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矢野絢子ブログ by MUSIC@

[1]投稿者:浅き夢見し 投稿日:2005/09/29(Thu) 17:18 No.216  
April 05, 2005
今日は一日オフだったので、昼過ぎまで眠り(いつも十時間位眠る)、起きて部屋の片づけやら掃除をして、たまった仕事を片付けた。明日は兄の二十八歳の誕生日だったので、母とプレゼントを買いに行ってガジュマロの鉢植えを購入。帰宅しカードを添えて兄の部屋の前に置いておく。毎月歌小屋の2階で発行している冊子の原稿をパソコンで夕方六時から夜十二時くらいまで打って終了。友人に借りた本を読み始める。夢中になって四冊目を読み始めた頃は外が明るくなる。しかし眠くないので風呂に入りあがって更に最後まで読む。気が付くと朝の六時。仕方なく眠る。運動を全くしないと眠気もこないのだなということを実感、次の日は夕方の四時に起きる。一日で昼夜逆転。こんな生活は一日で充分。明日はたくさん動いてぐったり眠ろう。

April 8, 2005
私の家に居る雑種の犬春吉は部屋の中にも庭にも自由に出入りして眠る時もずっと一緒なので人間みたいです。先日父が仕事で右の足の親指を骨折してしまいました。治るまでの一ヶ月の間家に居ます。

次の日春吉が右の後ろ足をぴょこぴょこしていたので父と母が慌てて病院へ連れて行きました。特に何の怪我もなく少しねじったのだろうということで帰宅。しばらく元気もなし。私はよくあることだとあまり心配をせず普段どおりに接する事にした。犬は演技をするからね。

二、三日たつと元どおり歩き出す。何だか元気はないけど散歩と御飯の時ははしゃいでいる。「鬱」みたいなものだと思っていた。今日父が私の部屋に下りてきて春吉は父を見るなり突然また後ろ足をぴょこぴょこ。父のまねをしていたのだ。母と父と三人で大笑い。春吉も春吉なりに父の心配をしていたのかもしれない。早く父が元どおり足も治って元気に仕事に行き出すまでは春吉も大変だ。

April 15, 2005
ソメイヨシノ
 四月八日に私の家に来た四メートルほどの高さのある染井吉野。まだ細いがつぼみをたくさんつけてやってきた。四月十日には満開になり、歌小屋の2階の皆と花見をする。ステージからフットライトを持ってきてもらって夜桜をライトアップした。今はもう二日間降り続いた雨と春一番の元気な風で半分ほど散って、半分は葉っぱがにょきにょきと出ている。私の部屋の前の庭には老木が多かったので若い桜の木で随分と風情も変わった。今度植えるなら白い木蓮がいいな。紫木蓮は一本あって今年もちゃんと咲いてくれたけどその色の濃密さというか、何ともいえない存在感の赤紫は妙に心がどきどきして落ち着かない。白い木蓮の満開は木の枝という枝に鳥がとまっているみたいにみえて素敵だ。木は私が三回くらい死んで生まれ変われる位の時間生きる事もできる。すごいな。長く長くこの世を生きた大木をじっと見ていて感じることと、一日しか生きられないカゲロウを見ていて感じる事はもしかしたら似ているのかもしれないな。
老木といえど春ですから皆さん新芽や若葉を出して息苦しいほどの命の風。

April 22, 2005
運動嫌い
私は運動部にきちんと所属して活動した事が生まれてこのかた一度も無い。母も父も兄も何らかの運動部で汗を流した経験があるのだが、私だけ何故か小さい時から運動嫌い。とくに団体の球技などはもってのほか。ボールが来ると逃げる、走るのは遅い、泳ぎも駄目。そんなわけで二十五年間に蓄積された私の運動不足はちょっとやそっとでは解消されないのである。今まで何度かお客さんに「あなたは気力で生きているように見える」といわれた。私もそう思う。(だから毎日十時間も眠るのかもしれない)しかし二十五歳から後の人生そうもいかぬと気付き、人づてで聞いた「体にいいこと」をちょっとずつ習慣にしていこうとこの春決めた。決まりごとは「サプリメントは一種類、機械には頼らない、毎日の習慣にする、」。元々驚かれるほど水分を取らないので水をぐびぐび飲むように心がける。驚異的な体の硬さをストレッチで修正。マッサージと半身浴。出不精の私がツアーなど行くとすぐに体調を崩すので体力をつけておこう。色心不弐で正しく生きる。

April 26, 2005
桜はあっと言う間に散った
桜はあっと言う間に散った。日本人が桜を好きなのは散り際の潔さが理由らしいと聞いた。確かに。何事も引き際が肝心とは言ったものだ。あんなにたくさん舞い落ちた花びらが跡形も無く消えているのもいい。
毎週高知でのライヴで客席机の上に小さい花が飾られる。ライヴが終わると私は家に持って帰って飾る。花は店の手伝いの女の子が花屋さんで買ってくるものだろう。バラだったり野菊だったり、名前も知らない可愛い花だったり。一週間と言う定期的な期間で新しい花が私の家にやってくるからそれぞれの花の命の弱さ強さも知れる。黄色と赤のグラデーションのバラは見るからに弱そうで三日でくにゃくにゃになった。かと思えば今机の上に活けてある白いデージーはもうひと月もぴんぴんしてそこにある。クキの真っ直ぐ伸びた強い花。きっと枯れる時もクキを真っ直ぐ伸ばして枯れてゆくだろう。このたくましさも又愛しいと思える。

May 10, 2005
「スリリングナイト」
私はトーキョーが好きではない。好きではないが「嫌いだ嫌いだ」と主張するつもりは無い。私なら好きで住んでる場所(高知)を誰かに「よくないよくない」と言われるといい気分はしないから。私と仕事をしている人たちは全員トーキョーに住んでいるからね。だから取材などで「トーキョーお嫌いだそうですね」などとあからさまに問われると戸惑う。嫌いだ嫌いだと言えるほどの興味を持っていないというのが一番正しい返答になる。
先日NHKの近くのホテルに宿泊していて晩御飯を食べるのに「静かで落ち着いた場所はないか」と聞くと古い民家を改造したおでん屋さんを教えてもらった。小さくて古くていいお店だった。しかし金曜の渋谷のど真ん中。行く道帰り道はすごかった。ラブホテル街の中にライヴハウスやクラブがたくさんある。高地ではラブホテル街はラヴホテル街なのに。恐そうな人がたくさん居た。食べ終わって帰る途中忘れ物をしたことに気が付き店へ戻ったが途中で迷子になってしまい、一時間ほどその近辺を歩き回った。この夜のことは「スリリングナイト」と名づけた。
無事店を発見し忘れ物をとりホテルへはなるべく人通りの少ない静かな道を帰った。繁華街を抜けるとすぐに寒さが襲ってきた。街が人の熱気で温かかったのだということを発見した。

May 19, 2005
ログイン?
先日スタッフからここのコメントを自宅のパソコンからそのまま貼り付けてください、という要請が出て、(その方が臨場感があるとかいう変な理由で)さっきからわうわうの自分のコメントの所を開いてやろうとしているけれど、全然分からない。「サイトにログインしてテキスト貼り付けるだけです。」と言われても「ログイン」って何。どこにも書いていないじゃないか。ああわからない。後一分でツアーの後半戦に出なくてはいけないのに。先週は松山と福岡と高松だった。今週は名古屋と大阪。先週のライヴは三本ともそれぞれ違った味わいで楽しかった。お客さんはどうだったろうか。お客さんに楽しんでもらえるようにお客さんの倍くらい私が楽しまないとね。手を引いて。名古屋と大阪は去年と同じところなのでちょっと安心。(福岡も同じ所だった)特に大阪のバナナホールのピアノをもう一度弾きたいと思っていたので、ピアノ弾きはなかなかピアノを選べないのでしっくりくるピアノに出会うととても嬉しい。ああ、もう三分も過ぎてしまった。どうやってこのコメントをここに載せるのだろうか。もうちょっと頑張ってみます。

追記 半分あきらめながら適当につついていたら貼り付けられました。でも次もできるかしら。それではツアー後半戦行ってきます。

May 27, 2005
ピアノ
  ツアーめぐり後半戦が終了。あとは東京の2ステージとなった。といっても高知では6月も毎週「あさきゆめみし」2ステージだからまだまだ帯はほどけない。
 大阪のピアノはやっぱり良かった。私は音のことにとんとうといから、自分が好きな音はこれ!という提示がなかなかできず、何曲か弾いてみて問題なければ大体オッケイなのだが、その中でも弾いていてどんどんピアノの内部に引っ張られてゆくような気持ちの良い感覚になる楽器がある。その一つがバナナホールのピアノだ。もう一つはいつもレコーディングをするスタジオのベーゼン。歌小屋のピアノはもう私の一部のようなもの。
 私は全然職人肌ではない。機械にうといしめんどくさい。でも技を持つ職人さんのお話を聞いたり見たりするのは大好きだ。そのお金儲けとかけ離れたところにある情熱には自分の音楽に対する情熱と近いものを感じる。最近母が買ってきてくれた「スタンウェイ戦争」という本を読んでいる。面白い。コンサートチューナー(アーティストのコンサートやレコーディングでピアノを整備する調律師)さんのノンフィクションのお話である。ピアノやクラッシックのことを専門的に知らない私でも読みやすい文章でそそる。もうひとつピアノの本で好きなのは「パリ左岸のピアノ工房」。これは歌小屋のピアノ弾きの女性の勧めで読んだ初めてのピアノの本。夢中になって読んだ。楽器という生ものとそれと付き合う技術者とピアノが大好きな男の人の話。これもノンフィクション。
 クラッシックもジャズも一曲も弾けないけど、自分なりにピアノと対話して私は歌う。どこへいっても初めてのピアノに最初に触れる瞬間というのはドキドキとワクワクの気分だ。いい楽器であることにこしたことはないけれど、たとえボロボロの楽器でも最高のライヴができるような私になりたいな。

June 09, 2005
ツアー終了
 矢野絢子「あさきゆめみし」全国ツアー終了。楽しかった。最終の東京までは一週間あいて高知でのライヴなどもあり、ゆったりとした気持ちでのぞめた。東京での公演は予想外に盛り上がった。東京のお客さんというのはあんまり騒いだりするのがスキじゃないんだろうという勝手な憶測を破ってセカンドステージでは歌小屋みたいに皆で歌って楽しかった。終わってからスタッフの一人に「まるでロックコンサートみたいでしたね、一人なのに」と言われた。
 次の日は念願のお買い物デイ。吉祥寺でたっぷり楽しんだ。脚をひきずる母と父と三人で最終の飛行機で帰高。その足で歌小屋の下にある芝居小屋ベルテンポでのお芝居を見にゆく。かなりシュールないい話だった。家に帰ると犬の春吉が涙を流して再会を喜んでくれた。部屋は抜け変りの春吉の毛が舞っていた。
 参加してくれた人達ありがとう。楽しかったです。またいつか行きます。絶対。皆さんもいつか高知へ、歌小屋の2階へ来て下さい。そして、私の永遠の原点と、私以外の高知の皆のパワーや歌を私と一緒に楽しんでくれたら、最高です。
[2]投稿者:浅き夢見し 投稿日:2005/09/29(Thu) 17:23 No.217  
June 17, 2005
とりとめもない話
 もう六月も半ばを過ぎたというのに、夜まだ肌寒い。私の家の周りは大きな建物が殆どないし、川がすぐ近くにあるので余計に寒い。昼間は風がびうびう通って気持ちいいのですが、机の上の紙が全部飛んでしまうのと、かけてあるカレンダーがぐるぐるなって裏になってしまうのと、たまにカーテンが踊りすぎて私にまとわりつくのがうっとうしい。実はさっきからこのブログを書いて貼り付けようと二回文章を書いたのですが、さあ終わったと思って確認するとどこにもなく、仕方ないのでもう一回文章を書き、何を書いたか忘れたので全然違う事を書き、さあ貼り付けたと思って確認すると何処にもなく。うんざりしていますがせっかくやり始めたので貼り付けることができるまでやろうと思いまた違う文章を書いています。私の書いた二つの文章は一体何処へ行ったのでしょうか。不思議。
 今日はカエルがやけにビャコビャコ鳴いています。きっと雨乞いでしょう。雨がなかなか降りませんから。今日は同じ家に住む家族の誰とも一度も会いませんでした。昼起きて出かけて夜中に帰ってきたからです。そういう日もありますが、一日二日、続くとあまり良くないです。明日はきっと会うことが出来るでしょう。明日は夕方まで家にゆっくりいて、アコーディオンを引っ張り出して取っ組み合いをしようかと思います。十キロもあるアコーディオンと。

June 25, 2005
フジコ・ヘミングコンサート
 昨日東京は吉祥寺の芸術劇場というところへフジコ・ヘミングさんのコンサートを聴きに行ってきました。フジコさんのコンサートに行くのは二回目です。一回目はフルオーケストラとのコンサート。今回はカルテットとのコンサートでした。歌小屋の出演者であるヴァイオリン弾きの史香と二人で。東京に着いてはた、と気がついたのですが、プライベートで東京に来るのははじめてのことでした。いつも空港にはお迎えが来てくれていて、私は出口を出たらお迎えにただくっついていれば、次の目的地まで知らないうちに到着しているのが常でした。だから今回到着出口から出て人を探さない事がまず新鮮でした。しかし私は結構方向音痴で乗り換えなども怖くてめんどくさくて絶対出来ない、という性格なのでどうなることやらと思ったものつかの間。空港スタッフの人に「吉祥寺までバスで行きたいのです」というとチケットを買うところまで来てくれて、さらにバス乗り場まで連れて行ってくれて、さらにバスのスタッフの方に「メトロポリタンまで」と引継ぎをしてくれ私たち二人はバスに乗り込んでわいわいしゃべってるだけで早速ホテルに到着できました。なんて簡単。しかも芸術劇場はホテルの目の前。なんて楽チン。
 クラッシックに殆ど無知な私は、歌小屋でオリジナルをやってる史香のヴァイオリンしかろくに聴いた事がないので、カルテットの人たちが弾き始めた時「まあ、小さな音で弾くなあ」と思いました。繊細というのか。カルテットが終わる頃には早くも少し気が遠くなりかけていた。子供のときたまに母にクラッシックのコンサートへ連れて行ってもらったけど、必ず私は寝てました。ものすごく贅沢な眠りで最高に気持ちがいいのですよね。しかし大人はそんなことしません。一応私は二十五歳ですし。
 次に登場したフジコさんではすっかり気も近くなり、じっくり味わいました。席が前から五列目のまんなかへんだったので鍵盤と指がよく見えて不思議でした。ピアノというより指そのものから音を紡いでいる感じがしました。あとフジコさんの服や髪形も大好きです。今回は白のノースリーブに黒いシースルーの長袖。ズボンにシースルーのストールみたいなのをワサワサヒラヒラさせて、スカートの右側に大きいお花をふたつぶらぶらと引っかけていました。髪形もいつものボヨンと髪の毛が飛び出た感じの髪飾りをつけていて、とってもおしゃれ!私もこんな風になりたいなと思いました。そう、フジコさんの弾くピアノの音も、フジコさんの表情も、おしゃべりも、エピソードも。全てが一つの人生を漂わせていて、それが私を感動させるのだと思う。
 ホテルに戻りレストランで野菜カレーを食べて眠りました。いい夜でした。

July 05, 2005
アルバムレコーディング
 レコーディングが始まった。いよいよ。次のアルバムに向けて。今回はなんと高知でレコーディングする事が出来る。歌小屋スタジオで!私にとっては夢のようであり、普段の倍以上緊張の時。いつもは東京のスタジオでプロデューサーの方と話をして、スタジオミュージシャンの方が来て創り上げてゆくのだけど。今回はプロデュースも歌小屋の出演者でありボスである私の師匠が担当する。これもまた緊張と嬉しさ。そしてゲストミュージシャンも、ずっと私が歌を歌い始めたときからお互い知り尽くしている顔触ればかりだ。スタジオミュージシャンの方々は相当技術的にもプロフェッショナルと呼ばれるだけのものを持っている。けれど長年同じ釜の飯を食べた(というと古臭いけれど)ミュージシャン同士のかけひきや息の合わせ方には叶わないものがあるだろう。
 歌小屋スタジオはスタジオとして完璧ではない。車の音が少々入る。階下では演劇の練習の声がしていたりする。それでもこの場所の息遣いを含めた私そのものを、最高のコンディションで、最高の作品に創り上げたい。
 雨が降り出した。やっとやっとの思いで。乾いた大地を湿らせて、大地が息をする。私も呼吸する。

July 06, 2005
レコーディング
 今日は四曲録れた。どんな感じで録っているかと言うと、ピアノ(アップライト)に後ろからマイク2本。前から1本突っ込んで、私の歌のマイクが2本。2メートルと離れていないところにコーラスマイクが2本とヴァイオリンマイク、アコーディオンなどのマイク。林のようにマイクが立ち並ぶ中でそれぞれのミュージシャンがそれぞれのマイクの前に立って、オペレーション席から「いいですか」と聞こえる。「はい」というと沈黙。私のタイミングで始める。同じ空間の中で皆一緒に演奏する。もちろん厳密に言うとそれぞれのマイクにそれぞれの音が全部拾われている。一人でも「間違えた」らもう一度初めから。しかしミスかミスでないかは出来上がりを聴いて決める。録ったらバランスを含めて皆で聴く。私は結構何でも早く仕上げたい方なので「これでいいです」という返事が多い。やっぱりライヴと違ってレコーディングは精神的なパワーをより使うせいか(いつも使ってないところの)、声の伸びや枯れ具合が速く出てくる。ライヴなら20曲なんて何とも無いけれど、レコーディングの20曲(20回)はへとへとになる。でも心地良い疲れだ。全員が同じ気持ちで「いいものを創りたい」という想いがそこにあるのが伝わってくる。ありがたいことだし、とても愛しい。
 明日も続くよレコーディング。皆で録るのは楽しい。一人で録る歌のほうがドキドキする。気合い気合いです。

 今日も気持ちいいくらいの雨雨雨でした。心なしか庭の草の背丈が伸びた気がする。

July 07, 2005
レコーディング三日目
 今日は2曲録れた。かなり順調。歌小屋は月初めの一週間は休みなのでその間に済ませたいと思っている。今月は日曜日の10日から始まる。昨日と今日でゲストミュージシャン入りの曲は全部終了した。録ったやつを明日東京に送って聴いてもらってマスタリングというやつをしてもらう。
 ここ三日間の私の暮らしぶりは高知に居て家に居るにも関わらず「レコーディング合宿」のようだ。大体録るのは夜8時とか9時くらいからなので終わるのは夜中の1時か2時。それから帰ってお風呂入ってくたくたでちょっと片づけをしてこの報告を書いて眠る。目覚ましはかけずに。目が覚めたときにゆっくり起きて一時間ヨガをする。それから御飯を食べて部屋の掃除をして、ゆっくりお風呂に入り、ピアノの前でミルクティなんかを飲みつつ喉の具合を見つつ少し練習。その間春吉からの「お散歩に連れて行け攻撃」を受ける。仕方ないのでお散歩に行く。帰ってきて準備をしてレコーディングに行く。こんな毎日です。
 今日は喉の疲れがとれてなかったので心配していたけれど、必殺鼻うがいをしたらすごく調子がよくなった。「鼻うがい」というのは師匠から教えてもらったもので、昔の人は皆よくしていたそう。ぬるま湯に(ここがポイント)、塩を薄めて、それを鼻の穴でゆっくり吸って口から出す。左右それぞれやる。最初は溺れそうで嫌だと思っていたけど、慣れると痛くないし平気。風邪のひきかけにも効きます。
 明日からあと4曲一人の録音。楽しみだ。

July 08, 2005
レコーディング四日目
 全部録れた!これで終了。なんと三日で十曲録ってしまった。昨日は2曲のつもりだったのだが、案外一人きりの録音なので調子よく進み、今日の分も録れてしまった。嬉しい。
 今日は皆でお疲れ様会をやる。少しだけ。歌小屋の皆はお酒をほとんど飲まないし、酔っ払って話すことが好きではないので「打ち上げ」とかはしないのだ。ファミレスでごはんを食べる。
 今回のアルバムは新しい書き下ろし曲もあり、今までの曲の歴史の中からも始めの方から、中ぐらいから、後半から、と幅広く選んでいます。(全然分からないですねこれでは)十月十九日発売。こっちで今回録った十曲と、実はもう東京で春くらいに録ってあった四曲を混ぜて、計十四曲です。
 案外心配していた(楽しみにしていた)ほど車の音や人の声やらは入らなかった。それでも普通のCDと比べるとノイズはすごい音量を大きくすると入るかもしれない。入る。だけどよっぽどでない限り、(私の場合)音楽を聴く時、車なら雑音の中で聴くことになるし、家でも他の音はしているから気にならない。
 今回全曲一発どりで録ったけど、これでいいと思った。私の音楽はこういうものだ。東京のすごい贅沢なスタジオならちょっとミスしたり声が変になってもあとでコンピューターで直せてしまう。(だから早く終わるけど、緊張や疲れ(飛行機の)のせいか私の喉はなかなか言うことを聞かないのだ。)今回みたいにこんなにどんどん録れてゆくのを江戸のスタッフが見たらびっくりするかもしれない。とにかく今日残りのダットを送ったら返事を待つだけ。どんな風に仕上がるか私も楽しみだ。
 さあそろそろ、ライヴの練習に移らなければ。

今日はいいお天気。穏やかな晴れ曇り。天気予報では夕方から雨だと言っていた。さっきから鳥が一羽だけ「ピチュピチュピチュ」と鳴いている。
[3]投稿者:浅き夢見し 投稿日:2005/09/29(Thu) 17:24 No.218  
July 26, 2005
夏のまんなか
 あっと言う間に七月が終わる。気がつけば夏のまんなか。レコーディングも終わり、撮影も終わり、マスタリングも終わり、今は歌詞カード製作中。あんまり出来が早いので発売日は十月五日となりました。「窓の日」。
 私はずっと高知にいる。いるにも関わらず、人生で一番睡眠時間の短いひと月を過ごしている。眠りは必要であると実感する毎日。庭の芝生を両親が刈った。すると春吉がおしっこをしたところだけ草が枯れている。大体木の根元。植え替えるしかないらしい。残念。
 「色んなところに行って歌いたい」というのではない。歌いたいと思うところで歌いたい。それが遠くでも近くでも。私一人の力では出来ないことがたくさんあって、私は私に出来る事をするしかない。けれど歌を歌うとき、ステージから沢山の耳や心を感じるときというのはいつでも同じ神聖で感動のときだ。
 ことが大きくなればなるほど、自分の力の及ばぬ部分が出てくる。そういうものに私は巻き込まれたくないと思う。自分の力で出来る事、歌を創り歌う事、歌小屋の歌を洩らさず聴く事、与えてくれた仕事を精一杯やること。それ以外ないのに、と思う。それでも知らず知らずのうちに関わってゆく他者の力にやはり揺さぶられる時がある。どうしようもないことなのに、混乱するときがある。
 テレビやコンピューターは便利です。情報が集まっている。でもそれで知った気になってしまうのは危険。きっと真実の一千分の一くらいしかそこにはないから。そう思ってつかわなくては、と思う。今こうしてかいているこれも同じ事。つながった気になるだけ。伝わった気になるだけ。
 だけどあなたがそこで生きているんですね。私もここにいますよ。いつか会えたらいいですね。
夏のまんなか。汗をかいて、喉が乾いて水を飲む。

July 30, 2005
発売日早まる
 アルバムの発売日がまた変わりました。一週間遅くなり、十月十二日となりました。「もうこれで絶対変更はありません!」とレーベルヘッドの平田さんが言った。なんの事情があるのかはよくわからないけれど、これで絶対決定です。(でも五日になったときもそう言っていました)「ナイルの一滴」の発売日と一日違いですね。
 今はアルバム発売と同時期で歌いに行けるところなどを探してます。決まっているところもあるけれど。今回はもしかして九州の下のほうから電話があったのでそちらにも行けるかもしれない。
 今日から三日間曇りが続くらしいです。とても静かな夏の午後です。

August 18, 2005
夏の終わりに
 久々にここを開けてみた。忘れてた。
 アルバム制作は順調に進んでいる(といっても既に私は待つ身)。来週はプロモーションビデオを高知で撮る。夕闇のプロモーションビデオ、DVD「ナイルの一滴」、氷の世界のプロモーションビデオ、と今まで三作手がけてくれたあの男前の山口監督が今回も撮ってくれる。山口監督は一度高知に来てくれたことがあって、その時は台風真っ只中で大変だった。今回は大丈夫かな。今回はこちらのメンバーも多々参加で大変。どんなことになることやら。これもまた夏の思い出になりそうだ。
 そして毎年私たちの夏の終わりを告げるのは歌小屋の2階「50時間ライヴ」。あと十日もないと思うと胸がドキドキして苦しい。26日から28日の三日にわたり50時間、歌小屋の2階にひきこもり。最高のライヴと最高の拍手を。滅多にない総出演ここにくれば歌小屋の2階の出演者全員見れるというお祭り。夜中でも朝でも昼でもいつでも来て下さい。
 夏ばてに気をつけて。

September 24, 2005
こんにちわ
 私はずっとこんにちはをこんにちわだと思っていた。
 このブログも今月で期間終りらしいです。殆んど更新しないブログとなりました。巷ではブログというものが大流行だと聞きました。私の知らない世界です。コメントをくれた人ありがとうございました。
 私は今携帯電話を持っていないし、インターネットも楽器の情報や地図、天気予報など以外は全く使用してません。その昔、中学生の頃親にポケットベルを持たされたというか持たせてくれたのですが、ベルが鳴って、電話をするのは大体一日置いてから、という感じでした。 毎回の更新を期待していた方には申し訳ない。
 アナログとデジタル、アナログとデジタル、結局勝つのはアナログだと人間全員知っている。歌もアナログ。(私の場合は)
 情報を得るには最も便利で素早いインターネット。しかし本物の情報は得るまでの自分だけの道のりがあって喜びも大切さも増すもの、誰でもかんでも見られるもの、できるものに、そこにアートはないですね。なくても良い のでしょうけど。
 とにかく、このブログは終わります。しかし私は変りません。
あなたは誰ですか。

October 08, 2005
こんにちは
 みんな優しいのね。そんな気がしたコメントでした。
 ここ、十月いっぱいまでだって、伸びました。
 昨日北海道に行ってきた。約一年ぶり。やっぱり気持ちいい土地でした。今回は東京から上のほうへツアーにいけないのでとても残念です。でも来年は絶対北海道ライヴをしたい。したい所ですぐライヴが出来る身分ではないのです。ゆっくりゆっくり時間をかけて、歌を聞いてくれる人たちに会いにいきたいと思っています。
今日起きると、春吉がTシャツを着てました。しかもぴちぴちでした。びっくりした。母が着せていたのでした。春吉は普通の雑種の中型と大型の間くらいの体系なので、滑稽でかわいかった。もう脱がせました。筋肉質の男の人みたいにシャツの袖口やらからお肉がはみでていた。
来週はツアー初日の鹿児島です。その後も今月は毎週キャンペーンで色々まわる。久々に高知から腰をあげます。怒涛の十月となりそうです。
 それでは体に気をつけて。あと一回は更新したいです。おやすみなさい。

October 29, 2005
ありがと
 とてもたくさんのコメントが来ているよ、とお客様に教えてもらってびっくりしました。窓の日の感想やメッセージなどもありがとうございました。拝見させていただきました。お手紙も読んでます。なかなかお返事かけないけれど、必ず書きます。
 ここはもう閉まってしまいますが、皆さん同様毎日生き生きてますので。この場所にはさようならです。
 「窓の日」は、本当に自分の今の音楽がそのまま反映されていて、(音的にも)本当にファーストアルバムの気分です。鹿児島ツアーが終り、歌小屋での十月ライヴも終り、三十一日に向かいのメキシ小屋での立ち退き総出演ライヴに「モナカ」として参加して、この十月も終りです。十一月からすぐに又ツアーに出るのが楽しみです。
 歌小屋の2階に来て聴いてくれたら、というのがやっぱり私の一番だけれど、日本は広い。飛行機は高い。ちょっとずつでも又色んなところに歌いにいけたら、そこで歌を聴いてくれる人に会えたら、と思います。
 パソコンが苦手な私の活動は掴みにくいかもしれませんが、色んな人たちの力を借りて、これからも少しずつでも皆に届けたいものがたくさんあります。どうぞ待っててください。かたつむりの速度で。
 十一月中に私のホームページにメッセージを掲載しますのでお待ち下さい。

それでは、ありがとうございました。

追伸 近頃は高知といえどめっきり寒いです。今日は久し振りの雨で少し暖かいけれど。春吉は少しアンニュイな感じでベッドに丸くなっています。寒い日は面倒だけど湯たんぽを出してきて足元をあっためて眠ります。あ、私が行ったときの北海道はまだ雪虫は飛んでいませんでした。昨年見かけたので、今年も上を向いて探したのですが。それではまた、おやすみなさい。
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