くて必死で逃げ回るような者ばかりだったのだ。

「だから……!だから、その……!」
「何、問題無い。貴様が吾輩を追い回すのが難しいというのなら……」

つまり、プラムは今までに追いかけっこの「鬼」しか経験していなかった。
だが、目の前の猫男はプラムよりも強い。

それが意味することは……。

「……吾輩が貴様を追い回し、追い詰め……嬲り殺しにしてやろうではないかっ!!」
「!!?……いっ……いやああぁぁぁぁっ!!?」

今まで追う側だったプラムが、追われる側に回るということ。

追われる相手の恐怖を理解せずに、ただ自分が楽しむためだけに
相手を追い回し、嬲り殺しにしていた妖精族の少女。

彼女は今初めて、自分よりも圧倒的に強い存在に追い回され、
追い詰められる恐怖を知ることになるのだった。







[15]投稿者:「無邪気な罪人 2」 289◆SqVSQKtY 投稿日:2011/09/02(Fri) 22:36 No.831  

猫耳の少年ベインが転移した場所はD−6の橋の上だった。

「……とんでもないことに巻き込まれちゃった。
 やっとあの館から脱出できたと思ったのに……」

ベインはそう呟きつつ、先ほどの部屋で殺された少女を思い出す。

少女の死は、父の実験による犠牲者たちのことをベインに思い出させた。
家族を取り戻すために外道の所業に手を染めた父とゴッド・リョーナと
名乗る男の姿が重なり、ベインは暗い表情を浮かべた。

(……いや、違う……父さんはたしかに許されないことをした……。
 でも、父さんには僕や母さんを生き返らせるという目的があった……)

だが、あの男は……ゴッド・リョーナは違う。
あの男は自分の道楽のためだけに少女を殺し、ベインや他の参加者たちに
殺し合いを強要しているのだ。

(……許せない……そんな下らない理由で人を殺すなんて……!)

生きているということは、素晴らしいことなのに。
あの男は笑いながら、命の尊厳を踏みにじったのだ。

ベインは険しい表情で拳を握り締め、ゴッド・リョーナへの怒りを顕わにした。
そこで、ベインは我に返る。

「……駄目だ、ここで立ち止まってちゃ……。
 何とかここから脱出する方法を考えないと……」

そして、ベインは近くにあったデイパックを開き、支給品の確認を始めた。

中に入っていたのは基本支給品のほかには杖と小さな機械、
そしてアンパンが二つだった。

杖と機械の説明書を見て、使い方を理解したベインはさっそく機械のほうの
スイッチを入れた。

すると、機械に三つの光点がともった。

「説明書によると、参加者たちの嵌めている首輪を探知できる
 機械らしいけど……」

おそらく中央にともった光点はベイン本人だろう。
そして、そこから離れた場所に光点が二つ。

「この二つの光点が他の参加者かな……二人でいるってことは、殺し合いに
 乗ってない可能性が高いかな?……いや、まだ始まったばかりだし、
 たまたまお互いが近くにいただけかも……」

さてどうするかと考えていたベインだが、そのとき、


「…………カアアアァァァアアアアァァァァっっ!!!」
「うわあぁっ!?」


凄まじい咆哮が響き渡り、ベインは驚いて腰を抜かしてしまった。

「い……今の声は、一体……?」

立ち上がりつつ、疑問の声を漏らすベイン。

(……ひょっとして、向こうにいる二人が殺し合いを始めたんじゃ……!?
 もしそうなら、巻き込まれないうちに急いでここから離れないと……!)

そう考えたベインは、慌てて荷物をまとめてその場から逃げようとした。
だが、デイパックを背負って走り出そうとした、そのとき……。


「……いやああぁぁぁぁっ!!?」
「っ!?」


今度は少女の悲鳴が響き渡り、ベインは足を止めた。

(今のって……女の子の声……!?じゃあ、もしかして殺し合いに
 乗った参加者に女の子が襲われてる……!?)

そのことに気が付いたベインは、すぐにデイパックから支給品の杖を取り出し、
悲鳴の聞こえた方向へと走り出した。








「ひっ……はっ……!……あぅぅっ……!」
「ふははははっ!!どうした、小娘っ!!?
 もっとしっかり逃げなければ、追いかけっこにならんぞっ!!?
 さあ、必死に足掻いて見せるがいいっ!!」

目に涙を滲ませ、恐怖に顔を歪めて逃げ回るプラムを、
ヌコスが追いかけ、追い詰める。

すでにプラムの身体にはいくつもの擦り傷が付けられ、服も胸元が破かれていた。

もちろん、ヌコスが本気を出せばプラムを殺すことなど容易いことなのだが、
簡単に殺してしまっては詰まらないとヌコスは考えたのだ。

手加減をしながらプラムを嬲り、恐怖と痛みを存分に与えた上で殺す。
リョナラーであるヌコスは当然のようにそう考え、プラムとの追いかけっこを
楽しんでいたのだった。

ヌコスの豪腕が振るわれ、爆音とともに大地を叩き割る。

「ひぃっ……!?ひあぅぅっ……!」

身体の数センチ横をヌコスの豪腕が掠めていくのに怯えながら、
プラムは、必死で逃げる。

と、次の瞬間プラムの身体が引っ張られ、凄まじい勢いで投げ飛ばされた。

悲鳴を上げながら飛んでいき、地面に叩きつけられるプラム。

「げぅっ……!……がっ……けほっ……!」
「おや、どうした小娘?地面に叩きつけられる前に空を飛べば良いものを
 わざわざ痛い目を見るとは、そちらの趣味でもあるのか?」
「……はっ……はぁっ……!ひぅぅっ……!」

涙と鼻水で顔をグチャグチャにしながら、プラムは何とか這って逃げようとする。


なぜ、ヌコスの言う通り、プラムは空を飛んで逃げようとしないのか?
……それは初めて味わう恐怖と痛みのせいで、能力を使う余裕が無いからだ。

今のプラムは思考が混乱し、風を精製して操ることに集中できないのだ。
今の彼女は目の前の脅威に怯え、無力な少女のように逃げ回ることしか
できないのだった。


這いずりながら、必死でヌコスから距離を取ろうとするプラムに、
ヌコスはわざと足音を立てながらゆっくりと近づいていく。

「あぁぁっ……やぁぁっ……!」

近づいてくるヌコスの気配に、プラムは気が狂いそうになりながら、
じたばたと手足を動かす。

しかし、プラムとヌコスの距離はどんどん縮んでいく。
そして、すぐにヌコスの手がプラムの身体を捕まえ、ひょいと摘み上げられた。

「ふははははっ!!捕まえたぞ、小娘ぇぇぇっ!!」
「いやっ……!やだぁぁぁっ……!」

ヌコスに首根っこを持ち上げられたプラムは、ぽろぽろと涙を流しながら
いやいやと首を振る。

「ひぅっ……ぐすっ……!……放してよぉ……!」
「くくく、それはできんなぁっ!!」

ヌコスは笑いながら、服が破かれて露わになったプラムの胸をいやらしく弄る。
胸を揉みしだかれたプラムは悲鳴を上げる。

「やっ……!?やだあぁぁっ!?やめてよぉ、オジチャンっ!?」
「黙れ、小娘っ!!貴様は追いかけっこに負けたのだっ!!
 敗者である貴様は、今から吾輩がしっぽりと可愛がってやるのだからなぁっ!!」

そして、ヌコスがプラムの服を引き千切ろうとしたとき……。






[16]投稿者:「無邪気な罪人 3」 289◆SqVSQKtY 投稿日:2011/09/02(Fri) 22:37 No.832  

「……その子を放せっ!!」
「……む?」


いきなり横から聞こえてきた声に、ヌコスは訝しげに振り向く。
すると、そこには杖を構えて立つ猫耳の少年の姿があった。

その姿を見たヌコスは、僅かに目を細める。

(……忌み子……それも、吾輩と同じ猫の魔物の忌み子か……)

僅かに興味を引かれたが、すぐにどうでも良いことだと心の中で切り捨てる。
そして、ヌコスは猫耳の少年……ベインのほうへと向き直り、問いかける。

「今何と言った、小僧?吾輩の耳がおかしくなければ、
 この小娘を放せと言ったように聞こえたのだが?」

脅すように鋭い目を向けるヌコスに、ベインは怯みながらも言い返す。

「そ……そうだっ!今すぐその子を放せと言ってるんだっ!」
「ほう……もし、放さないといったらどうなるのだ?」
「は……放さないっていうならっ……!」

ベインは身体を震わせながらも、持っていた杖をヌコスに向けて構え直す。
それを見て、ヌコスは口の端を吊り上げる。

ベインに戦いの心得が無いことは、ヌコスには一目で分かった。
それどころか、身体能力も同年代の少年と同じかそれ以下といったところだろう。

はっきり言って、ベインはヌコスどころか、今ヌコスが首根っこを
捕まえているプラムにすら勝てないような弱い存在だった。

「……ゴミクズの分際で吾輩の前に立つか。身の程を知れ、小僧が」
「小僧じゃないっ!!僕の名前はベインだっ!!」

しかし、それでもベインはヌコスの前に立ち、戦う様子を見せている。
足は震え、顔は強張っているが、逃げようとはしていない。

「お前がその子を放さないっていうなら、僕はお前を倒すだけだっ!!
 そんな小さな女の子を傷つけるようなヤツに、僕は絶対に負けないっ!!」
「……ふん……吼えおったな、ゴミクズの分際で……」

そう言うと、ヌコスはプラムの右足を掴み……。

バキィッ!

そのまま、真っ二つにプラムの足をへし折った。

「!?……ぎっ……いぎあああぁぁぁぁああぁぁぁぁっ!!」
「なっ……!?お前、何をっ……!?」

ヌコスは足をへし折ったプラムを地面に投げ捨てながら、答える。

「貴様の相手をしている間に逃げられては困るであろう?
 これは、当然の処置だ」
「あ……あァぁ……!痛いぃ……!痛イよぉぉ……!」

プラムはあまりの痛みに涙を流しながら呻いている。
それを見たベインは、ヌコスへの怒りで目の前が真っ赤になりそうだった。

「……お前は絶対に許さないっ!!お前は必ず僕が倒してやるっ!!」
「……ベインか……たった一人で吾輩に向かってくる度胸だけは褒めてやろうか」

怒りの視線を向けてくるベインに、ヌコスはデイパックから5mはありそうな
長大な大剣を取り出して、構える。

「その度胸に敬意を表し、全力で叩き潰してやろうではないかっ!!
 さあ、かかってくるが良い、ベインよっ!!」

普通の人間では持ち上げることすら不可能なサイズの剣を軽々と構えるヌコスに
ベインは目を見開くが、すぐに首を振って杖を構え直す。

「はあああぁぁぁぁあああぁぁぁっ!!」

そして、ベインはそのままヌコスに向かって愚直に突っ込んでいく。
それを見て、ヌコスは嘲笑するとともに失望する。

(……何か策でもあるのかと思ったが、やはりただの無謀な小僧だったか……。
 まぁ良い、さっさとこの馬鹿を殺して、あの小娘をいたぶって遊ぶとしよう)

ヌコスはベインを真っ二つにしようと、大剣を大きく上段に構えた。

しかし、ベインはヌコスが剣を上段に構えたと同時に立ち止まり、
間合いの外から杖を振りかざした。

すると、杖から大量の光弾がヌコスに向かって放たれた。

「……何っ!!?魔法だとっ!!?」

ヌコスは驚愕の声を上げる。

まさか、何の力も無いと思っていた少年が魔法を使うとは。

(……だが、貴様程度の魔法を耐え切れぬ吾輩と思うなよっ!!)

重量のある剣を上段に構えた状態で不意を突かれたヌコスには、
ここまで隙間無く埋め尽くされた魔法弾を回避するのは難しい。

しかし、元々ヌコスは攻撃をちまちま回避するよりも、ダメージを耐え切り、
カウンターを叩き込んで勝利をもぎ取る豪快な戦い方を得意とする戦士だ。

そんなヌコスは当たり前のように、ベインの魔法攻撃に耐え切った後に
反撃を取る戦法を選んだ。


……しかし、ヌコスの取ったその行動はベインの思惑通りだった。


ヌコスに魔法弾の一つが当たった瞬間……。



ボワンッ!!



「なっ……!!?何イイィィイイイイィィィィーーーーーーーっっ!!!?」



なんとっ!!ヌコスは小さなウサギの姿に変化してしまったっ!!




おめでとうっ!!ヌコスはウサスに進化したっ!!




(フ……フンガアアァァァーーーーーっ!!
 ふざけるな、ド畜生がぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっっ!!?
 めでたくも何ともないわ、こんなのぉぉぉーーーーーーっっ!!)


心の中で絶叫するヌコス……もといウサスだが、ふと自分が頭上に
構えていた物の存在に思い当たる。


(……あれ……?ちょっと待って、吾輩ヤバくね……?)


冷や汗を流しつつ頭上を見上げたウサスの視線に写るのは。






それは、剣というには、あまりにも大き過ぎた。

大きく、ぶ厚く、重く、そして大雑把すぎた。


それは  正に  鉄 塊 だ っ た 。






ぷちっ。






残念!!ウサスの冒険はここで終わってしまった!!












[17]投稿者:「無邪気な罪人 4」 289◆SqVSQKtY 投稿日:2011/09/02(Fri) 22:38 No.833  

自分の武器に潰されて気絶した馬鹿猫……もとい、馬鹿兎を見て、
ベインはふぅと安堵の息を吐いた。

「良かった……本当にこの杖に説明書の通りの力があるのか
 不安だったけど、嘘じゃなかったみたいだ……」

そして、先ほど足を折られた少女の元へとベインは駆け寄った。

「もう大丈夫だよ、君。ゴメンね、助けるのが遅くなって……」
「……あ……う……!……ぐすっ……うえぇぇぇん……!」

散々痛めつけられたプラムは、ベインの優しい言葉を聞いて安心したのか、
そのまま泣き出してしまった。

「うわっ!?な……泣かないでよっ……!もう大丈夫だからっ……!」

慌ててベインが泣き止まそうとするが、プラムはしばらくの間は
泣き止もうとしなかった。

そして、プラムをようやく落ち着かせた頃には、結構な時間が
経ってしまっていた。

「え……えーと……!とにかく、ここにずっといちゃ危険だと思うんだ……!
 だから、ここから移動しようと思うんだけど……!」

服が破かれて露わになったプラムの胸をなるべく見ないようにしながら
ベインは提案するが、ふとプラムの折れた右足を見て、黙り込んでしまう。

プラムが泣き止んだ後、添え木になりそうな木の枝を見つけてきて、
破いた服を使って一応の応急処置をしたのだが、当然その程度では
歩けるようになるまでは回復しない。




……そして、今、ベインはプラムを背負ってF−7の街を目指していた。

街ならプラムを休ませてやることができるし、役立つものや松葉杖の
代わりになるものもあるかもしれないからだ。

プラムは先ほど恐ろしい目に遭ったせいか、ベインにぴったりと
体をくっ付けて、首筋に顔を埋めていた。

(……うぅ……!お……落ち着かない……!)

異性に免疫の無いベインは、プラムの柔らかな身体の感触を感じて、
胸の鼓動が早くなるのを抑えられなかった。






一方のプラムはベインとは裏腹に、沈んだ表情を見せていた。
その理由はいくつかあるが、一番の大きな理由は……。


(……力が、使えなくなっちゃった……飛べなく、なっちゃった……)


そう、プラムは風の力を使えなくなっていたのだ。

それは先ほどの事件によって、心と身体に大きなショックを受けたことが
原因だったのだが、プラム自身はなぜ力が使えなくなったのか分かっていなかった。


そして、そのせいでプラムは勘違いしていた。


(……きっと、あたしが悪い子だから……今まで、たくさんの人を怖がらせて、
 バラバラにしちゃったから……だから、バチが当たったんだ……)
 
追われる側の恐怖を理解したプラムは、今までの自分の行いを後悔していた。

小さな子供が虫を殺すのと同じような感覚で、今までのプラムは
人間を追いかけ、追い詰め、バラバラにしていた。

しかし、ヌコスに与えられた恐怖により、今まで自分がやってきたことは
先ほどヌコスが自分にしたことと同じことなのだとプラムは気が付いたのだ。

そして、それと同時に、今まで自由に使えていた風の力が使えなくなってしまった。

今まで悪いことをしてきた自分にバチが当たったのだとプラムが思ったとしても、
おかしくはないだろう。

力の使えなくなったプラムは、怯えていた。

きっと、これから自分には今まで悪いことをしてきたバチが当たるのだ。

今まで自分がしてきたように、身体をバラバラにされるのかもしれない。
さっきのように怖い猫のおじさんが出てきて、自分に痛いことをするのかも
しれない。

(……やだ……!怖いっ……怖いよぉ……!……もう、痛いのやだよぉ……!)

プラムは自分にどんなバチが当たるのか想像して、怯えていた。

風の力が使えず、右足を骨折しているプラムは逃げることすらできない。
今のプラムには、ベイン以外に頼れる存在がいないのだ。

それを自覚したプラムは、自然と自分を背負っているベインにぎゅっと
しがみ付いていた。


唯一の味方が、自分を見捨てないように。

自分を守ってくれる存在が、いなくならないように。








【D−7/森/1日目 7:00〜】

【ベイン@SKPer】
[状態]:健康、服破損(腕の袖が破かれている)
[装備]:魔女の杖@クァルラリル
    首輪探知機@その他
[道具]:ベインのデイパック(支給品一式、
    アンパン×2)
[基本]:殺し合いからの脱出
[思考・状況]
1.F−7の街に向かう



【トゥイーティ・プラム@ボーパルラビット】
[状態]:全身に擦り傷、右足骨折(添え木で応急処置済み)、
    服破損(胸元が破かれている)
[装備]:なし
[道具]:プラムのデイパック(中身不明)
[基本]:痛い目にあいたくない
[思考・状況]
1.ベインに守ってもらう(見捨てられないようにする)
2.悪いことをしてきたバチが当たるのが怖い

※ヌコスに襲われたショックで風の力が使えなくなりました。
 時間や状況の変化によっては回復する可能性があります。



【グレートヌコス@Rクエスト】
[状態]:気絶、ウサギ状態!!
[装備]:QWERTY用ソード@クァルラリル
[道具]:ヌコスのデイパック(支給品一式、
    ねこまんま(10食分))
[基本]:女性を襲う
[思考・状況]
1.女性を見つけて襲う








[18]投稿者:「死人は語らず 生者は黙す 1」 物書き◇/5dJMj7M 投稿日:2011/09/19(Mon) 20:15 No.852  
  ◆死人は語らず 生者は黙す◆



音がした。
ピーッという無機質なものだった。
爆ぜた。
顔に張り付いた。
鉄の香りがした。

張り付いてくるモノの先を見ると、
そこにあるべきモノがなく、紅い噴水があった。

崩れ逝くヒトの体から昇る、命の水。
宙を廻るヒトの顔。

「ほの……か…………?」

何が起こっているのか、理解できなかった。

だって信じられないだろ?
さっきまで馴れ馴れしいけど、可愛い笑顔を見せてた女の子が
首と胴を吹っ飛ばされてこの世とお別れするなんてさ。悪い夢以外の何者でもないし。

そんな思いを無残に切り裂き、現実をたたきつけてくる血の噴水。
仮にも私は冒険者だ、ヒトの生き死にの中で血の匂いは経験してる。

「てめぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

そして現実に戻された私は、湧き上がる感情……
怒りと憎悪の入り混じったものを気付けば声と一緒に吐き出して突進した。

自らを『神』と名乗る男に。

しかし、自分の首からも同じ音がした時、
私は怒りより突然の恐怖が勝り、足を止めてしまった。

男は勝ち誇ったような表情で、
私と、一緒に突進したサリアの首輪の音を止め、高らかに何かを説明し始める。

正直、こんな男の話に耳を傾けたくなかったが、
今はただ、聞いてるだけしかなかった。

現時点でここに集められた参加者はこの気違い男に命を握られていることに
悔しさと憎しみで体が埋め尽くされる。

「……シルファさん」
「あぁ」

ゴッド・リョーナの話を聞きながら、サリアが目配せをし、それに答える。

”必ず、この気違いな神を倒す。火乃華の敵を討つ”と。

強く、確かめ合うように誓い、また説明に耳を傾けた。

「説明は以上だ!これよりゲームを開始する!」

そう高らかに宣言し、その言葉と同時に私やサリア、
参加者と思しきヒトを光が包み込む。

何かの転移魔法?
そう思った瞬間、意識は遠のいていった…………







……これが、今こうして目覚めるまでの私の記憶。

そして目覚めた時、目の前に広がったのは、
石造りの壁で埋め尽くされた『調理場』だった。

調理場。そう、調理場だ。比喩的な意味じゃなく調理場。
キッチン、シンク、よく分からない四角い箱。

「……殺し合いじゃなかったのかよ」

余りにも場違いすぎる場所に、
実は今までのことが夢じゃないかとも錯覚する。

「…………」

多少辺りを警戒し、腰に隠したナイフに手をかける。

「え? あれ? おい、ちょっと?」

ない。ないない。ナイフが無い。
私今『ない』って何回言った? つか混乱してる。
あの男に盗られた? 盗みのスキルを持つ私が? 家業の恥?

体をまさぐり、ナイフの所在を確かめるが、
一向にその感触に辿りつかない。

「おいおい……支給品と話してたけど、まさか……」

私はアーシャやエリーシアみたいな長剣は不得手で
短剣やナイフじゃないとどうしてもしっくりこない。

「な、何か武器! はっ!」

視線の先にはデイパックがあった。

これが支給品なのかと手に取り、
中に入ってるモノを確認しようと手を突っ込む。

ぐちゅ……

「うっ!?」

生暖かく、そしてぬめる感触に嫌悪感が走る。
いや、それ以上にこの物体の形状に、
最悪の可能性を孕んでいることに私の心は動揺していた。

恐る恐る、その物体を袋から取り出す。

「……ぅぁっ……くっ…………あぁっ」

私の手にあったのは、血塗れの顔。

「う、うわあああぁぁぁぁああぁぁぁぁぁ!!!!!!」

火乃華の顔だった。



[19]投稿者:「死人は語らず 生者は黙す」 物書き◆/5dJMj7M 投稿日:2011/09/19(Mon) 20:17 No.853  
「ちくしょおぉぉっ!! あの男あの男あの男ぉぉぉぉぉ!!!」

がつんがつんとキッチンに腕を叩き付け、
血が滲むのも気にせず打ち付けた。

これは神と称する者のやることじゃない、悪魔の所業だ。

ごろん……

打ち付けた振動で火乃華の顔が転がり、
地面にうつ伏せのようになる。

「あぁっ……悪い、火乃華」

慌てて彼女の顔をこちらに向けると、
心なしか、無表情だった顔が微笑んでるように見える。

「…………?」

どうして微笑んでいるのか……
視線の先に何かあるのか……?

「あ……」

そこには飾るように並べられた調理器具があった。

出刃包丁、中華包丁、得体の知れない半月刀等が並び、
その中には短刀やナイフが数本あった。

その一本一本を手に取る。

「綺麗だ……」

使い込まれた感じがするのに、
刃は血に曇ることなく研ぎ澄まされた光沢を放っている。

名実溢れる刀匠の一刀なのか、
はたまた使用者の手入れが完璧なのかは知れないが……

きぃ……

「火乃華……アンタが教えて……」

ぼうっ!

「!!」

突然火球が飛んできて、転がる火乃華を焼き焦がす。
飛んできた先に視線を向けると、
緑色の鱗に包まれた、ヒト3つ分はあるドラゴンが
調理場の出口のドアから半身を覗かせていた。

余りに突然、そしてあの男が火乃華の首を飛ばしたときのように
二度も彼女を目前にして何も出来なかった。

呆然としたまま私は足が崩れてしまう。
ただただ彼女が炭になるのを見るしか出来なかった。

やがて火は止まり、焼けた匂いに惹かれたのか
ドラゴンは調理場へ侵入し、火乃華を咥え、一呑みにしてしまった。

ごくん、と生々しい嚥下の音をし、嬉しそうな表情を浮かべたドラゴンは
次の標的である私へと口を開く。

「ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!」

自分では、何と言ったのか分からなかった。
ただ、その声と一緒に、無数のナイフが飛び、
ドラゴンの鱗を貫通して、深く突き刺し、切り刻み、
解体していく光景が写るだけだった。

ドラゴンは一際高い悲鳴を上げると、
ゆっくりと地面に伏し、沈黙した。

「はぁっはぁっ……!」

荒い呼吸でドラゴンの体からナイフや短刀を引き抜く。

「ぐっ……うぅっ……火乃華……!」

これで、彼女への弔いに少しはなったのか……
いいや、それでは彼女の微笑みに意味が繋がらない。

「……”生きるんやで”って言われたような……」

すでに死んでいる火乃華から言葉を紡ぐのは無理だ。
でも、あの笑みはそういう意味なんじゃないか?

「……判った、火乃華。
私は生きるよ。そして仲間と一緒にアンタの敵を討つ」

ドラゴンの頭に出刃包丁を突き刺し、
簡素だが墓標を作った。

そして彼女の魂を弔うため、黙して祈る。
彼女が安らかに逝けるように。

祈り終えた後、短刀やナイフをショートデニムに取り付け、
デイパックを肩に掛けながら、その場を後にする。

私は決意した。
もし、このゲームに参加しているのであれば、
アーシャ達と、そしてサリアと合流して
ゴッド・リョーナを討つ方法を見つけ出すと…………





だが、この時私は気付いていなかった……
この場所がどんな場所で、
幾重にも罠が張り巡らされているのかを……







【B−5/湖の塔の調理場/1日目 6:30〜】


【シルファ@SilentDesire】
[状態]:疲労(微)、精神疲労(小)
[装備]:トロワの調理器具(ナイフ類)
[道具]:デイパック(支給品一式、食料、飲料)
    不明(未確認。火乃華は偶然入ってたためノーカウント)
[基本]:主催者を倒す。
[思考・状況]
1.主催者を倒す。
2.アーシャ達を探す。
3.サリアを探す。
4.協力者を探す。
[20]投稿者:「Vorpal Fox」 その1 麺◆dLYA3EmE 投稿日:2011/09/20(Tue) 22:46 No.856  
許さない。


一人の少女の命を無慈悲に散らした。

殺し合いの場に女子供を引き摺り出した。

そして、何よりも、


ヤツは、「神」の名を騙った。


ルカは決意した。あの男、ゴッド・リョーナを、この手で切り裂くと。

「待ってなさい・・・本物の神様はあんたを許さない!」



「ん・・・まあ、これは使えるわね。」

決意表明を終えた彼女は、側に落ちていたデイパックを開けた。
憎きゴッド・リョーナに与えられたものであり、無視しようかとも思ったが、
武器と食料が無いと彼と対峙する時まで生き残ることも出来ないと思い直し、
やっぱり細かい事は気にしないことにした。

デイパックには、地図や名簿に加えて、軽めの長剣が入っていた。
質はそれほどでも無さそうだったが、得意な武器が手に入ったのは幸運と言える。
次に出てきたのは、装飾のついた瓶に入った水。

「あ、聖水・・・って、飲料扱い!?」

聖水といえば、彼女の知る限り、神に祝福され特別な力を得た水の事。
それを飲むなんてとんでもない。

「でも、喉が乾いたら飲も。」

それぐらい神様も許してくれるでしょ、と呟く。
このアバウトさがルカの強みであり、同時に昇級できない理由でもある。

「これは・・・リンゴ?」

そして、食料として入れられていたのは、見た目はリンゴの果物。
しかし、説明書きにはこう書かれていた。

『この実は禁断の果実です。
 リンゴではありません。』

ルカは「明らかにリンゴじゃないの!」と思ったが、続きの文章を見て愕然とした。

『この実を食べると死にます。』

「そんなモノ食料として支給するな!」と言いかけた。
が、説明にはさらに続きがあった。

『ただし、100年以内に。』

最早、どこから突っ込んで良いか分からなくなったので、
このリンゴ(仮)自体をデイパックに突っ込んだ。



その直後、ルカは森の奥から飛んでくる気配を感じた。
悪魔や魔物の類とは異なるが、木々の間をすり抜けながら、
迷わずこちらに向かってくるその気配は、十分警戒に値する。
ルカは支給品の剣を構え、気配のした方を睨みつけた。

そして、

ズピャッ

彼女の足元に、一刀両断されたモモンガの死体が落ちる。
だが、これで終わりではない。

「来る!!」

彼女の経験上、人を襲うモモンガは群れで行動する事が多い。
程なくして、第二陣が現れた。

ズピャッ
ズピャッ
ズピャッ

今度は3匹。しかし、モモンガの攻勢はまだ続く。

ズピャッ
ズピャッ

計6匹のモモンガを葬った彼女は、
周囲から不穏な気配が消えたのを確認し、警戒を解いた。

その時、背後から男の声が聞こえた。

「後ろだ!」
「えっ!?」

ズピャッ

振り向くと、目の前には1匹のモモンガがいた。
それを反射的に切り捨てたルカは、全く気配を感じなかったことに疑問を抱きながらも、
お礼を言わなければと思い声の主を探した。

彼の姿はすぐに見つかった。
だが、その姿を見た瞬間、感謝の心は吹き飛び、警戒心で一杯になった。
真っ黒な身体に白装束、狐の面、ニヤけた顔、そしてただならぬ妖気。
明らかに怪しい。こんな状況でなければ真っ先に斬りかかるぐらいに。

「あんた、何者なの?」

一応、助けてもらった身なので、ルカは猜疑心を隠して、
とりあえず彼とコミュニケーションを取ろうとした。
だが、彼はそれには答えなかった。

「後にしようぜ。」

そう言って男は素早く4本のナイフを取り出し、ルカに向かって投げた。
とっさの事で回避行動も取れなかったルカだが、そのナイフは彼女に当たることは無かった。
代わりに、彼女の背後で何かに刺さる音がした。

ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ

恐る恐る振り返ると、そこにはナイフの刺さった4匹のモモンガの死体が転がっていた。
どうやら、また助けられたらしい。
ルカがこの数の相手に気づかなかった自分に落胆していると、男が声をかけてきた。

「奴らを片付けるまで、協力しねえか?」

本音を言えば、あまり関わりたくない相手だ。
見た目の怪しさもさる事ながら、彼女の第六感がそう告げている。
だが、状況から言えば二度も助けてもらった恩もあり、
共通の敵であるモモンガを協力して倒すのが妥当だろう。

「・・・ええ、分かったわ。」

ルカは、男の申し出を受け入れることにした。



ズピャッ
ザクッ
ズピャッ
ズピャッ
ザクッ

無言で振るわれるルカの長剣と男のナイフにより、二人の周囲にモモンガの死体が積み上がる。
その数、ざっと70匹。
それでもモモンガ達の攻撃は終わらない。

「はあっ、はあっ・・・」
「どうしたお嬢ちゃん?そろそろ限界か?」
「まさか!」

個々は弱いモモンガだが、これだけの数になると、さすがのルカも厳しい。
それでも気力を振り絞り、目の前の相手に斬りかかる。

ズピャッ

(さて、次にいくか・・・)

ザクッ
ザクッ
ズピャッ
ズピャッ

再び無言になり、モモンガの肉が切れる音だけが定期的に響く。
そんな状態がしばらく続いた後、男が声を上げた。

「なっ!あいつはっ!!?」
ドオン!

ほぼ同時に、男の足元で爆発が起きた。
それに気付いたルカが男に目を向けると、彼の足元の草が焼け焦げていた。

「竜・・・だと・・・!?」

そう呟く男の視線の先にいたのは、羽の生えたドラゴンだった。
サイズは小さいものの、火を吐いてくるのは厄介だ。
だが、ルカはこの相手への対処を心得ていた。

ダッ

即座に飛び上がって相手との距離を詰める。
彼女の記憶が確かならば、体内で炎を生成できる生物でも、
火を吐くと体温が下がるので、連射することはできない。
つまり、男に向かって火を放った直後の今が、最大の攻撃チャンスなのだ。

ズピャッ

ルカの目論見は成功し、あっさりとドラゴンの死体が出来上がった。

「まだだ!!!」

だが、男はさらに森の奥を指さす。
その先に見えたのは、ドラゴンの群れだった。

「くっ、ここは・・・逃げるっ!」
「いや、それは無理みたいだぜ。」

気がつくと、ドラゴンはあらゆる方向から迫っていた。
逃げ道を封じられた二人は、あっという間に取り囲まれる。
こうなると作戦は一つしかない。
相手の攻撃を回避し、その隙をついて一体ずつ片付ける。

「ちっ、厄介な連中だぜ。」
「安心しなさい。あんたが死んだらお祈りぐらいしてあげるから。」

ドラゴン達が一斉に炎を吐く。
それと同時に、二人は別の方向に駆け出した。



ズピャッ
ズピャッ
ズピャッ

モモンガの死体の上に、ドラゴンの死体が積み重なる。

ズピャッ
ズピャッ

ルカは危なげ無くドラゴンを狩っていた。
だが、突撃するしか能のないモモンガはそれに合わせて剣を振るだけで倒せたのに対して、
炎を吐くドラゴンは攻撃を回避し、さらに飛びかかって斬らないと落とせない。
当然、疲労の蓄積は大きくなる。

(そろそろか・・・)

ズピャッ
ズピャッ
ズピャッ

「もうっ・・・いったい何匹いるのよ!!」

モモンガ同様、単体ならば問題ない相手だ。
しかし疲労は肉体的にも精神的にも反応を遅らせる。
その結果、避けられるはずの攻撃が避けられなくなる。

「あづっ!」

炎が右足をかすめた。
大した傷にはならないが、ルカの動きが一瞬止まる。

「しまった!」

この状況で立ち止まるのは致命的だった。
ドラゴン達の視線が一箇所に集まり、同時に口を開いた。

「うああああああああああああっっ!!」

小さな体に無数の火の玉を浴びたルカは、その場に倒れて気を失った。
[21]投稿者:「Vorpal Fox」 その2 麺◆dLYA3EmE 投稿日:2011/09/20(Tue) 22:49 No.857  
どれだけ時間が経ったのか分からない。
あれ程の炎を受けながら、ヒリヒリする痛みは既になくなっている。
かなり眠っていたのだろうか。
あるいは、誰かが治療してくれたのかもしれない。
もしあの男だったら、今度こそお礼を言わなければ。
そんな事を考えていると、不意に胸と背中に変な感触があった。

「ん・・・あっ・・・ひゃっ!」

驚いて目を覚ましたルカの服の中で、何かが動いている。
布越しに見えるその姿には見覚えがあった。
先程まで彼女が戦っていた相手、モモンガ。

「くっ・・・離れろっ・・・って、ええっ!!?」

それを振り払おうしとして両手を動かした彼女は、
自身の置かれていた状況に気付き、さらに驚きの声を上げた。

両手両足をはじめ、服の至る所にナイフが刺さっている。
しかもそれらのナイフは、空中に浮いているにもかかわらず、
どれだけ手足を動かそうとも、微動だにもしない。

「なんで・・・ひぁっ!!」

ルカが状況を把握できずにいる間にも、モモンガは攻め手を休めない。
そんな彼女に、声をかける者がいた。

「気がついたか。」
「なっ、あんたは!!!」

真っ黒な身体に白装束、狐の面、ニヤけた顔。
そこに平然と立っていたのは、紛れもなくルカが共に戦った男だった。

「これは・・・ああっ・・・どう、いう・・・」

モモンガに弄ばれながら、ルカが男を問いただす。
男は彼女の足元を指さして答えた。

「それを見てみな。」

ルカが足元を見ると、さっき倒したモモンガやドラゴンの死体が転がっていた。
しかし、そこには明らかな違和感があった。

「数が、少ない・・・」
「あひゃひゃ!そういうことだぜ。」



思い起こせば、嫌な予感はあった。
怪しい男の登場と、気配を感じないモモンガの出現。
この2つの事象を結びつける考えが、無かったわけではない。

しかし目に入る情報を無視出来るほど、彼女は冷静な人間ではなかった。
その結果、目の前の敵に翻弄され、体力を奪われ、気を失ってしまった。
そして今、手足を拘束され、生殺与奪の権利を男に握られている。

最初から、仕組まれた罠だったのだ。

「うっ・・・くぅっ・・・」

自分の不甲斐なさに涙が出そうになるのを堪えようと、ルカは目を閉じる。
だがそれも一瞬の事だった。

「がはっ・・・な、にが・・・」

腹に鋭い痛みを感じ、口の中に血の味が広がった。
ルカの目に飛び込んだのは、一本のナイフがモモンガを貫通し、
自分の腹に突き刺さっている光景だった。

「お嬢ちゃんがもうちょっと弱けりゃ、遊んでやったんだがなぁ。」

男は残念そうに呟いて、ナイフをもう一本、ルカに向かって投げる。

ザクッ

「いぎぃっ!」

ナイフは右の太ももに突き刺さった。

「接近戦に限れば、お嬢ちゃんの実力は俺と互角か、それ以上だ。
 ここで確実に殺しとかねえと、後が怖い。」

独り言とも取れる発言だが、そこには明確な殺意が表れている。
このままでは、間違いなく殺される。
かと言って逃げ出すことも許されないルカは、最後の望みをかけて、男に向かって叫んだ。

「や、やめなさい!こんな事したら、天罰が下るわよ!!」

ザクッ

「がああぁっ!!」

今度はルカの左肩をナイフが貫いた。

「ったく、命乞いでもすりゃ少しは可愛げがあるんだがな。」
「ううっ、くっ・・・」

既に万策尽きた。百戦錬磨の彼女にも、この状況を打開する策は見つからない。

「さて、これで最期だぜ。」
「ひ・・・いやっ・・・!!」

男の両手に、数本のナイフが握られる。
それと同時に、空中には多数のナイフが現れ、ルカを取り囲む。

「いいねぇ、その怯えた顔。やれば出来るじゃねえか。」

無論、そのうちの幾つかは幻覚だろう。その事はルカにも分かった。
それでも、その場には彼女の身体をバラバラにするのに、十分な数のナイフがあった。

「その調子で、気持ちよく哭いてくれよ!」
「いやあああああああああああああああああ!」

ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ
ザクッ

後に残ったのは、神を信じ神に挑んだ少女の、無惨な死体だった。





【A−5/海辺の森/1日目 6:30〜】


【狐面@ニエみこ】
[状態]:健康
[装備]:なし(ナイフは無制限に出せるらしい)
[道具]:狐面のデイパック
     支給品一式
     食料:詳細不明
     飲料:詳細不明
     ランダム支給品不明
    ルカのデイパック
     支給品一式
     食料:禁断の果実(見た目はリンゴ)
     飲料:聖水(ただし狐面が持ち歩いても何ともない)
     力の剣@カードゲーム
[基本]:女の子をリョナりたい。
[思考・状況]
1.次の獲物を探す
2.自分よりずっと弱い子を希望


【ルカ@ボーパルラビット】
[状態]:死亡(全身にナイフ)
[装備]:なし
[道具]:なし
[22]投稿者:「Lost Virgin」 黒猫◆ZeGoU3RI 投稿日:2011/10/27(Thu) 04:49 No.897  
「まったく災難だわ!」

ぷんぷん怒りながら不気味な通路をずんずん進む少女が一人。
美しいブロンドのツインテールをなびかせ、腰には立派な長剣を帯び、もはや一昔前のものとなってしまった伝説の装備を身にまとって歩いてゆく少女の名はブロンディ。
可愛らしい容姿からは想像がつかないが、彼女は数々の修羅場を潜り抜けてきた冒険者であり、強きを挫き弱きを助く立派な騎士でもある。

その騎士がなぜ悪態をつきながらこんな所を一人彷徨っているのかというと、それは本人にもよくわかっていなかった。
ただ、ゴッド・リョーナと名乗ったあの男、あの男を許すわけにはいかない。
突如として殺し合いをしろなどとふざけたことを言いだし、(おそらく)何の罪もない少女を躊躇なく殺して見せたあの男を。

それにこの殺し合いに巻き込まれたのはどうやら自分だけではないらしい。
リタにティムにドロ、さっき参加者名簿を確認してみると、ともにいくつものダンジョンを攻略してきた仲間たちの名前が三つもあった。
ドロに関しては不安はないが、ティムはちょっと頼りないし、リタに至っては論外だ。
基本働いたら負けだと思っているあの無職女は、たとえ戦闘に巻き込まれなかったとしてもそのうちどこかで野垂れ死にしそうな気がする。

とにかく、はやく仲間と合流しなくてはいけない。
私はみんなを守る騎士なんだから、私が守らないといけないんだから。

「みんな……無事でいて………」

思わずそんなつぶやきが漏れてしまい、はたと立ち止まる。

「ちっ、違うわよ!別にあいつらが心配なわけじゃなくて……そう!私は一応雇われているわけだし、簡単に死なれたら私の面子丸つぶれっていうか!だから、そう!べ、別に心配なんてしてないんだからね!!」

耳まで赤くして必死に弁明する少女に突っ込んでくれるものは誰もいない、辺りはしんと静まり返っている。
なんだか急に空しくなってきたブロンディは一つため息をつくと再びとぼとぼと歩を進め始めた。

(それにしても)

ブロンディは考える、厄介な場所に飛ばされてしまったものだと。
自分が今いる場所は、非常に危険なダンジョン(?)だった。
あちらこちらに悪意に満ち満ちた罠が仕掛けられていて、気を抜けば一瞬で命を落としかねない。
地図を見る限り、この殺し合いは一つの島を丸ごと使って行われているようなので、広い島の中でもとびっきり危険な場所が自分のスタート地点に選ばれてしまったようだ。
とにかく長くここにとどまっていては命がいくつあっても足りない。
早急に脱出すべく、ずんずんと出口と思われる方向へ進んでいくと、どこからともなく妙な音、というよりも声が聞こえてきた。

「この声は?」

殺し合いの場には明らかに不似合いな声。
ブロンディは訝しみながらも声のする方へと進み始めた。





「どこよ、ここ………」

リオナは暗くて湿った陰鬱な空間にいた。
辺りを見回してみると、ほんの一瞬前まで自分の周りには大勢の人がいたはずなのに、今は一人もいない。

(別の空間に転移させられた?)

その証拠にさっきまで自分がいた部屋は、こんなに狭くなかったし、こんな鉄格子もなかった。
………というかここは。

「ちょっと!ここ牢屋じゃない!」

鉄格子の向こうには扉が見える、ということは自分がいるのは内側。
見るからに頑丈そうな鉄格子は押しても引いてもびくともしない、リオナは自分の運の悪さに思わず脱力した。
いや、運が悪いといえばそもそもこんなことに巻き込まれている時点で、今日の自分の運勢は最悪と言っていいだろう。
突然の宣言とともに始まった殺し合い、宙を舞う少女の首。
そっと首に触れてみると、あの少女の首を飛ばしたのと同じ首輪が自分にもつけられていた。

(まあ、いつまでも落ち込んでいるわけにはいかないわね)

とにもかくにも、ここから脱出しないことには始まらない。
こんなところで飢え死になんて末路はまっぴらだ。
顔をあげようとしたとき、視界の端に何かきらりと光るものを見つけた。

「鍵!!」

古びた鉄製の鍵が鉄格子の向こう、数メートル先の床にこれ見よがしに置いてある。
さっそく地面に這いつくばって手を伸ばしてみるが、数十センチしかないリオナの腕は当然届かない。

(人を馬鹿にして!)

おそらくあの鍵はわざとあんなところに置いてあるのだろう、主催者の性格の悪さがうかがえるといものだ。
大声で助けを呼ぶという手段もなくはないが、通りかかった人物が友好的だとは限らない。
もし殺し合いに乗った人物が自分の声を聞きつけた場合、今の状況では何の抵抗もできないまま殺されてしまうかもしれない。
助けを呼ぶのは最後の手段にするべきだ。

気を取り直して辺りを観察してみると、すぐそばにデイパックが落ちている。
なるほどこれがあの男の言っていた支給品だろう。
さっそく中身を確認してみる。

まず最初に出てきたのは、何やら赤い気体が詰められたぼろぼろのビン。
ビン自体もかなり古めかしい上に、ここまでひびが入っていて割れていないことがむしろ不思議なくらいにぼろぼろだ。
中に入っている赤い気体の正体は謎だが………

「なんとなく嫌な予感がするわね」

とりあえずこのビンについては保留としよう。
謎のビンを静かに床に置いて、再びデイパックの中を探る。
次に出てきたのはおもちゃセットと書かれた袋だった。

(おもちゃ?殺し合いにはあまりに不似合ね)

一応中を確認してみると、リオナにはどうやって遊ぶのか見当もつかない“おもちゃ”がいろいろとはいっていた。
彼女がそれらの使い方がわからなかったのは、それらが彼女の世界とは違う世界の技術で作られたものだったからか、あるいは彼氏いない歴=年齢だったためそういう知識に乏しかったからかはわからない。
が、一つだけ役に立ちそうなものが紛れていた。
微妙に反り返った木の棒。

(これでチャンバラでもするのかしら?)

などと的外れな想像をしながら長さを確認してみる。

「う〜ん、これじゃあ少し短いかな」

物は試しとやってみたが、案の定微妙に長さが足りなかった。

「ほかに何か使えそうなものは………?」

そういって立ち上がろうとした瞬間、コツンと何かが肘にあたった。
何にあたったのか、確認するまでもない。

(もぉ、なんで私ってこうおっちょこちょいなのかな)

リオナがため息をついた瞬間、破壊音が逃げ場のない牢屋の中にこだました。
そして、ビンの中に閉じ込められていた色欲の魔物、アスモデウスが解き放たれる。
[23]投稿者:「Lost Virgin」 黒猫◆ZeGoU3RI 投稿日:2011/10/27(Thu) 04:51 No.898  
割れたビンからもくもくと立ち上る赤い気体、その気体は空間そのものを徐々に赤く染め上げていく。

(まさか毒ガスじゃないわよね)

もしそうなら、自分の命運はここで尽きることになる。
できるだけ謎の気体を吸い込まないように部屋の隅に移動して、口元を手で覆いながら、最悪の想像をめぐらす。

(いやよ、こんな間抜けな最期なんて………)

半泣きになりながら、ただただこの気体に何の効果もないことを祈るばかりだった。
が、

「………はぁ、……はぁ」

だんだんと息苦しくなり始め、体の芯に火をつけられたみたいに体温が上がり始める。

(あぁ、やっぱり毒だったんだ)

全身の力が抜けてぺたんとその場に座り込んでしまったリオナ、絶望が心を埋め尽くしていく。

「いや、こんなところで死にたくない」

そんな願いをあざ笑うかのように息苦しさは増し、鼓動が異常に早くなる。

「いやよ………いやぁ………」

うつむくと今まで必死にこらえていた涙が零れ落ち、床の水たまりを広げていく。

「………え?」

いつの間にか股間のあたりに水たまりができていた。
いや、決して恐怖のあまり失禁したとかではない、決して。
女二十歳にして失禁とかありえない、断じて。
そう、これは………

「ひっ!」

慌てて確認すると、すでに下着はぐちょぐちょになっている。
ようやく自分の置かれた立場を理解すると同時に、今までぼんやりとしていたしびれが明確な疼きとなって全身に広がっていく。

「そ、そんな……こんなのぉ………」

ゆっくりと立ち上がっただけで下着が擦れて強烈な刺激が全身を駆け巡る。

「んっ……こんな……の…いやぁ………」

一歩歩くごとに膝から崩れそうになる。
布が肌を愛撫する感覚が鮮明に伝わってくる。

(は、はやくここからで出ないと……)

何とか鉄格子までたどり着くと、今度こそ立っていられなくなりがっくりと崩れ落ちる。
しかし、まだ気を失うわけにはいかない。
もう一度腹這いになって必死で手を伸ばすが、必死になれば手が伸びるわけではない。
冷静に考えればわかるはずだが、今のリオナにはその程度の余裕すらなかった。
しかも、

(あっ!む、胸が押しつぶされて………それにちくびぃぃぃ!!)

自らの体に押しつぶされた乳房が甘い痺れを、薄い布越しに石の床に擦りつけられた乳首が鋭い快感を同時に与えてくる。

(だめっ!こんなの耐えられない!!早くこの疼きを鎮めないと頭がおかしくなる!!)

「だ、だれかぁーー!!たすけてえええ!たすけてよおおおぉぉぉぉ!!!」

もはや忍耐の限界を迎え、鉄格子に縋り付きながら、なりふり構わず半狂乱になって絶叫するリオナ。
しかし、その声を聞き届けてくれるものは誰もいない。

(も……もぉ…………ほん、と…に………む……り………)

いまだ葛藤をはらんだ震える手がゆっくりと秘所へと延びてゆく。

「ひっうぅぅぅぅぅん!」

だがその葛藤は下着越しに自らの割れ目をなぞった瞬間吹き飛んだ。

(かっ、かきまわしたい!もっと激しく!!ぐちゃぐちゃに!!中を!!中をかきまわしたい!!)

今度は一切のためらいもなく下着の中に手を滑り込ませ、二本の指を乱暴に割れ目へと突き刺す。

「あっ!あぁ!っん!くぅ!」

突き刺すたびに体の中から卑猥な水音が響き、引き抜くたびに噴き出した愛液がすでにしとどに濡れている下着を更に濡らしていく。
その淫らな音が、臭いが、リオナをますます昂らせる。

(だめぇ、こんなのじゃものたりない!)

更にもう一本、指を自分の中に滑り込ませる。
リオナにとって三本を同時に入れるのは初めての経験だったが、今や滝のように愛液を垂れ流す秘所は難なく三本目の指を飲み込んだ。

三本の指を時にバラバラに、時にまとめて、より強い快感を得ようと激しく動かす。
しかし、

(そんな……これでも………これでも全然足りないっ!!)

今度はもう一方の手も下着の中に突っ込み、自らの秘所を破壊せんばかりにめちゃくちゃに暴れさせる。

「ひぃっ!ひあああぁぁぁぅ!」

何本もの指が隠唇をこじ開けて同時に出入りを繰り返し、膣壁をこすり、引っ掻き、肉芽を転がし、つまむ。

「ああぁ!も、もっとぉ!もっとぉぉ!!ひゅぅん!」

底なしの渇望に言い知れぬ恐怖を覚えながらも、それを一蹴するほどの激しい衝動に突き動かされ、リオナはひたすらに快感をむさぼる。

「こっ、こっち、も……」

べとべとになった手を片方引き抜き、ひそかに自信を持っている胸を惜しげもなくはだけさせ、自らの愛液をぬりたくって力任せに揉みつぶした。

「あ!んん!あぁん!ひっぐぅ!もぉ、イクぅぅぅぅ!!んあああぁぁぁぁぁぁぁぅぅぅぅ!!!」

最後の瞬間、ふたつの肉芽を千切れそうなほど強く引っ張り、巨大な快感の波に身を任せたリオナは、いまだかつて経験したことのない激しい絶頂を迎えた。

(な、なに?これ……?こんなの……すご、すぎる………)

恍惚の表情を浮かべながらも、今自分に訪れた激しすぎる絶頂に戦慄するリオナ。
しかし、それもほんの一瞬のことでしかない。
一度慰めれば鎮まると思っていた情火は、むしろ油を注いだようにますます激しく燃え上がる。
絶頂の余韻も冷めやらぬままに、再び自慰にふけり始めるリオナ。

(だ、だめ!またあんなの、あんなすごいのきちゃったら、頭がおかしくなる!)

そうわかってはいても、もはや自分では歯止めがきかない、圧倒的は肉欲と快感の前にリオナの理性は崩壊寸前だった。

「こん、なのじゃ……ああっ!ま、満足っっ!!でき、ひぃぅ!できない!!」
(もっと激しく!もっと激しく!!)

再び快感に思考が塗りつぶされ始めたリオナの目があるものを捉えた。
さっきまで自分が鍵を取ろうとして使っていた反った木の棒。

(も、もしあれを……い、入れたら………)

手淫だけでこれほどの快感を得られるのだから、あれを使えばきっと今とは比べ物にならない………

(だめよ!!それだけはだめ!!)

彼女は処女にしか使えない魔性石という道具を使って戦う戦士、あんなものを入れれば確実に処女を喪失してしまう。
魔性石を使えない彼女などただの運動オンチの女性でしかない。
こんな殺し合いの場で処女を喪失することは、彼女にとってほぼ死を意味していた。
それに、初めてが木の棒なんて惨めすぎる。

(耐えなきゃ!それだけはやっちゃダメ!)

しかし、そんな思いとは裏腹に手はすでにそれを掴んでいた。
もはや自制などできるレベルをとうに超えている。
躰は彼女の命令を完全に無視して下着をずらし、局部にそれの先端をあてがう。

(さ、先っぽだけ……ちょっと入れるだけなら………)

本当はリオナには分かっていた、そんなことをすれば快感に飲まれて最後まで入れてしまうことを。
それでももうどうしようもなかった、彼女は分かっていなかった、本当はすでに快感に飲まれているということを。
静かに、ゆっくりと彼女にとどめを刺す凶器がめり込んでゆく。

「んっくううぅぅぅぅぅ!!」

切なげな呻きをあげるリオナ。
小刻みに棒を動かすたびに甘い痺れが背筋を駆け上がってくる。

(せつない、せつないよぉ……)

小刻みだった動きが次第に大きくなり始め、ついに処女膜に到達する。
破らないように慎重に先端で膜をなぞると、それだけで未知の快感が彼女の理性を突き崩そうと押し寄せてくる。

どれくらいその時間が続いただろうか。
実際には一分もたっていない、しかしリオナには永遠とも思える時間、自分で自分を焦らし続ける地獄の責め苦を受けている気分だった。

(あ、ああぁ、……もう、ほんとに……おかしく………なる)

ついに先端を差し込んだまま膝立ちになり、両手で床に棒を固定する。
このまま体重をかければ一気に最奥まで貫かれて、今まで感じたことのない最高の快感を味わえるだろう、そうなれば私は………

(だめ!だめだめだめだめえええぇぇぇぇ!!!)

ブッチュン!!

「ひいいいいいいいぃいぃいぃぃぃいぃいいいぃぃいぃぃいぃぃぃぃぃぃ!!!!!」

足元の水たまりにほんのりと朱が差しはじめる。
ひときわ高い叫声をあげて、限界まで体をのけぞらし、白目をむいたまま、ビクビクと痙攣をくりかえすリオナ。
やがてその口元がいびつに歪んでいき………

「あ……あはっ」

ゆっくりゆっくりなるべく刺激を与えないように引き抜いていき………

(……も……ぉ…………む………り…………)

再び深く深く一気に突き刺す。

「ぁっはは、ひひ……い、いい!いいぃぃぃぃぃぃぃ!!いいよおおぉぉ!!これ!これぇ!すごいいいぃぃぃいぃぃぃいいぃぃ!!!」

グチャ!グチャ!ブチュ!グチュ!
荒々しく、荒々しく、まるで自分の体の奥の奥の奥をひたすらに破壊するようにねじ込み、内臓を引きずり出さんばかりに強引に引き抜く。
一突きごとに脳髄に衝撃が叩き付けられ意識を失いそうになる。
それでもこの抽送は止まらない、たとえ意識を失ったとしても止められない。
[24]投稿者:「Lost Virgin」 黒猫◆ZeGoU3RI 投稿日:2011/10/27(Thu) 04:52 No.899  
(なにこれ?)

ブロンディは目の前の光景に驚くやら呆れるやらで、扉を開けたままの体勢で固まっていた。
殺し合いの場にはあまりに不似合な艶っぽい声を聞きつけ、もしかすると誰かが暴行されている可能性もあると思い、ここまで来てみたのだが………

「ひっ……ぅん………あっぁぁ………」

なんと扉の向こうには痴女がいた。
その部屋は牢獄のようで、独房が一つあり、そこに若い女性が囚われているのだが、その女性は牢屋の中で一心不乱に自慰に耽っていた。
まあ命の危機にさらされれば生存本能が刺激されて情事に走るバカもいるかもしれないとは思っていたが、まさかこんな状況で一人遊びをしている奴がいるとは思ってもみなかった。
うちの無職も大概痴女だがここまで無節操ではないだろう………と思う。

しばしの間侮蔑の視線を投げかけ、そのまま無言で扉を閉めてその場から立ち去ろうとしたのだが。

「ま、まってぇ!ひっ、いかな……ああぁ!いかない……でぇぇ!」

呼び止められてしまった、こんなのと関わり合いにはなりたくないのだが。

「お、おねがひいいぃぃぃ!!うぁ、あっ、たしゅけへぇ……」

助けてと言われても何をどう助ければいいというのか。
だいたい助けてと言いつつも、手は休まず卑猥な道具で性器を刺激し続けているではないか。
正直あきれて物も言えない、今の自分はさぞかし冷たい目をしていることだろう。

いや、もういい、ほっといてさっさと行こう。
こんな痴態を見せつけられたら、こっちまで変な気分になって………

「はぁ……はぁ………え?」

突如自分の体に訪れた変化に困惑するブロンディ。
いつの間にか体が火照り、下腹部がじんじんと疼いている。

(な、なんで?!違う!わたしはこんな………)

そのとき、ようやくこの部屋が普通ではないことに気がついた。
部屋全体に赤みを帯びたガスが充満している上に、なにやら妙な気配を感じるのだ。

(まさか、この人がこんなになってるのってこのガスのせい?)

そうなるとこのまま放って置く訳にはいかない。
幸いにも足元にはこの牢屋のものと思われる鍵が落ちている。

「ちょっと待って、いま開けるから」

落ちていた鍵で扉を開け、牢屋の中へと踏み込む。

「ほら立って!逃げるわよ!」

女性は何とか立ち上がろうとするが、どうやら腰が抜けてしまっているようでなかなか立ち上がれない。
じれったくなって肩をかして立たせ、半ば引きずるようにして出口へと急ぐ。
女性は体中べとべとであまり気持ちのいいものではなかったが、そうもいっていられない。
牢屋の中は一段とガスの濃度が濃い、長時間ここにとどまっていては自分もどうなってしまうかわからない。

しかし、もう少しで出口というところで背後に妙な気配を感じて振り返ると、部屋中に充満していた赤いガスが一点に集中し、形を成しはじめる。
やがてガスは見たことのない奇妙なモンスターへと姿を変えた。

(追ってこられても面倒ね)

担いでいた女性をおろし、腰の剣を抜く。
美しく、ゆがみのない刀身、完璧に整えられたバランス、手に持っただけで相当の名剣だということが感じ取れる。
この剣が支給品に入っていた時点で、自分はかなりのあたりを引いたといえるだろう。

(悪いけどこの剣の切れ味、試させてもらうわよ!)

勇んで地を蹴り、得体のしれないモンスターを両断すべく真一文に刃を振りぬく。

「なっ!うわ?!っげほ、えほ!!」

が、その切っ先が触れた瞬間、モンスターは再び霧散してしまった。
しかも、ふりまかれたガスを思いっきり吸い込んでしまう。

(し、しまった!このガスは………)

変化は一瞬にして訪れる。

「ひっ?!!」

強烈な立ちくらみを起こしたように世界がぐるりと回る。
全身がほんのり赤く色づき、心臓の鼓動と連動して、下腹部がどくどくと脈打つ。
剣を杖にしないと腰が砕けて立っていられない。

再び背後に顕現したモンスターは、すかさず粘液を飛ばして反撃してくる。
間一髪その場から飛びのいて躱すも、バランスを崩してそのまま倒れこんでしまった。

(迂闊だった、まさかこんな………)

元々ガス状のモンスターであるアスモデウスには物理攻撃は全く効かない、魔法かあるいは魔力がこもった武器でないと触れることすらできないのである。

よろよろと立ち上がりながら、ぼんやりする頭で必死に思考をめぐらせる。
元々自分はパーティーでは壁役であり、いくつかの補助魔法は使えるが攻撃魔法は一切使えない。
物理攻撃が効かないとなると、自分にとっては非常に不利だ。
加えてあのガス、あんなものを立て続けに食らったらとても正気を保っていられない、あの女性と同じように淫らに狂って化け物の虜になってしまうだろう。

もはや逃げる以外に道はない。
しかし、逃げるといっても今の状態では容易なことではない。
それに自分一人ならまだしも、いまだ意識を失ったままの彼女を放っていくわけにはいかない。

ブロンディが次の策を練っている間に、アスモデウスが先に動いた。
一瞬の助走をつけると、一直線にブロンディに突進してきたのである。
しかし、ブロンディは手練れの騎士、普段のような立ち回りはできないとはいえ、直線的な突進ならば躱せないことはない。

(考えてる暇はないわね)

モンスターは勢いを殺すことなく壁に激突し、またガス状に戻っている。
行動するなら今しかない。
できるだけガスを吸わないように息を止め、おぼつかない足取りで出口へと向かう。

「ねぇ!お願い立って!」
「う……ぅぅ………」
「ああ!もう!!しょうがないわね!」

下半身の疼きを強引にねじ伏せ、まだ意識のはっきりしない女性を背負って扉をくぐる。
背後では三度モンスターの気配。
正直、今にも足がもつれて転んでしまいそうだった。
まっすぐ進もうとしても、ついひざの力が抜けて千鳥足になってしまう。
こんな状態で逃げ切れるとはとても思えなかった。

(お願い追ってこないで!)

無駄だと分かりつつも祈らずにはいられなかった。
しかし、

(………?追ってこない?)

まさかあの部屋から出られないのだろうか?
そう思って振り返った瞬間。

「きゃっ!!?」

何かに足をとられて転んでしまい、背負っていた女性ともども冷たい床に投げ出されてしまった。
見るとグロテスクな触手が足に絡み付いている。

「くっ、この……」

必死で足をばたつかせるが触手の力は予想以上に強くなかなか振りほどけない。
眼前には何本もの触手が迫っている。

仕方なく剣の柄に手をかけるが、それよりもはやく迫っていた触手の一本が、下着同然の鎧を易々とかきわけ、ブロンディの秘所を貫いた。

「――――――――ッ!!!」

声にならない叫びを上げてのた打ち回るブロンディ。
その叫びは悲鳴か、嬌声か。
そんな彼女にさらに何本もの触手が襲い掛かる。
が、

「な……め…るなあああぁぁぁぁぁぁ!!!」

すさまじい怒号と共に抜き放った剣を、秘所を貫く触手にたたきつける。
剣の切れ味は一級品で、触手は半ばからバッサリと断ち切れた、どうやらこの触手は本体と違って物理攻撃が効くようだ。

他の触手が一瞬ひるんだ隙に足に絡み付いていた触手を振りほどいたブロンディは、いまだ朦朧としているリオナを引っつかむと猛然とその場から駆け出した。



「はぁ……ぜぇ………はぁ………」

もう限界だ。
さっきまでは、あんなものに処女を奪われてしまったショックと怒りで、われを忘れてここまで走ってきたが、もうほんとに限界だ。
手に持った剣と女性が床に落ちる。
いまさら気づいたが、秘所にはまだちぎれた触手が突き刺さったままだった。

「………んっ!」

ゆっくりと忌々しい肉塊を引き抜いていくと、思い出したように血が滴り落ちる。
触手が抜け切るのと同時に、体の力も完全に抜けてしまい、ばたりとうつぶせに倒れてしまった。

「……………っく、………うぅぅぅ」

静まり返った迷宮にかみ殺した嗚咽だけが響く。
最悪のスタートを切った彼女たちが立ち上がるのは、まだ先になりそうだ。





【B−2/迷宮/1日目 7:00〜】

【ブロンディ@Warlock】
[状態]:疲労(大)、処女喪失
[装備]:ナヤマの長剣@リョナラークエスト
[道具]:ブロンディのデイパック(支給品一式、他不明)
[基本]:主催者の打倒
[思考・状況]
1.しばらく放心
2.仲間と合流



【リオナ@魔性石】
[状態]:疲労(大)、意識混濁、処女喪失
[装備]:なし
[道具]:なし
[基本]:殺し合いからの脱出
[思考・状況]
1.気絶中

※リオナのデイパック(支給品一式、夜のおもちゃセット@現実、他不明)は迷宮の何処かにある牢屋に置きっぱなしになっています
※迷宮の何処かにある牢屋にはアスモデウスが居ついています。
[25]投稿者:黒猫◆ZeGoU3RI 投稿日:2011/10/27(Thu) 05:00 No.900  
う〜ん………リョナではないなぁ。
まあ、たまにはエロもいいですよね。
自分の文章でエロいかどうかはともかく。

第一回では犯されたキャラはほぼ確実に殺されてしまっていたので、
犯されても生きて戦い続けなくてはいけないようにしてみました。
今後彼女たちがどのような行動に出るのかが楽しみです。
[26]投稿者:『お食事タイム』  289◇SqVSQKtY 投稿日:2011/12/11(Sun) 21:57 No.948  

B−4の駅員室。
ストーブに置いたやかんから湯気が吹き出るのを見つめながら、
三人の女性が卓を囲んで座っていた。

そのうちの一人、黒ずくめの露出の高い服に身を包み、
少しクセのある長い紫の髪を持った20代後半の女性……アザミが口を開く。

「よーし、湧いた湧いた。
 んじゃ、さっそくコイツを頂くとしましょうか」

そう言って、女性はやかんを手に持ち、卓に並べておいた
それぞれのカップ麺の容器に湯を入れていく。

「あの……こんなことをしていて、本当にいいんですか?
 私としては、早く師匠や先生と合流したいんですけど……」

それを見ていたショートカットの少女……ミアがアザミに言葉を向ける。
柔らかい栗色の髪を持つ、優しい印象の19歳の少女だ。

ミアとしては、殺し合いという危険な催しに巻き込まれた以上、一刻も早く
剣の師匠のレア、魔法の先生のイリアと合流して、戦う力の無い者を守るために
行動したかったのだ。
アザミに半ば無理やり駅員室に連れられてこなければ、今頃はそうしていた
はずだった。

「まぁまぁ、焦ることないって。いざというときにお腹が空いて
 力が出ないってことになったりするのもヤバイでしょ?
 まず先に腹ごしらえしてからでも、遅くないって」

ミアの言葉に笑いながら返答するアザミ。

「んー、本当にそんなのでいいのかなぁ?こうしてる間にも、
 誰かがコロシアイを始めてたりしたら、どうするの?」

アザミの言葉に最後の一人である学生服の少女……ミントが不満そうな声を上げる。
猫耳のようなクセの強い緑の髪を持ち、人懐っこそうな印象を与える彼女は
三人の中では最年少の13歳だ。

魔法少女であるミントもミアと同様、力の無い参加者を守るために、
すぐにでも行動を開始したかったのだ。
それなのに、自分とミアを強引に連れてきて、することが腹ごしらえでは、
不満な顔の一つもしたくなるだろう。

「コラ、そんな顔しない。どっちにしろ、お互いのことを話し合う必要は
 あるんだから、何か食べながらのほうが話しやすいでしょ?」
「それは、まぁそうだけどさ〜……」

アザミの言葉に、ミントも情報交換の必要はあると思っていたのか、
納得のいかなさそうな顔をしつつも、反論の言葉を飲み込んだ。

「……そうですね。確かにアザミさんの言う通り、焦っても仕方ないですし
 情報交換や落ち着くための時間も必要ですよね」
「そうそう、こんなことになっちゃったんだから、まずは落ち着かなきゃね。
 ……さ、話しているうちに時間も経ったし、さっそく頂こうじゃない」
「……んー、まぁいっか。私もお腹空いたし。いただきまーすっ」

そして、三人の女性はカップ麺をハフハフと食べ始めたのだった。

そんな中、アザミ……悪の幹部候補生ゼッケン番号2番(二号)は
内心でほくそ笑む。

(ふふ、上手く言ったわ……これで、この二人は私の思うがまま……)

実はアザミは二人に出会う前に、注射器によってミアとミントの分の
カップ麺に痺れ薬を注入しておいたのだ。

もちろん、勘の良い相手には気づかれてしまう恐れがあるため、
二人の人となりはしっかりと観察した。
そして、彼女たちが警戒心の薄い底抜けのお人よしだと理解したアザミは、
嬉々として痺れ薬入りのカップ麺を彼女たちに振舞ったのだ。

(ふふふ……最初からこんな可愛い子を二人も思い通りにできるなんて、
 私って本当に運が良いわ〜。どうやって虐めてあげようかしら?)

くすくすと不気味に笑うアザミ。

「ね、ねぇ……?アザミさん、なんで笑ってるのかな……?」
「さ……さぁ……?」

それを、若干引いた様子でミアとミントは見つめていた。

黒い欲望が漏れ出ているとは気づかずに、アザミはしばらくの間
少女たちの嬲り方を妄想しながらニヤニヤと笑いを浮かべていた。






D−4の駅の近くに、街道を歩く一人の少女の姿があった。
背中に蝶のような羽を生やし、艶やかな緑の長髪の先を白いリボンで
結んだ和服の少女。

彼女の名は、シルフェ・アリーリョ・ナスプ・ライト・ティクス・ターニア。

殺し合いという恐ろしい催しに巻き込まれたにも関わらず、
その愛らしい顔には、少女が浮かべるには似つかわしくない
酷薄な笑みがあった。

「殺し合いねぇ……あのゴッド・リョーナとかいうヤツ、
 人間にしては面白いことを考えるじゃないか。
 まぁ、暇つぶしくらいにはなるかな?」

不敵な言葉とともに、シルフェはゆっくりと歩く。

先ほどの言葉からも分かるように、殺し合いには乗り気なシルフェだが、
だからといって、彼女は焦るつもりはなかった。

殺し合いの参加者に出会ったなら、痛めつけて殺して喰らうが、
参加者を見つけるために、フィールドをしらみつぶしに探すつもりも
なかったのだ。

……しかし、ふとシルフェの鼻が香ばしい匂いを捉えた。

「……ん?この匂い……?」

それは、明らかに食べ物の匂いだった。
匂いの元に視線を向けると、そこにあるのは駅員室。

駅というものを知らないシルフェでも、扉があって、
そこから食べ物の匂いがする以上、そこに人がいることは分かる。

「アハハハ、馬鹿だなぁ。そんなところでノンキに食事なんてしてなきゃ、
 ボクが気づくことも無かったかもしれないのにさ」

シルフェの顔に浮かんだ笑みが深くなる。

それは、正に獲物を見つけた肉食獣の如き表情。
可憐な少女の容姿を持つ彼女だが、その表情を見れば、
彼女を容姿通りのか弱い少女だと思う者は一人としていないだろう。

「見つけちゃった以上、逃がすつもりはないよ。
 せいぜい、頑張ってボクを楽しませてよね?」

そう言って、駅員室へ向かおうとしたシルフェだったが、
ふと彼女の長い耳がぴくっと動き、駅員室から視線を外し、
あらぬ方向に目を向けた。

すると、シルフェが向けた視線の先にいきなり光が発生した。
そして光が収まると、そこには先ほどはなかった一人の少女の姿があった。

「あー、びっくりした……!まさか、あのモンスターが
 あんな凄い魔法を使ってくるなんて思わなかった……!
 あの石が支給されてて本当に助かったよぉ……!」

少女……ペセルは冷や汗を拭いながら、駅のベンチに腰を下ろしたが、
すぐに、あっと声を上げる。

「あーっ!!?しまったっ!!?」

いきなり大声を上げ、デイパックから紙を取り出す。

「あのモンスターをこの剣で封印すれば良かったんじゃないっ!!
 そうすれば、きっと物凄く強い武器が手に入ったのにっ!!」

取り出した紙に視線を走らせながら、ペセルは涙目で地団駄を踏んでいた。


そんなペセルの様子を見ながら、シルフェは顎に手をやりつつ考える。


(……どっちから先に食べようかな?)






【B−4/駅/1日目 7:00〜】

【ミア@マジックロッド】
[状態]:健康(痺れ薬の効果が現れるまであと数分)
[装備]:なし
[道具]:ミアのデイパック(中身不明)
[基本]:対主催
[思考・状況]
1.ミント、アザミ(二号)と行動。



【ミント@悪の幹部候補生】
[状態]:健康(痺れ薬の効果が現れるまであと数分)
[装備]:なし
[道具]:ミントのデイパック(中身不明)
[基本]:対主催
[思考・状況]
1.ミア、アザミ(二号)と行動



【アザミ(二号)@悪の幹部候補生】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:アザミのデイパック(
    涼子のナイフ@BlankBlood、
    ウインドの薬箱@Rクエスト、
    カップ麺×7@現実、
    マックスコーヒー(250ml)×5@現実)
[基本]:生き残りつつ、参加者をリョナる
[思考・状況]
1.ミア、ミントが痺れて動けなくなった後、二人を痛めつける。



【シルフェ@I.M.G】
[状態]:健康
[装備]:なし
[道具]:シルフェのデイパック(中身不明)
[基本]:参加者を見つけて、殺して喰らう
[思考・状況]
1.駅員室の参加者とペセルのどちらかを襲う



【ペセル=パフ@クァルラリル】
[状態]:健康
[装備]:封魔の剣@Rクエスト
[道具]:ペセルのデイパック(支給品一式、
    転送石×2@I.M.G
    アップルパイ×5@Rクエスト
    アップルジュース(900ml/1000ml))
[基本]:優勝してクァルラリルを手に入れる
[思考・状況]
1.参加者を探して倒す

※ペセルの持っている封魔の剣は魔剣ネフェリーゼの元となった
 封魔の剣とは造りが違うので、見間違うことはありません。
※駅員室の三人とシルフェには気が付いていません。






[27]投稿者:289◆SqVSQKtY 投稿日:2011/12/11(Sun) 22:03 No.949  
ささっと投稿。(`・ω・´)
これで参加者全員が登場したことになります。

いやー、長かった。
まぁ、これからがさらに長いんですけどねw
[28]投稿者:「前途多難の予感」 黒猫◆u6rx3M5k 投稿日:2012/06/07(Thu) 01:59 No.1022  
目の前には燃えたぎっている格闘家少女、隣には冷めきっている睡眠不足少女、とりあえず絶望している場合ではない、アーシャは気を取り直して考える。

とにかく、まずは二人に状況を理解してもらわなければ話にならない、この非常事態に無用な争いは避けるべきだ。
そう、考えようによっては、これはチャンスなのだ。
先ほどの立ち回りを見ただけでもわかる、この二人は相当の実力者だ。
うまく二人を説得できれば、この殺し合いを打開するための心強い仲間を早々に二人も得ることができる。

「さあ、どっちからでもいいぞ、かかってこい!わたしは二たい一でもかまわないぞー!!」

「ねぇ、落ち着いて私の話を………」

「じゃあ私寝るから、静かにしてね」

「ちょっ!?待って……」

「よーし!さいしょのあいてはおまえだなー!」

「違うってば!お願いだから話を……」

「ううぅぅおおおおおりゃーーー!!」

雄叫びとともに繰り出されるのは、先ほど木を真二つにした恐怖の蹴撃。

「くっ!!」

間一髪身を躱して、自分が巨大蝙蝠相手に投擲した槍を回収する。
格闘家少女の闘志は、もはや止まるところを知らず高ぶっている。
今の状態ではどうやったって説得は通じない、まず何とかして取り押さえなければ、まともに話など聞いてもらえないだろう。
しかし、相手はかなりハイレベルな徒手格闘の専門家。
剣士の自分がこんなぼろぼろの槍一本で立ち向かうのはあまりに無謀だ。

(それでも、やるしかない!)

覚悟を決めて切っ先を少女に向ける。
制圧のチャンスはおそらく一瞬で一度きり。

これまでの立ち回りから、アーシャは瞬時にアイの戦い方を分析する。

どうやら彼女は強力無比なとび蹴りはじめとした突進技を多用する豪快な戦法を好むようだ。
こちらの攻撃にはおそらく防御や回避より、カウンターを狙ってくるに違いない。

(それなら!)

アーシャの予想通り、アイはちまちまと間合いを詰めるようなことはせず、真正面から一気に飛び込んできた。

「はあ!」

アーシャは飛び込んできたアイに向かって躊躇なく槍を突出し、その手を放した。
再び槍を投擲したのだ。
ライフルの弾丸のように回転しながら一直線に向かってくる槍を、しかし、アイは余裕で飛び越え、カウンターのとび蹴りが繰り出される。

ここまではすべてアーシャの予想通り。
彼女の身体能力なら、最初の一撃は必ず躱されるとわかっていた。
実用性のない武器に固執するぐらいなら、むしろ捨て駒にして油断を誘う。
そして、空中に飛びだし、無防備になったところに………

「サンダーブレード!!」

瞬時に魔力が練られ、アーシャの手に電撃の刃が出現する。

(これで動きを止めて、その隙に拘束する!)

ここまで、アーシャの読みは完璧だった、ここまでは。
しかし、真一文に振るわれた雷刃が精確な軌道でアイの体に触れる瞬間、その体が視界から消えた。

「なっ?!」

何が起こったのか正確に把握できたわけではない、しかしアーシャは第六感の命じるままに慌ててその場から飛びのいた。
一瞬遅れて、さっきまでアーシャが立っていた地面を鋭い蹴りが抉る。

「なんだとー!よけられた!!」

地団太を踏んで悔しがるアイ、アーシャはようやく何が起こったのかを理解した。

(まさか、空中でもう一度ジャンプした?!)

アーシャはただ一つ、アイの人間離れした身体能力の程を見誤っていのだった。
あの威力の蹴りが脳天に直撃していたらと思うとぞっとする。

すぐさま距離を取りつつ、同時に魔法を紡ぐ。
無数の火の弾を飛ばす魔法、バードストライク。
威力は低いがとにかく手数が多く、敵を牽制するにはもってこいの技だ。
アーシャは今回もアイが真直ぐに突っ込んでくると予測した、だからこそ壁になるように火球をばらまいた。
そしてその予測は再び的中した。

アイは無数に放たれる小火球をすべて躱しながら真直ぐ突っ込んできたのである。

「ウソ!!?」

別の策を講じる隙などあるはずもなく、小さく振りかぶられたアイの拳が、的確にアーシャの鳩尾を突き上げる。

「かっ………!!」

肉を打つ音、それとともにアーシャの体が浮き上がる。

(だめ………意識……が…………)

この無意味な殺し合いを止めると、あの非道な男を倒すと、そう誓ったばかりなのに。
まさかこんな序盤の序盤で舞台から退場することになるなんて。
きっとこの少女に悪気はない、しかし自分を倒した後は更なる戦いを求めてこの島をさまよい、そして多くの無意味な血が流されることになるだろう。

(倒れる……わけには………いかない!!)

千切れそうになった意識の糸を何とか再びつなげる。
力の抜けた膝が地につく寸前で何とか踏みとどまる。

(倒れるわけにはいかない!!無用な争いを防ぐために!無意味な血を流させないために!何よりこの少女自身のために!!)

強靭な精神力で踏みとどまったアーシャは再びアイと対峙する。
しかし、心は折れずとも、急所を的確に突かれた体は思うように動かない。
一方のアイは心底驚いた様子でアーシャを睨む。

「むぅ……わたしのパンチをくらってひざもつかないとは………きにいったぞー!とくべつにわたしの必殺技でとどめをさしてやるー!!」

(まずい……避け…ないと………)

しかし、おぼつかない足取りがそれを許さない。

「くらえ!!」

軽いステップの後大きく踏み込み、その超人的な脚力をもって空高くへと飛び上がるアイ!

「必殺……!!」

青いマフラーを流星の尾のようにたなびかせ、急降下しながら繰り出される必殺の一撃!!

「かぶとわ゛っ??!!」

は、中途半端なところで止まった。

「はっ?」

一瞬あっけにとられるアーシャ、よく見ると身につけていたマフラーが木の枝に引っかかっていわゆる首つり状態になってしまったようだ。
ジタバタともがき苦しむ少女。
何かの罠かとも思ったが、どうやら本気で苦しそうである。
そのうちにだんだん抵抗が弱くなり始め………

「ちょっ、ちょっと!!」

我に返ったアーシャの放つファイアーボールが、アイを吊り下げている枝の根元を打ち抜く。
ものすごい音を響かせて頭から落下してきたアイ。

(も、もしかして死んじゃったんじゃ……)

恐る恐る地面に突き刺さった少女に話しかけてみると。

「まだまだぁー!!」

一気にスッポンと地面から頭を引き抜き、ファイティングポーズをとるアイ。

「このていどで!わたしをたおせるとおもっっぴぎゃぁぁあぁぁ!!」

を、今度は横合いから飛んできた雷の槍が、アイの体を貫き隣に立っていた木を黒焦げにした。
横槍が飛んできた方向に眼を向けると、そこには憤怒に燃える左右色違いの瞳が。

「うるっっっさいのよさっきから!!!」

安眠を妨害されたドロが、普段の寝ぼけた声からは想像もつかない怒声を張り上げる。
強烈な電撃を食らったアイは、口からポンときのこ雲を一つ吐き出すとそのまま後ろに倒れこんだ。
今度こそノックアウトである。

色違いの双眸が今度はアーシャの方へと向き直る。
冷や汗を流すアーシャ、しかしドロはそれ以上何も言わず、フン!と鼻を鳴らすと再び二
度寝の体勢に入った。

(………えーと、どうしよう)

途方に暮れるアーシャは地面に寝そべる二人の少女に眼をやって考える。
アイを起こせば、またすぐに戦闘になるかもしれない。
かといってドロを起こせば、今度こそ自分も消し炭にされかねない。
結局、状況は変わっても何も進展していないのだ。

迷った末にアーシャは、

「あの………」

「…………死にたいの?」

えらくどすの利いた返事が返ってきた。

「ちょ、ちょっとだけ私の話聞いてもらえませんか?」
[29]投稿者:「前途多難の予感」2 黒猫◆ZeGoU3RI 投稿日:2012/06/07(Thu) 02:00 No.1023  
「ふーん、つまりあれは夢じゃなかったってこと?」

不機嫌極まりないドロをなだめすかしながら、なんとか状況を理解してもらうことに成功したアーシャ。

「はい、それで提案なんですけど、一緒に行動しませんか?一人でいると危ないですし、それに………」

この殺し合いを終わらせるためには、仲間をできるだけたくさん集めなくてはならない。
個人の力であの男、ゴッド・リョーナに立ち向かうのはあまりに無謀だ。

アーシャのいいたいことを察したドロは、少しめんどくさそうに寝ぼけ眼を擦りながら「うーん」とうなっていたが。

「まあいっか、一人だとおちおち寝てられないし」
「ありがとうございます!」

どうやらドロは主催者の打倒には余り積極的ではないようだが、今は利害の一致ということで協力を取り付けられただけでも上出来だ。

「さてと」

アーシャはもう一人の問題のほうに目を向ける。

「あれ、起こすの?放っとけばいいんじゃない、うるさいし」
「こんなところで倒れてたら何があるかわかりませんから」

今も大の字になって伸びているアイのそばにかがみこみ、そっと肩を揺らしてみる。

「んが?!」

妙な声を上げて目を覚ましたアイは、しばらく焦点の定まらない目でアーシャの顔を見つめていたが、急に何かを思い出したようで。

「キサマッ!さっきはよくもやってくれたなー!!だがこのていどでやられるわたしだとおもうなよー!だいにラウンドだ!!こんどこそわたしが勝つ!!」

シュバッ!と飛び起き臨戦態勢に入るアイ。

(やっぱりこうなるか………)
(うるさい………)

同時にため息をつくアーシャとドロ。

「どうしたー!かかってこないならこっちからいくぞ!」

今にも飛び掛らんばかりのアイに、アーシャはあらかじめ用意しておいた説得の言葉を投げかける。

「待って!待って!これはチーム戦なんだよ!」
「なに?ちーむ戦だと?」

きょとんとするアイ。

「そう、わたしたちはチームなんだよ、この戦いはチームで勝たないと意味がないの」
「なんだ、そうだったのかー!」

ニャハハハ、と屈託なく笑いながら戦闘体勢をとくアイ。
とりあえずはこれでよしとしよう、状況は落ち着いてからゆっくり説明すればいい。

「わたしはアーシャ、彼女はドロ、あなたの名前は?」
「わたしはアイ、格闘家だ!よろしくなー!」

お互い自己紹介がすんだところで、アーシャはこれからどうするべきかを考え始める。

(やっぱりまだ仲間が足りない、戦えない人たちを保護しつつエリーやシルファと合流するのが………)
「よーし!そうときまればさっそくほかのチームをたおしにいくぞー!!」
「あ、待って!」

アーシャの静止も聞かず一直線に、そしておそらく適当な方向に走り出すアイ。
しかし、あわてて後を追いかけようとすると、誰かに袖を引っ張られた。

「ねむい、負ぶってって」

アーシャは頭を抱えたくなった、少しはなれたところからは何かがものすごい勢いで木にぶつかったような音が聞こえる。

(わたし、この子達とうまくやっていけるのかな………)

深紅の魔法剣士の受難はまだ始まったばかりだった。




【E−6/森/1日目 7:00〜】

【アーシャ・リュコリス@Silent Desire】
[状態]:ダメージ(小)、魔力消費(小)、精神疲労(小)
[装備]:無し
[道具]:アーシャのデイパック(支給品一式、
 おはぎ×10@まじ☆はーど外伝怪物傭兵物語
 500ml竹水筒(中身は水)@現実)
[基本]:主催者の打倒
[思考・状況]
1.アイ、ドロと行動。
2.エリーシア、シルファをさがす。
3.主催者打倒に協力してくれる仲間を探す。

※「ボロボロの槍@ニエみこ」はアーシャたちの傍に落ちています。



【アイ・アンク・ロウ@ボーパルラビット】
[状態]:ダメージ(小)
[装備]:無し
[道具]:アイのデイパック(中身不明)
[基本]:武道大会(殺し合い)で優勝する
[思考・状況]
1.アーシャ、ドロと行動。
2.強いヤツと戦いたい。

※殺し合いを武道大会だと勘違いしています。
※デイパックの中身を確認していません。
※アーシャ、ドロを同じチームだと勘違いしています。



【ドロ・ベッシュ@Warlock!】
[状態]:健康、魔力消費(小)
[装備]:無し
[道具]:ドロのデイパック(中身不明)
[基本]:寝る
[思考・状況]
1.とりあえずアーシャ、アイと行動。
2.何とか暇を見つけて寝る。

※殺し合いが夢ではないと認識しました。
※デイパックの中身を確認していません。
[30]投稿者:gemsdphefh 投稿日:2014/08/06(Wed) 19:48 No.1046   HomePage
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[31]投稿者:グッチ 長財布 チェーン,gucci バッグ 手入れ,グッチ ディスコバッグ,グッチ 長財布 画像 投稿日:2014/08/14(Thu) 11:38 No.1048   HomePage
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[33]投稿者:moncleruksa 投稿日:2014/12/17(Wed) 21:05 No.1050   HomePage
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[35]投稿者:geRoesonnfh 投稿日:2014/12/23(Tue) 12:30 No.1052  
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[36]投稿者:geRoesonytw 投稿日:2014/12/23(Tue) 14:21 No.1053  
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[37]投稿者:AtriergeLog 投稿日:2015/01/20(Tue) 21:06 No.1054  
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Разговоры в комнате стихли, все головы повернулись в его сторону. При осмотре места происшествия обнаружено… Стоп! Что ты тут делаешь? Так воно й сталося. Ей показалось совершенно неуместным возвращаться домой с унылым лицом и красными глазами, разве только она не хотела полночи отвечать на расспросы матушки Рен.
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Итак, типичная аллергия с астматическим компонентом. Мне и до этого бессчетное количество раз до- водилось успешно выступать перед людьми, но такого позитивного оздоровительного эффекта, такой яркой волны энергии из зала до сих пор не было. Ленчика и других руководящих работников фронта. Миюки, ничего не ответив, продолжала сидеть, склонив голову. Выполняя указания партии, войска фронта неутомимо учились ратному делу, используя каждую крупицу боевого опыта.
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По образцу геометрии различные области физического знания строятся как теории инвариантов соответствующих групп преобразований. В воде не осталось почти никаких следов. А через час Лорин и Джейк, в теплой зимней одежде, с корзинкой для пикника, набитой едой и напитками, уже стояли перед старинным зеркалом. Еще там была Дженни, которая назвала меня грязным мальчишкой и показала на что-то подо льдом, красным от крови. Эрик потер виски и прикрыл глаза.
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Отец прижимал к себе дитя с такой силой, словно хотел втянуть его в самое сердце. Один скин валяется на асфальте. Как меня ни уговаривали, как ни ругали, я шел прямо и никуда не сворачивал… Мой сын Мул называет меня ослом. Доброму волшебнику захотелось узнать, как складывается жизнь у петухов, и петух охотно ему рассказал. Мне нужно хоть немного прийти в себя.
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[38]投稿者:ACheagegew 投稿日:2015/01/21(Wed) 00:21 No.1055  
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Спал хорошо до 5, потом бессонница, к утру заснул. Мы втроём уже полчаса ползали по амфибии Ш-2, в просторечии называемого "Шеврушкой". Перегородив весь проход и обняв сорванную с петель дверь рубки, у ног растерянного старшего радиста лежала мохнатая туша, на которую геройский такс, в знак победы, уже задрал лапу. Нет никаких Огней мрака. А ветерок в изгибах улиц узких, Как первый вздох проснувшейся любви, Летит к садам, где так совсем по-русски Всю ночь поют шальные соловьи… Песня закончилась, но исполнитель ещё долго перебирал струны, задумчиво глядя в бьющийся в тесноте камина огонь.
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Тот прыгнул в сторону, толкнув Нейд в другую, а когда дым рассеялся, Тот увидел перед дверью двух Нейд. О да, детка, отличная работа. В глазах стоял багровый туман. Экономика стремится быть аналитической наукой. В ответ на все обманы и надувательства он еще усерднее и внимательнее засаживался за изучение библиографии.
http://hedoniten.3space.info/viebal-v-hlam-pyanuyu-92.html - РСРбаРРхРаРРССРСС
http://ketomaxo.3space.info/tsitati-s-titanika-530.html - циСР°СС С СРёСР°РРёРР°
http://ryqykitux.3space.info/primer-metafori-v-stihah-475.html - РСРёРРС РРСР°СРСС Р ССихах
http://syxybybo.3space.info/geografiya-8-9-klass-116.html - РРРРСР°СРёС 8-9 РРР°СС
http://ylubabadif.3space.info/shapka-s-borodoy-spitsami-973.html - СР°РРР° С Р±РСРРРР СРицаРРё

Вид у парня был несчастным, длинные темные волосы разметались по подушке, в глазах застыло настороженное выражение. Курс 215 градусов, ход 4 узла! Поэтому, разбейтесь в лепешку, но встретьтесь со своим любимым человеком. Представь, если бы мы попали в канал. Показав жестом, что можно начинать, Андрей отстегнул от пояса гранату, выдернул чеку и приготовился бросить ее, но в этот момент его окликнули: Эй, шурави!
http://udetimev.3space.info/i-korotkiy-sharfik-s-tsvetkom-97.html - Рё РРСРСРРёР СР°ССРёР С С†РРСРРР
http://uxotyso.3space.info/oformlenie-po-dogovoru-gph-chto-eto-545.html - РСРСРРРРРёР РР РРРРРРСС РРС… С‡СР ССР
http://paqatok.3space.info/datchik-drosselnoy-zaslonki-340.html - РР°СчиРРСРССРРСРРР РР°СРРРРРё
http://isefapere.3space.info/modnie-bryuki-s-nahlestom-foto-116.html - РРРРСР Р±ССРРё С РахРРССРР СРСР
http://fydypamuro.3space.info/pribavlenie-chisla-k-summe-zagadka-987.html - РСРёР±Р°РРРРиРчиСРР° Р ССРРР РР°РР°РРР°

Вдруг он заметил на воде какое-то странное возмущение примерно в 180 м от дороги. Сейчас всем Владлен заправляет, у него надо спрашивать. Зато в самом нижнем ящике ждали сразу три интересные находки. И теперь лечение людей нетрадиционными методами можно по праву считать профессией девочки. Ему хотелось помочь понравившейся девушке.
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[39]投稿者:AMyncclalry 投稿日:2015/01/21(Wed) 00:58 No.1056  
<a href=http://saladay.3space.info/osnova-slova-podhodit-130.html>РСРРРР° СРРРР° РРРС…РРРёС</a>
<a href=http://ikihipynor.3space.info/zvezdniy-put-v-hd-500.html>РРРРРРСР РССС Р hd</a>
<a href=http://owiyimevyz.3space.info>РРРСРРРС ССРРР° РР° СРРС РР°РРРРРРРёС Рё РСРРС РРР°РРРР°</a>
<a href=http://kohyjur.3space.info/smotret-novinki-kinoteatrov-2013-316.html>СРРССРСС РРРРёРРРё РРёРРСРР°ССРР 2013</a>
<a href=http://ejazicyya.3space.info/vce-exam-simulator-494.html>vce exam simulator</a>

И ты сделал это. Он часто бывал возбужден, но его редко полностью удовлетворяли, это было почти проклятие. Вряд ли ему когда-нибудь удастся продать эти автомобили хотя бы за половину их стоимости. Не сговариваясь, компания направилась за барак. Клэр выпрямилась, задыхаясь от боли, а затем упала на колени, хватаясь за камень на своей шее.
<a href=http://oxegynu.3space.info/luchshie-novogodnie-elki-rossii-213.html>РСС‡СРёР РРРРРРРРРёР С‘РРРё СРССРёРё</a>
<a href=http://mifevon.3space.info/reshebnik-po-nemetskomu-9-klass-avtor-bim-1.html>СРСРР±РРёР РР РРРРС†РРРС 9 РРР°СС Р°РСРС Р±РёР</a>
<a href=http://irikiqaqec.3space.info/foni-dlya-alboma-vipusknoy-11-klass-126.html>СРРС РРС Р°РСР±РРР° РСРССРРРР 11 РРР°СС</a>
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Второму (любящему) партнеру очень жаль терять данные отношения. Он хотел, чтобы я обслужила его и двух его друзей. Умирающий, я лежал перед алтарем, в груде перьев моего птичьего одеяния. Темные чувства в ее душе исчезли, и я ощутила странную пульсацию нашей связи. Я утолю тогда твое любопытство.
<a href=http://eqogosubas.3space.info/igri-stali-visnut-307.html>РёРСС ССР°РРё РРёСРССС</a>
<a href=http://duxaleyucy.3space.info/novogodnyaya-elochka-v-mashinu-745.html>РРРРРРРРСС РРРС‡РР° Р РР°СРёРС</a>
<a href=http://arutowafe.3space.info/sposob-posadki-kartofelya-v-sheluhu-podsolnechnika-1011.html>СРРСРР± РРСР°РРРё РР°ССРСРРС Р СРРСС…С РРРСРРРРС‡РРёРР°</a>
<a href=http://rumihibado.3space.info/kukla-spitsami-master-klass-727.html>РСРРР° СРицаРРё РР°ССРС РРР°СС</a>
<a href=http://yunyxacyp.3space.info/vyazanie-shortiki-kryuchkom-dlya-devochki-shemi-763.html>РСРР°РСР СРССРёРРё РССС‡РРР РРС РРРРС‡РРё СС…РРС</a>

Клюшка может выбросить из головы эти глупости о разводе. Они жили в самом центре, а атмосфера в доме как в старой, обжитой провинции, откуда они, кажется, и приехали, только что поженившись. Ему объясняют, где нашли… Артельщик вольготно раскидывается в кресле и панибратски заверяет: Не волнуйтесь, Федор Николаевич, замучатся к нам приеживаться. Просто не могла ничего с собой поделать. Но теперь исправлюсь и приму меры предосторожности.
<a href=http://ijexyqegix.3space.info/optimizatsiya-zatrat-v-setevom-magazine-764.html>РРСРёРРёРР°С†РёС РР°ССР°С Р СРСРРРР РР°РР°РРёРР</a>
<a href=http://iwobedi.3space.info/shite-dlya-nachinayushego-567.html>СРёССР РРС РачиРР°СС‰РРР</a>
<a href=http://izagaratuz.3space.info/konspekt-vneklassnogo-zanyatiya-profilaktike-tuberkuleza-697.html>РРРСРРРС РРРРРР°ССРРРР РР°РССРёС РСРСРёРР°РСРёРР ССР±РСРСРС‘РР°</a>
<a href=http://veyanopequ.3space.info/galiley-nauka-i-tehnika-150.html>РР°РРёРРР РР°СРР° Рё СРС…РРёРР°</a>
<a href=http://yvawama.3space.info/konspekt-osobennosti-tvorchestva-kompozitora-nrimskogo-korsakova-204.html>РРРСРРРС РСРР±РРРРССРё СРРСС‡РССРР° РРРРРРРёСРСР° Р.СРёРСРРРР-РРССР°РРРР°.</a>

Не завоевала себе ничего, кроме язвы двенадцатиперстной кишки. И чудо случилось, хоть и заставило себя подождать. Лосося в ту пору так много, что он не помещается в русле, по берегам ползет вверх. Бледная Соня, залитая кровью с ног до головы, возникла из-за спины зверя, как Немизида. Старый вояка остановил машину возле темного здания городского банка.
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[40]投稿者:BtriergeLog 投稿日:2015/01/21(Wed) 06:13 No.1057  

Он словно не взыскует высшего, а идеализирует тягу к земному. Напомним, как Достоевский представлял себе этапы деградации человека, отвращающегося от Бога. Я умирала от желания ощутить вес его тельца у себя на руках. Впрочем, и эта идея подвергается скептическому сомнению: поскольку для сверхглубокого бурения надо много электроэнергии, то не повредит ли это земному свету? Полицейские взяли оружие наизготовку.

Скорее всего она никогда его больше не увидит. Он ревновал не к красавцам, не к достоинству ума или таланта, а даже к уродам, наконец к тем, чья физиономия просто не нравилась ему. У каждого свои заботы и беды. Атомы комбинируются в молекулы или кристаллы. Потом упаковала остатки, чтобы до них не добрались муравьи, и положила их в водонепроницаемый пакет.

Складки платья теперь ниспадали с ее тонкого тела прохладным водопадом, в котором скользили руки шелк невесомой, но плотной завесой покрывал ее плоский живот и округлые бедра. Братья держали бы их под замком только и всего. Народ по нынешним временам сплошь психи и с жиру бесятся. Песни льются, сменяя друг друга и прерываясь каждые полчаса для короткого выпуска новостей. Прежние жильцы уже съехали.

Только влачат они зачастую уже бездыханную тушу дурака, упустившего свой единственный шанс… Грешные Магистры, Макс, ты ли это? Они дымят, как паровозы, назло очередной великой американской мечте! Вот тебе кошки, пиши на здоровье и уноси ноги, радуй своего грешного редактора. Кроме того, при личной беседе он поклялся мне, что ограничит область своих изысканий Истинной магией… Собственно говоря, он честно выполнил все эти условия! Хочешь не хочешь, а придется.
lei26U1izX вот
[41]投稿者:AtriergeLog 投稿日:2015/01/23(Fri) 05:13 No.1058  
<a href=http://lekofozol.3space.info/13-09-2015705.php>РРР hd РРС РР°РРРСР°СС 1.5.2</a>
<a href=http://kojefam.moxo.sk/40851.php>РСССРРР°С СабРСР° СР°СС‡ С РРСРР° РРР° 12 28</a>
<a href=http://ejureca.moxo.cz/08-2015565.php>РР°РРёРР°СРС РР°СРРёР 62 РёРССССРС†РёС РаРРРРСРРРР°СССС</a>
<a href=http://ajogoti.moxo.cz/112.php>РёРССССРС†РёС РР СРРРРСС Рё СРСРРСР°Сации Р°РСРРРР±РёРС РРёССаРцРСРёСР</a>
<a href=http://yijeqyz.moxo.cz/981.html>СРРССССС РРС РР°РРРСР°СС 1.7.5 РРС РРёРР</a>

Легенда гласит, что у одного бедного крестьянина не было денег, а дети просили есть. Богатый папа кивнул головой и спросил: Так что ты планируешь делать после того, как в следующем году окончится твой военный контракт? Но перед их проведением обязательно посоветуйтесь с лечащим врачом, так как аппликации не рекомендуются в период обострения. Отбросьте мысли о своей непривлекательности, о своих недостатках. Копченые колбасы Подготовка колбас для копчения Прежде чем приступать к рассказу о правилах копчения колбас, следует сказать, что колбасы бывают сырокопченые, а также полукопченые или варено-копченые.
<a href=http://homulur.moxo.cz>РСССРРР°С СабРСР° РР° СРРС СРциаРСРР°С РащиСР° РР°СРёРРРРёС</a>
<a href=http://akofuyela.moxo.cz/01-201565.html>РёРССССРС†РёС РР РёСРРРСРРРР°РРёС С‰СС‡СРРР РР°РРР°РР°</a>
<a href=http://yeqokydy.moxo.cz/06-10-2015840.php>РСРСРёРРР° samsung s7562 galaxy s la fleur</a>
<a href=http://pociraquyo.moxo.cz/05-2015426.html>РР°РРРСР°СС С РРРРР РРёРСРРСРРР 1. 2. 5.</a>
<a href=http://funopequd.3space.info/1622.htm>СРчиРРРРёР Р С‡РР СРССРжиРРРёРР СР°ССРР°РС РРСРРРРРР РРРРСРРё</a>

Есть не хотелось, ему не давали покоя различные мысли. Он только что на пол не плевал. Ради этих упоительных минут он не спал сутками. Он мало спал, отчасти потому, что допросы шли сутки напролет, отчасти из-за желания преуспеть. Холл пересекают профессор Майер, Хильда, гендиректор Любовь Семеновна в окружении делегации гуманитариев.
<a href=http://qyhejazov.moxo.sk/75735.htm>СРРСРРСРРРРёРРСР РРСРР dakon 24 РРС РёРССССРС†РёС РРРСРРРРёРРРРёС Р РСРРС…РРС</a>
<a href=http://uzybevoy.moxo.cz>РРёСР°РРёР Р12 РёРССССРС†РёС РР РСРёРРРРРРёС СРРРС</a>
<a href=http://xarajuryfu.3space.info>sony zl РСициаРСРР°С РСРСРёРРР° 4.3</a>
<a href=http://osumyqe.3space.info>РёРССССРС†РёС РР РР°РСР°РРРё РР°СССРёРжа canon mp160</a>
<a href=http://ovowuni.moxo.cz/227.html>Р±РёРРСР°СРёС РРёРРСР° РРРёР¶РРРёС СРР-РРССРР РРРРР° цаСРРР°</a>

В другом окне бесконечно повторялся фокус с исчезновением "Роршаха": радарный отсвет, тающий в глубине мальстрема, гаснущий под тератоннами газообразных радиопомех. Когда же соглядатай ушли, Петр посмотрел на Ромодановского. Наконец вынес решение, выразив его просьбой присоединиться пленного шведа к его столу, и перейти на службу. Кто же с этим спорит? Зачастую непонятно, о ком или о чем говорят, потому что говорящие употребляют местоимения (ему, им, этот, то, мы, они, это обо всем), общие слова (эта история, в этом отношении, такое, эти люди, все было сделано) и элипсисы (кабинет Федерального прокурора сделает, вот поэтому).
<a href=http://yipayadowe.3space.info/05-2015328.htm>СС…РРР° Р°РСРРРРРР СР°РРРСРРёСРРС РР</a>
<a href=http://xyxideb.moxo.cz/04-2015288.php>СРСРСР°С РР° СРРС СРциаРСРР°С ССССРСССР° РРРРРжи</a>
<a href=http://opivedyzy.moxo.cz/8285.php>СРРРёССРёР РёРССССРС†РёС РР РСРёРРРРРРёС РРССР</a>
<a href=http://ezulikysy.moxo.cz/02-2015127.htm>genius РР±110РёРС РСР°РРРС РРР°РРёР°СССС</a>
<a href=http://xatelon.3space.info/80206.html>Р±РРР СС…РРР° РёРРРССРР° РРРёРР° РРССР¶РРССРё РР°РСРё РРРщаРС РССРР° РРСР°РРёС‡РРРРРР ССРР РРССР¶РРСССС</a>

Вскоре оттуда выскочили пятеро вооружённых сотрудников царской охранной Службы и бодрой рысцой припустили в сторону дворцового парка, откуда доносились гортанные, неприятно режущие слух вопли павлинов. И начальство отказалось от дальнейших попыток. В переговорную беседку поднялись и по знаку Петра расселись напротив него царевич Алексей, Медзомортпаша и Алёшка Бровкин. Оставив сосок, он снова вернулся к губам, приглушив крик, когда она задрожала в его руках. А в Турции так думают девять из десяти.
lei26U1izX вот
[42]投稿者:BtriergeLog 投稿日:2015/01/24(Sat) 12:32 No.1059  

Мухаммед не собирался выходить, это было ясно. Здесь уже толпились самые нетерпеливые зрители, прибывшие задолго до назначенного времени. Правда, такой ирландский политик, как Редмонд, на некоторое время преодолел эту национальную узость и великодушно откликнулся на добрые намерения англичан. Я с трудом поднял голову и словно сквозь туман разглядел, что нас обступили вооруженные всадники. Как там он говорил: "я смеялся в лицо дядям вашего короля, потому что у нас тысячи отважных воинов", что-то вроде того… А я еще, помнится подумал, что не стоит ему хорохориться.

На четвёртый день всё это кончилось. Разговор тоже проходил на телепатическом уровне. Слоун, не снимая его с мушки, ждал, когда мужчина упадет и он выхватит у него пистолет. Жена его возражала, уверяя, и не без оснований, что в этом саду никогда ничего, кроме ям, не будет. Он стоит в квартире, беседуя с полицейским.

Ни разу не видела. Накануне мой маневр дал неплохие результаты. Маршрут верховой прогулки, проложенный через лес Риу-Вермэлью и дюны до пляжа Мозамбик, рассчитан на 2 ч. Только править в нем будем мы друзы. Резервы те же самые, тот же второй слой энергии, а вот проявление у них разное!

Куда же он денется? Женщин, казалось, вовсе не удивило его появление. Ответ этот несколько смутил Дари. Дари начала подумывать, не стоит ли ей подобраться поближе к комнате. А барон, словно не замечая взгляда, повернулся к сопровождающим его солдатам: Слушайте, от вашей амуниции воняет, словно на королевской конюшне, я уже вовсе не могу дышать.
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[43]投稿者:AtriergeLog 投稿日:2015/01/25(Sun) 07:03 No.1060  
<a href=http://anyrywahob.moxo.cz/02-2015178.htm>СРСРСР°С РР РР±Р¶ РСРСРёРР°РСРёРР° РСР РР°РРСР° СРРёР¶РРРёС ССР°РРР°СРёРРР° СРРРСРРёРРР</a>
<a href=http://ywagosyla.moxo.cz/05-06-2015397.php>РaР РёРРРРРёСС РaРРaРРёР РaРРРё minecraft</a>
<a href=http://ayohesehu.3space.info/780.php>РРР yf heccrbq zpsr РР° РСР°РРРС СаРССР°РциСРР</a>
<a href=http://rejyxezem.moxo.sk/11-2015915.html>РСРСРёРРР° РРС РСРёРРРР° asus drw 2014l</a>
<a href=http://ibyjego.moxo.cz/2830.html>РСР°РРРС РРС СРРРё ССРёРСРР j20</a>

Вместо него в свете луны тускло блестела металлом площадка лифта без перил, панели управления и прочих удобств. Лиственная завеса чуть колыхалась там, где начиналась тропа, ведущая к морю. Поймал их еле-еле за хвост вот только полчаса назад и принес тебе еще тепленьких. Логика сновидения, фантастическая логика ряда образов сновидения всегда вызывает мое восхищение. Однако в этом уже не было нужды.
<a href=http://ezavogo.3space.info/04-2015352.php>СРРСС РРСРРё Р±Р°РРР°РР° Р РРРРР РРРРР</a>
<a href=http://oxadyba.moxo.sk/70195.php>РРРСРРСРРРРРРёС‡РСРРёР РРРРРРС РёРССССРС†РёС РС 27 06 2006 Р</a>
<a href=http://xozogin.moxo.cz>РёРССССРС†РёС Р nokia tv a700</a>
<a href=http://isayohamid.moxo.sk/57735.html>РёРССССРС†РёС РР РР°РРРР СРРРРСР°СССРРРР РР°СчиРР° РР° РРёР° СРёР 2002 Р.Р</a>
<a href=http://huhumife.moxo.cz>sony xav 741 РСРСРёРРР°</a>

Прямой выстрел в обороне при отражении атаки наступающего противника обычно составляет по дальности 600 метров с прицелом "6" и точкой прицеливания все время по каблукам противника Почему так? После прений голосуется резолюция товарища Ленина о восстании. В чехословацкой компартии, как докладывал об этом тов. Алиди ждала в гостиной. В чем состоят характерные черты нового троцкизма?
<a href=http://ogyhumiroz.3space.info/03-2015193.php>РёРССССРС†РёС РР СР±РСРР СРССРРёРРРРР Р°РРСРРС otau tv</a>
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Так или иначе, подумал он, этот псевдо-Чак действительно неприятный тип. Марина попыталась поднять ноги, чтобы Леша что-нибудь под нее подложил, но он даже не пошевелился. Шея всегда была моей эрогенной зоной, когда его умелый язык прошелся по моей чувствительной коже, она покрылась мурашками, и я с трудом втянула в себя воздух. Проклятие, похоже, эта стерва действительно обладала шестым чувством. В отличие от всех женщин, которых знал Глеб, их, впрочем, было не так уж много она все время болтала, какую-то ерунду, не то Глебу, не то себе самой.
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<a href=http://ufehigy.moxo.cz>РРРРёР РРР±ССРРР С… Р РР° РСРаРРР РСРРёРРё СРСРСР°С Р</a>
<a href=http://hifykij.moxo.cz/10-11-2015941.htm>СРСРР±РРёР СРёРРёРР° 9 РРР°СС СахРР°РР Р±СРС‡СР</a>

Выстроивши две пестрые линии, гости в масках и причудливых костюмах начали фигуры контртанца, или режуисанса, запрыгали, завертелись. Когда члены гофкригсрата, исполняя волю императора, приезжали к фельдмаршалу, тот говорил, что определить детали кампании можно лишь на месте, исходя из состояния вверяемых ему войск. Вдвоем они вышли из шатра Агамемнона, прошли мимо стражи и двинулись в молчании прочь от микенского лагеря, по направлению к лагерю мирмидонцев. Это было еще в третьем классе. Кабаны скрылись так же быстро, как и появились.
lei26U1izX вот
[44]投稿者:AtriergeLog 投稿日:2015/01/26(Mon) 05:57 No.1061  
<a href=http://filigyjuwu.moxo.sk/30668.php>Intel R Turbo Boost Tehnology Driver Foxconn</a>
<a href=http://ihujetab.moxo.sk/08-2015651.html>СРРСС РРСРРё marselle feat teona dolnikova mechta</a>
<a href=http://qufoqewov.moxo.cz/46714.php>Software Design Versions Release Priorities</a>
<a href=http://ewyhugowi.moxo.cz/51252.htm>Ecs G31t M7 Drivers</a>
<a href=http://erumokocup.moxo.sk/20-06-2015498.html>Scar Healing Patches J J</a>

Что хорошо знает людей? В основе географии мира Арды - оппозиция: Валинор (бессмертная, вечная земля богов на западе) и Средиземье (земля людей на востоке, подверженная смерти и изменениям), разделенные обширным водным пространством. Неужели тетя Настя каким-то образом узнала о ее лжи? Я прикоснулся к вещи, которая находится в контейнере, и часть ее энергии передалась мне. То, что в двадцати километрах находятся тридцать русских десантников, никого, кроме Омара, не беспокоило.
<a href=http://iheqose.3space.info/09-2015795.html>РСРСРёРРР° РРР°РРРРРРРР СРРРРРёРРСР° lg32pg6000</a>
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Все наносное барство сошло с его лица, из-под личины показалась физиономия денщика. Если вертухай заставал нас на месте преступления, приоткрывалась кормушка и следовал приказ прекратить! Каторги, вроде бы, уже не существовало но предупреждение звучало грозно. Иногда, впрочем, человеку эта задача не по зубам. Ужасная тишина повисла в комнате, нарушаемая только прерывистым дыханием Габриэль, старавшейся прийти в себя.
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Нет, это все равно, что подписать себе смертный приговор. И позиция с двумя слабостями проиграна -- этому учит военная история. Навстречу мне выбежала белая собака с рыжим пятном на морде, но не залаяла, а побежала впереди, приветливо виляя обрубком хвоста. Обе смеялись и махали платками. Те скорчили рожи, и один из них произнес: Кончай демагогию разводить.
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[45]投稿者:AtriergeLog 投稿日:2015/01/28(Wed) 18:32 No.1062  
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Поляки из окрестностей Кракова Поляки разных губерний. Вместе с тем она не издала ни звука, хотя щека сильно покраснела. Друзей я давно уже не имел, но врагов сохранял, пестовал и лелеял, в точности следуя этой заповеди. Зачем же зря губить столько народу? Когда женщина рассказывает о старых любовниках, новым лучше помолчать… Заткнуться… Как сейчас помню тот день… Величайшие дюны во вселенной.
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О, хотя бы боли нет! В стенах замка выл ветер, я пела о любви и смерти, и мне казалось, что в ночи скачут Четыре Всадника Апокалипсиса, несущие гибель, чуму, войны и голод, сеющие хаос и предвещающие конец мира. Имелось две мачты с боевыми марсами. Похоже, некоторые ценители человечинки не теряют надежду его поджарить. Любые попытки пиратов контратаковать заканчивались ничем, сплошная стена из щитов и стали была непроницаема.
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Но средств в королевской казне хватило только на несколько башен и еще на укрепленные форты, стены которых были не каменными, а деревянными. Ситуацию спасла моя мама, которая приехала меня проведать раньше разрешенного времени. Затем индийский чай с малиновым, вишнёвым или анисовым вареньем. Пока все как обычно от Мариуса никаких сообщений. А ведь они обязательно вернутся или попробуют отыскать другой путь, и тогда уже он не в силах будет их остановить.
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[46]投稿者:ACheagegew 投稿日:2015/01/29(Thu) 10:19 No.1063  
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Потом с удивлением сообразил, что лежит на диване под горящим светом, а восточные окна тронуты каким-то неземным розовато-голубоватым оттенком, подсвечены лучами восходящего солнца. Однажды зимним утром даты, повторяю, полиция сообщит нам стало известно, что в доме на Гайд-парк-Гарденз найден мертвым в своей туалетной комнате, смежной со спальней, некий американец по фамилии Фостер. Вы должны решить: доверять новичку важное дело или нет? И у них есть топоры. Просто отходят от сла-а-адкого сна.
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[47]投稿者:AtriergeLog 投稿日:2015/01/29(Thu) 11:09 No.1064  
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Ты оказался здесь, что ж, значит, Всевышний хочет, чтобы ты помогал людям. Тут уже попахивает соблазном. А вот если войско велико, то может в нем вспыхнуть смута или одолеть людей гордыня и леность. Первый удар сержантской дубинки пришелся на одного из мародеров, и какое-то мгновение все остальные наблюдали за тем, как сержант ныряет в окно и начинает пинать и дубасить взмокшего от пота полуголого подростка, пыхтевшего у спинки громадной кровати, которую вместе с другим парнишкой он хотел было вынести отсюда по частям. Он размышлял о том, что у мексиканцев существует своя особая версия божественности Христа.
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Помоги ему Бог (в нем). Вдохнув свежего воздуха, он вгляделся в море. Боже, как мы счастливы. А Валентина не отвечала. Вроде бы деньги заработал ты… а на самом деле уже он!
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Со двора можно было выйти только через калитку, находившуюся всегда под охраной. Лучшую из сестер представлю вам последней. Если приглядываться внимательно к его поверхности, то можно было заметить туманное дрожание, окутывающее ящик, как будто мироздание не держало невероятную силу, сосредоточенную внутри, прогибалось, уступало микрон за микроном, выпуская из своих глюоновых объятий странное очарование одиноких кварков. Ух-х: передо мной на столе почерк другого библиотекаря. Хотя день оставался серым и пасмурным, нас оглушило светом, и все вдруг стало шумным, машинным, суматошным, нищим, убогим и мексиканским.
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[48]投稿者:ACheagegew 投稿日:2015/01/30(Fri) 03:18 No.1065  
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Я набрал высоту и почти сразу увидел стену замка, за которой скрывалась овальная долина с небольшим озером посредине. Гулейб быстрая двуногая ящерица, может нести одного человека. Если он вырвется, то уничтожение возможно только огнем. Узенькая, будто не его, латаная дошка не сходится на груди Карарбаха, она связана лосевыми тесемками и перехвачена на животе сыромятным ремнем. По подсчетам Айвена они пробежали по дороге около трех тысяч километров.
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Тавиш Синклер крепко обнял своего сына Кавана, но быстро отпустил, потому что вперед уже протолкалась Адди и обняла своего старшего сына так крепко, как может обнимать только любящая мать. Раздался взрыв смеха, лицо Падрига залилось краской. Скорее, мы имеем возможность раскрыть свою природу Будды. Посохом можно также отпугивать животных или хищников в горах и лесах. Мы видим только дхармы, только явления, но не лежащие в их основе причины и условия.
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Один пассажир добрался до первой станции через двенадцать минут после того, как поезд должен был отправиться согласно расписанию. И, так же как и я, вымокла до нитки от пота. Госпожа Сневар входит следом за Глебски с подносом, на котором сияет кофейник и возвышается грудка бутербродов на тарелке. Заклинателя отбросило на стенку беседки, и он увидел совсем близко, за резной сетью, прекрасное женское лицо с огромными синими глазами и алыми губами. Гай оглядывается на мультипликатор.
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Но если хочешь, я могу тебе, уважаемый, поставить. Повертел, осматривая заострённые пластины, на одной заметил почерневшую щербину, будто кто-то раскалёнными докрасна зубами выгрыз кусок стального лепестка. Потеребив чуб, будто что-то вспомнил, окинул взглядом отряд. А еще с кем-нибудь ты сталкивалась? Вы, молодежь, так легко обвиняете...
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[49]投稿者:AtriergeLog 投稿日:2015/01/30(Fri) 04:17 No.1066  
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[50]投稿者:AMyncclalry 投稿日:2015/01/30(Fri) 10:18 No.1067  
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Души понукаемые невидимой энергией пентаграммы, устремились в центр звезды, закружились хороводом и скоро соединились в тесно переплетенное темное месиво. Выпятив грудь, опираясь на костыль всем плечом, щеголеватый, он выезжал в нашем старом шарабане, салютуя прохожим из Жербода у самого входа в деревню. Ужели мало зла на Руси от нашей дряблости, от нашей сентиментальности, якобы гуманности, от лжелиберализма? Описывая возникновение, развитие и преодоление Болезни, Берроуз мучает читателя страшным вопросом "В каком состоянии все это писалось? Голодных тварей привлекала кровь и трупы людей, на которые они бросались с голодной жадностью.
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Федор Ты знаешь, чтобы сделал я Будь на твоем Ерема, месте. Вес отшвырнул скомканный плащ, левая рука крепче сжала жезл. Старик у него за спиной шевельнулся и вдруг прижал ладони у него меж лопаток. Оба знали, что Роден кругом прав. Но дверь все-таки открыли.
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[51]投稿者:AtriergeLog 投稿日:2015/01/30(Fri) 10:58 No.1068  
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