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ハーレムフロントライン 第五章 惨劇 F
日時: 2023/05/07 22:11
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「いやああああー!!」

メリシャント王家の虐殺。当然の事ながら、それは多大な影響を各地に及ぼした。それは当然、このクレオンレーゼ王国のシルヴィス王妃にも。

バジルール砦からもたらされた至急報。それは別方面からの同報と合わせ、首都クリアランスにももたらされた。最初はそれを信じようとしなかった王妃も、それをようやく確信するや、半狂乱となったという。


その報告も兼ねてクリアランスに戻ってきたアスレー。その相談は当然に兄宰相に向く。

「一体どうなるんだよ! これから!?」

それに対して平然と答えるスマイラス。

「まずは新しい王を誰にするかだな」

「なに?」

「アーダーンの暴挙の目的が王家を根こそぎ殲滅する事でなければ、必ず反ドモス派の旗頭になれる人物を確保しているはずだ。心当たりはないか?」

「反ドモスの王族?」

鋭く頭を巡らせるアスレー。脳裏に浮かぶ一人の少女。

「…フィオリナ?」

「そうだ。普通なら彼女を新女王に擁立しようとするだろうな」

「し、しかし彼女が一族を皆殺しにした連中の…」

「まずは彼女が殺された王族の中にいるかどうかの確認だ」

「分かった。バジルールに戻る」
メンテ

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