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ハーレムエンカウンター 第一章 血塗れの聖地 N
日時: 2024/03/05 07:35
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(まったく…)

領主家族四人の異様濃密な狂宴ぶりを眼前に眺めながら、軽い溜め息を吐くミランダ。
そういう彼女もまた身重のガライシャを抱えながら、その乳房を背後から弄んでいるわけだが。
そして前の方からはアイリーアが膝まづき、尊敬する先輩の秘所を舐め啜っている。

「ガライシャお姉さまあ…」

それにしても。とミランダは思う。
背徳の都バーミアを中心に、何度も大陸全体まで回った事もある自分だが、ここまで淫靡な関係など聞いた事もあったかと。

あの二重王国のセリューンみたいに、母娘丼など珍しくもない。またインフェルミナ王国のアリオーンのように、臣下と姉妹を分け合い同場所で楽しむなども時折聞く。臣下と母娘を交互に楽しむのも戦場ではありふれた話だ。
だがそれが夫婦交換まで兼ねるというのは、まだ聞いた事が無い。例えまだ正式な挙式に至ってるわけでないにしても。

(まあ。この四人だからこその関係なんでしょうが)

順境の中から、いきなり被害と加害の両面で二重の修羅場を潜ったセシル。物心付く前から血生臭い世界を両親と渡り歩いてきた、無垢のエリン。そして生まれながらに淫蕩な血を持つとしか思えないビルギッタ。そしてその血を父から娘にもたらしたビルギッド。
まさにこの四人でなければ、血を見る前に発想すら出来ない関係だろう。

特にビルギッド。彼女とはその初婚以前の、それこそビルギッタくらいからの知り合いだが、その転変ぶりが今の彼女を作ったのは確かだろう。
最初の婚約者候補だった、山麓朝のエダートが裏切の果てに敗死した後、雲山朝に転じたクラリス家の当主ジュリアーノに降嫁する事になったが、その相手は父親と言って良いくらいの年。(もっとも彼女の実父は、祖父くらいの年なのだが)
当初はその跡継ぎの息子ジュリアンの方に嫁ぐ話だったらしいが、その息子には既に山麓朝系豪族出身の正妻がおり、離縁も側室への格下げも拒否。よってやむなくその息子の父である当時の当主のジュリアーノの方に嫁いだらしい。
その息子の実母である前の奥方が亡くなってから、正妻の座が空いていた父親の方に。

こうなると碌な結果にならないのが世の常。
当然に山麓朝への復帰を望む派はジュリアン夫妻の方に集まって画策を行うわけだが、そんな最中に大事が起きる。早くもビルギットに男子ジザベルが誕生したのだ。
ジュリアンにとっては異母弟となる。だが未だ正妻との間に子の無い彼としては、自分の後継以前に、自らが廃嫡すらされかねない状況に落とされたのだ。
しかもそれは自派の内部にも深刻な諍いを起こす物であり、なんとジュリアン夫婦が同時に死ぬという事態が起こる。
真相は分からない。互いに激しく罵り合っていたらしいが、発見された時点で、互いにナイフの傷があったという。
嫁は胸に。息子は首に。

その後にジザベルが嫡男となったのは言うまでもない。
しかも翌年にはビルギッタも生まれ、まるで前の息子などいなかったような家となる。
メンテ

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