正統論争 |
- 日時: 2014/05/11 22:13
- 名前: 陣
- 2010-10-10 (Sun) 22:56:33 [投稿者名:塵 ]
『三国志』における「魏か蜀か」ではないですが、まあ要するに「シリーズ全体の核」はどこかという問題であり、「神聖帝国興隆記」に「ハーレムシリーズ」という二つの括りを持つ、このシリーズならではの特性の一つ。
要するに『黄金竜』(ドモス)か『キャッスル』(イシュタール)かというところで、大体において、前者の場合は言及や影響力の多さ、後者は人気の高さと続編数の多さを主な根拠とする。
(そして当然に「呉」である二重王国が俎上に上ることは無い。)
ただし最近は全体の作品数をはじめ、前者への言及や影響力への増大もあって、後者に対する説得力はますます低下してきているというのが感想。
たとえ「続編数」は依然最大としても、他作品での言及も含め、その全体な比重はますます低下する一方。
支持派の中には、あくまで「三作」の実績を盾に、「人気が高い」「他の作品には人気が無い」証拠と言う人もいますが、全体比率からすれば、むしろ「そんなに人気が高く他が低いならなぜもっと作られない?」と考えるのが容易にして順当。
現在発表済のハーレムシリーズ本編のみの総数からしても、その比率は全体の「二十四分の三」、すなわち「八分の一」でしかなく、いくらなんでもこれでは「覇権」「寡占」は成り立たない。
(ドリノベ系や短編&外伝も含めれば、その比率は更に大幅低下する。)
また将来はともかく、他作品との交流性や互換性にしてもほとんど無いのが現状で、まさに「ハーレムシリーズ」というより「キャッスルシリーズ」として、より別枠な位置付けをするのも十分可能というか。
逆に前者の場合、その路線を決定付けたと言われる『キャッスル』の続編を抑えて「二次元ドリーム文庫百冊記念」となった、『クライシス』での名将陣総登場以降、「ハーレムシリーズ」での比重も増す一方であり、特に『ウェディング』を経て、最新の『ジェネシス』では後者の要素をも完全に取り込んでしまう。
そして懸案だった復刻においても、新装の『ダイナスト』として、完全な「ハーレムシリーズ」としての融合を進める。
というよりこれはもはや「融合」というより、むしろ凄まじい怒涛の「侵略」「征服」とすら言えるもので、まるでロレント率いるドモス騎馬軍団の凄まじい地響きすら聞こえてきそうというか。
まさにあの「踏み潰せ!!」の雄叫びと共に。
2010-11-06 (Sat) 22:03:52 [投稿者名:塵 ]
これに絡んで最近は「魏蜀論争」に関する各種の文献を収集中。
(呉はむしろ地方独立割拠志向であるため、とにかく問題外と。)
そこで実に強烈なのは「蜀正統論」の徹底的な完全主義ぶり。
正史『三国志』の陳寿なんか、厳しい立場でありながら、相当に持ち上げているのがあちこちに見えるのに、とにかく完全肯定・全面礼賛以外は絶対認めないというのが何とも。
ちなみに「蜀正統論」の元祖と言われるのが、東晋の習鑿歯ですが、この人の場合は、それでも「馬謖を斬ったのは孔明の失敗」と批判も混じえているなど、簡単な賛美派とは大きく違うというか。
2011-08-04 (Thu) 12:50:21 [投稿者名:塵 ]
最新の『キャッスル4』の内容を見るに、どうも先生としては当面、イシュタールを大陸の大勢から完全に「分離」させる模様。
前三作と違い、「ドモス」の「二重王国」などの名が登場しないことも要因ですが、とにかく当面は、あくまで国内と周辺の従来どおりの「内輪」の物語に留めるというか。
|
|