ハーレムフロントライン 第六章 均衡 H |
- 日時: 2023/10/17 12:53
- 名前: 陣
- 「そろそろ御時間です」
控の間に入り、そこで思い切り息を飲むアスレー。
広間の中心に位置する中心人物。クレオンレーゼ王国新女王ジェイングレイ。
シルバーを基調とした正装に身を固め、単に華やかなだけでなく、厳粛な威厳すら漂わせている。 それは兄と夫を失ったばかりな上、臨戦体制に突入したこの国にまさに相応しい出で立ち。 そしてそれらを抜きにしても、やはり彼女にはシルバーが良く似合う。
「どう?」
本人に代わるように、側でアスレーに微笑み掛ける正装の女官。 父の大法官から新女王の女官長を命じられたマルビータ。その傍にはメイド姿のまま警護役を買って出たフィオリナもいる。
(実戦に近い場にいないと勘が鈍るからな。気にするな)
それにしても。この三人と一緒に居ると、どうしても股間に熱い物を感じてしまう。
数日前。初めて新女王の相手を務めた時。
大法官に国家の必要を言い含められていたとは言え、兄と夫を失ったばかりで、義弟との不義まで強いられるという究極の理不尽。当然ながら頑なにならざるを得なかったジェイングレイ。
そんな彼女をまず湯殿に案内したのが、女官長に任命されたばかりのマルビータ。不義の相手の奥方も公認という配慮なのは言うまでもないが、肝心なのはむしろそこから。 最初は御身体を洗うとばかりにしていた、その手を次第に怪しく動かし、遂にはジェイングレイを絶頂させてしまう。その上で夫を呼び込み、無抵抗となった主人を犯させる。 そしてそのままベッドに運び込み、後は朝まで夫婦掛かりで念入り。その手配りと指示は全てマルビータ。同性との経験も豊富とはいえ、とても二十歳前とは思えない遣り手ぶり。
自分の妻ながら今まで気が付かなった、余りの背徳な色香ぶりにクラクラし、主人を容赦なく上から攻め立てる妻の尻を思わず掴もうとしたが、その瞬間にピシャリと叩かれる。
「一月はダメ!」
流石は大法官の娘。いつもは放埒に見えて、締める時にはしっかり締める。
(たく。もしかしてコイツが宰相になった方が一番良いんじゃないのか?)
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