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ハーレムフロントライン 第五章 惨劇 M
日時: 2023/09/18 09:00
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「なんだ! それはああああ!?」

後世に言う「メリシャントの惨劇」の後、一気に動き出した外部情勢。ドモスも二重王国も、事実上の無政府状態になったメリシャントの政治的空白に吸い寄せられるように一気に動き出す。

兄宰相の右腕として、それらに対処するため、それこそ東奔西走の毎日なアスレー。

久しぶりに屋敷に帰った時、目に付いたのはメイド姿でモップを使っているフィオリナの姿。

「よお。久しぶり」

アスレーを目にして、手にしたモップを持ち替えるフィオリナ。心なしか槍を振り回している姿にも見える。

「何と言われましても。お手伝いを願ってるわけですが?」

あくまで平然として悪びれないマルビータ。心なしか屋敷の奥方としての貫禄も身に付け出して見える。

それに思わずムカッとして怒鳴り付けようとした寸前。

「おいおい。私の方から手伝わせてくれと言ったんだ。何もしていない居候が長居していたらかえって目立つだろう。違うか?」

あくまで平然とした表情のフィオリナ。いささか悪戯っぽくも見える。

「し、しかしいくら何でも…」

次の言葉がなかなか出てこないアスレー。それに対しあくまでにこやかに返すフィオリナ。

「まあまあ。そう言うな。そもそも私の母方の祖母はメイド上がりの側室だ」

「え?」

「だ・か・ら。異母姉上が私を蔑むのもまた当然というわけだ。気にしておらんぞ。一向に」

「…」
メンテ

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