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ハーレムフロントライン 第五章 惨劇 I
日時: 2023/07/15 15:01
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「で。どうなされるつもりですか。これから?」

とにかく出された食べ物をやたらガッつきまくっているフィオリナ。それを眺めながら質問を発するアスレー。

それに対し、思い切り水で流し込みながら、ようやく落ち着きを取り戻すフィオリナ。

「さあ。どうするかな」

「国は。メリシャントはどうされます?」

「どうもこうも。私が居てもどうもなるまい。アーダーンの奴に担がれても、結局は共犯どころか主犯に見られるのが関の山だ。役に立つと思うか?」

「まあ。それはそうですが…」

口を布で拭いながら、改めて吐き捨てるフィオリナ。

「アーダーンの奴め。私が黙っていたら、ヌケヌケとほざきおった。『お怒りごもっとも。大逆罪に値するのは百も承知。しかし今は国のためにも死ぬわけには参りません。どうかしばしの御猶予を』とな。ふざけるな! そこまで自信があるというなら、いっそアイツが王になればいい!」

「…」

「…で、私をどうする? とにかく行き着ける場所としてはここしか思い付けなかったのでな。おまえの好きにしろ。私を送り返す以外ならな」

しばし頭を巡らすアスレー。

「取り敢えずはクリアランスにお連れ致します。その後は宰相閣下や国王陛下と相談で」

「ああ。それでいい」
メンテ

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