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ハーレムフロントライン 第五章 惨劇 K
日時: 2023/08/20 08:42
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「あなたが死ねば良かったのよ!」

思い切り手近の物を投げ付けるシルヴィス。

それをかわさずに黙って受けるフィオリナ。

「…」

「騎士家の血の癖に! 役立たずの上に逃げてくるなんて!」

慌てて抗議するアスレー。

「王妃様! それはあまりな!」

異母妹が生きている事を伝え、会いたいというから連れてきたのにこの有様。あるいはと思ったが、やはりの案の定。

「お黙り! これは家族の問題よ!」

「いえ! ここはメリシャントではありません! クレオンレーゼです! フィオリナ様の身柄は国の大事! 勝手な事をされては困ります!」

「ならば私はこの国の王妃よ! 私が好きにして何が悪い!」

「王妃様の私物ではありません!」

しばしの応酬の末、やがて前に進み出るスマイラス。

「王国会議の結果、フィオリナ様の身柄は暫く当家で預からさせて頂く事と相成りました。宜しいですかな」

流石にスマイラスが相手では神妙にならざるを得ない模様の王妃。

「国王陛下も?」

「は。御同意されております」

思い切り舌打ちしながら。

「なら仕方がないわね。じゃあさっさと連れてってちょうだい。この恥知らずの役立たずを!」
メンテ

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