トップページ > 記事閲覧
ハーレムフロントライン 第五章 惨劇 A
日時: 2023/04/08 17:01
名前:

「アスレーさまあ」

寝室に響く、思い切りのねだり声。もう結婚から半年経った新妻のマルビータ。
状況は依然として落ち着かないが、いつになったら落ち着かなくなるかも分からないだけに、半年前に意を決して結婚式を挙げた。

もちろん国内の結束を固める意味もあり、兄のスマイラスもジェイングレイ王女との式を同時に挙げている。
式には国王一家も総出でと言いたいが、シルヴィス王妃は欠席。同母妹のシルヴィアがドモスでどうなってるかと思うと、とても祝いの席に出られる気分にはなれないらしい。
それはそれでもっともなだけに、咎める気にはなれない。王妃を批難出来る資格のあるのは、同じ目にあっても大丈夫な人間だけだろう。

「アースーレー」

今度は遠慮なさげな声。マルビータの横に寝そべりながらチョイチョイと指でこっちに来いとやってるバラーシャ。
最初は内緒だったのに、いつの間にかマルビータと仲良くなっており、今ではすっかり本妻公認の愛人。二人だけで意気投合してる事も多く、まるで双方同時に寝取られたようになってるのも複雑。自分が必要なのはアレだけかと僻みたくもなる。

「…」

それらに対し、あくまで控え目なカエソニア。
こちらに迷惑を掛けまいとする心持ちは実に嬉しい。
しかしそれはそれで何か物足りなく思ってしまうのも否めない。

(勝手なもんだな。男って奴は)

何はともあれ。これが現在の彼の性生活である。
メンテ

Page: 1 |

題名 スレッドをトップへソート
名前
E-Mail
URL
パスワード (記事メンテ時に使用)
コメント

   クッキー保存