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ハーレムフロントライン 第六章 均衡 D
日時: 2023/10/13 19:48
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「シェルファニール王国国王! マティアス陛下! 御入来!!」

戴冠式の日。式場に入る各国の貴賓たち。

近隣諸国のトップ。あるいはそれに準じる立場の者たちが続々と参列する。

既にイシュタール王太子フィリックスをはじめ、ダリシン王女インテグラ、ペルセポネ王女コーネリアが入場済。

(それに伴い、ジェニファー王女も久しぶりに里帰りし、親族席に着席中)

そして注目の二重王国からも、オルシーニ国王代理レイモン、サブリナ国王代理ジークリンデ、二重王国王代理クラウスといった面々が参列するという錚々たる物となった。

これらは単なる来賓ではない。

それは同時に国際的な承認式でもあるわけで、顔触れや国の数が、その正統性においても大きな意味を持ってくる。

特に今回のような変則的な場合は尚更。

余談であるが、これ以前に行われたイシュタール王国女王グロリアーナの場合、式その物は豪壮であったが、各国の参列者は最低限度の宰相級止まり。
これはグロリアーナが前国王ローゲンハイトの王妃でしかなく、王太子のフィリックスも生前の父からの公認を受けた立場では無かったため。

いかにイシュタールとはいえ、もしもそれらのようなケースにも最上級の礼遇を行えば、似たような立場からの下剋上を煽るような物になる。
イシュタールとしては当然に不満だが、これに関しては黙って甘受するしかない。

ただ一人を除いては。

「わーん! 何よ何よ! なんで妾にはあれだけで、ジェイングレイにはそんなに来るのよー!? 何か言ってちょーだーい! ルイーズー!」

「…」
メンテ

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