零号機

新劇でのレイ

[1] 投稿者:管理人 投稿日時:2021/6/3 13:10 (Thu) No.145

何より自分的に意外だったのが「ラストに生きていてくれた」って事に対して自分自身に残った微妙な感情。

「シンジとの未来が得られないのなら、いっそ消えてしまってくれても良かったのに……」と思ってしまった
自分に苦笑してました。
私ってそんなにLRS人だったっけ?www

それはともかく、既にあちらこちらで指摘されているように、やはり何より、ラスト前のロングヘアーの綾波と
シンジとのやり取り、ありゃ〜薄味過ぎますよね。「綾波レイ」だからこその少ない言葉だったの「かも」しれませんが、
シンジのあの素っ気なさは「破」のエンディングや「Q」での騒ぎ方を考えると、やはりかなり不自然だと思います。

しかし、今、改めての噛み締めてるのは、制作側は「綾波レイを描こう」とは思っても「綾波レイの物語を描こう」という
意識は最後まで希薄だったんだろうな、ということですかね。今回の「シン」でいえば公式側が言うところの「別レイ」を
描くことはしても、その「別レイ」を「綾波レイの物語」の中で描くことは、ほぼほぼ放棄している気さえします。
いくらなんでも長髪のレイにコダマの人形抱かせるだけで「同じ綾波レイです」とするのは都合良過ぎでしょ。

ちなみに似たことはアスカにも言えることで「式波」にわざわざ新たにクローン設定を追加することに一体何の
意味があったのかなぁ。旧劇とは別種の孤独をわざわざアスカに加えて描きたかったことって何だったんだろう?

因みにあのシンジの大人アスカに対する告白(?)後のアスカのイジイジってやったら可愛いかったけど、これも
私的にちょっとアスカらしくない、特に28才ならまして違う気もがしたな。(つーか28ってたらもっと色っぽい
よね?あ、でも、そうすると昔のミサトさんとイメージ被るから避けたのかもな。)

とはいえこの辺りの「設定のユニークさで走り出したら辻褄合わせは後回し」はエヴァ特有の製作技法で避けられない
副作用なので、もはや「仕方無い」と言うしかないのかもしれませんね。

[2] 投稿者:管理人 投稿日時:2021/6/3 13:13 (Thu) No.146



で「別レイ」、よく言われる黒波は・・・まぁ、可愛かったですね。ほんと。
そしてやはりあの姿で、あの健気さで、あの声で「碇君」と呼びかけるのを目の当たりにさせておいて
あの消え方されたら、そりゃ25年分感情移入しますよ。(笑)
ましてトシとって涙腺遥かに緩くなってるのに。辛かった。

またそれを見せらるのか、
まだそれを見せられるのか、と。

でも、同時にアタマのどこかで冷めてた気もします。
やっぱり私にとって新劇全体で描かれた「綾波レイ」は、TV版と旧劇で描かれた「レイ」とは違う気がしています。

確かに「序」「破」でのレイは旧劇の二人目にかなり近いと思いますが、それでもオリジナル(?)の二人目にあった
「諦観/虚無感」というか「無価値への価値観」みたいな物は希薄化されている気がします。そして旧劇からの
生き残り組にとっての「綾波レイ」には、何よりまずあの「諦観/虚無感」に由来する「強烈な透明感」が
綾波レイの魅力の最大公約数で有り、その先に各人が「健気さ、一途さ、色気」等々を見ていた気がするんですよね。

一方で、新劇のレイは・・言葉強すぎるかもしれないけど「ただのクローン、人造女の子」にされちゃった気がしてます。

旧劇なら、ユイのクローンであって、シンジの代理母で、父親の愛人ぽくて、リリスの魂で、補完計画の鍵で、
と、まぁ、ちょっと考えただけで出てくる出てくるレイの役割、なんですが「シン」の綾波レイって、最初こそ
代理母的な描写・役割もあったみたいですが、結局どんどん希薄化され、ゲンドウとレイの「淫靡な感じ」も
どんどん払拭されて行ったし、例えるなら、段々、貞本さんのレイに近づいて行ってた気がします。

貞本さんのレイは最初から比較的素直に「女の子」ですよね。その「性格」としてシンジに対しキツめのことも言うし
同時に自分自身の存在に対する葛藤も抱えているけど・・・「実は意外に普通に居そうな気が強めの14歳の女の子」と言っても
あながちおかしく無いと思いますが、それでも「リリス」という設定は引き継いでいたのでラストで「聖化、天使化(?)」
することには一定の必然性もあり、またそれ故の悲劇性によって「綾波レイの物語」を閉じることに成功していたような
気がします。

[3] 投稿者:管理人 投稿日時:2021/6/3 13:15 (Thu) No.147


一方「新劇」のレイ。「序」「破」でのレイは確かに旧劇の二人めに近い描かれ方をしてますが、TV本編や、貞本版の
レイよりも、もっとずっとピュアですよね。そしてその究極系が「黒波」。旧劇のレイにあったような絶望感、諦観的な
ものは薄く、ただ単に「自分に与えらた運命を受け入れている」と言う感じ。
「リリス」という設定も、どうやら最終的には払拭されたようなので、その死生観(?)みたいな物も旧劇のレイの
「積極的な消滅願望」ではなく「命令、運命への素直さ」という感じで描かれていた気がします。

※そう考えると個人的にずっと気になってた「序」で描き変えられた「微笑み」への違和感がなんとなく理解出来たような
気がします。あの「序」の笑顔って私には素直な女の子の笑顔に見えます。それに対して「デスリバ」での笑顔には、
私はどことなく「哀しさ」や「虚しさ」みたいな物も感じます……て、いうか「それを感じようとさせる微笑み」って感じかな?

さらに「序」「破」でのポカ波と「Q」「シン」の黒波との連続性を曖昧にしか描かなかったため、正直「綾波は綾波だよ」
という黒波への言葉も、言葉だけが上滑りして、私にはどうも今ひとつシンパシーを感じられずに終わってしまいました。

あぁ、でも勿論、新劇のレイが嫌いなわけでは全くないです。
それに「旧劇のレイはピンとこないけど「破」のレイは好き」って方々も多くいらっしゃるようですし、その気持ちも
理解出来ます。また、第三村の朽ちたケージに射す柔らかな光の中に嫋やかに立つ黒波の姿には、旧劇のレイとは
またちょっと違った美しさがあったような気がしますし。

因みに先にも少し書きましたが「シン」の中でシンジが黒波に言う「綾波は綾波だよ」という言葉は、結構\、どういう
解釈すべきなんですかね?
旧劇での3人めに対してこの言葉を使うときは「体は違うけど、同じメンタリティを引き継いだ同じ綾波レイ」という
解釈が一般的だったと思うのですが、シンではどうなんでしょうね?
一卵性双生児的な存在なのですかね?

鶴巻さん、TVの時に3人目をちゃんと描けないなら二人目を殺すことに反対したそうですが、今度は3人目をちゃんと
描いたら二人目が宙に浮いちゃった感じしますよね。






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