幕間 ダウト ( No.9 ) |
- 日時: 2014/05/23 21:57
- 名前: シャウト
- 幕間 疑問
ダウトは、一仕事を終えて自身の所属するセルへと帰投した。
元々は、与えられた自由時間を消費するために、街へと出ていたのだ。街全体を把握し、下調べをするために。
ダウトは、任務に対して忠実であった。その能力から、狙撃任務が多かったが、その中での失敗は1度ところか、1ミリ単位で、ない。
だから、自由時間を与えられた時も、それを任務だと思った。次の任務のための備えであると。
だが……実際には、楠木千早、そして水星燈子への支援のために、街を駆け巡る事になった。それは、ダウトの思考ルーチンからすれば、
そう、ダウトの考え方からすれば、任務の放棄であった。実際、予定区域の構造の把握は50%未満。これも、楠木・水星両名への支援行動のために、時間を費やしたからだ。
「やぁ、ダウトさん。どうだった? 街で何かおもしろい事、見つけた?」
そう気さくにダウトに声をかけてきたのは、同じセルに所属する少年だった。
"無能者(スキルドレイン)"というコードネームで呼ばれる中性的な背格好の彼は、人懐っこい笑顔でダウトに近づく。
「肯定します。加えて、水星様の任務への貢献もできました」
「水星? それって、誰?」
聞き慣れない名前に首をかしげる彼に対し口を開こうとしたダウトは、彼の背後に30半ばほどの男性の姿を認めた。
「水星燈子……"ザ・マーキュリー"か。日本支部長補佐であるフレイ・シルフォニアの子飼いだという話もあるが」
「へぇー……フレイ教官の? それじゃあ、優秀なエージェントなの、日下部先生?」
無邪気な問いかけをする少年を、"マスターレイス" 日下部仁は、冷めた眼で見下ろす。
「お前が知る必要はない、"無能者(スキルドレイン)" 任務中以外は安静にしていろ、と言っておいたはずだが」
「えぇー。だってだって、僕、じっとしているの苦手なんだよ。つまんないんだよ。知ってるでしょー、日下部先生ー」
駄々を捏ねる少年に対し、日下部は忌々しげな表情になり、ダウトへと向き直る。
「"選定の真眼(ダウト)" "無能者"を自室にまで連れていけ。こいつの管理は、お前達に任せると、以前にも言ったはずだ。俺の手を煩わせるな、いいな」
「畏まりました。リーダー」
敬礼をしてみせるダウトの方を一瞥してから、"マスターレイス"日下部仁は立ち去る。その背中を、不服そうに"無能者"は見ている。
「あーあー、つまんないの。日下部先生、僕らにちょっと冷めたいよね。ね、そうは思わない、ダウトさん」
「リーダーは、あなたを心配しておられます。おっしゃる通り、自室へと戻りましょう」
「えー……。あ、じゃあさ。ダウトさんも着いて来てよ! 一緒にお話しよう。それなら、楽しそうだし!」
ぐいぐいと、自分の袖を引っ張ってくる少年に対し、ダウトは思案する。
「畏まりました。次の任務までの間があれば、お付き合いしましょう」
「ほんとに!? じゃあ、ちょっと待ってて。ミーちゃんと、響子ちゃんも呼んでくるよ!」
ダウトが何かを言う前に"無能者"は慌しげに走り去って行く。
ダウトの、自身への疑問はその頃には薄れていた。
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第1話 直衛/レヴィ ( No.10 ) |
- 日時: 2014/06/16 23:56
- 名前: シャウト
言葉は自由、行為は沈黙、従順は盲目。
―――[フリードリヒ・フォン・シラー、シルレル](18世紀ドイツの詩人・戯曲家・思想家、1759〜1805)『ヴァレンシュタイン』より
■プリプレイ
前回、千早・燈子のショートセッションから、1ヶ月ほど後……
どどんとふにて、再び、1人のGMと2人のPL、あと、1人か2人ぐらいの見学者が集っていた。
GM:集まりましたね。いやぁ、お待たせしてすいません。
そう告げたのは、このリプレイの筆者兼GM、シャウトであった。
お待たせした、というのにはいくつか理由がある。まず、ショートセッション形式による1話目の分割。
あともう1つは……
hoku:とんでもねぇ。待っていたんだ、この瞬間を!
白う:長かったなぁ。確かに、待った……1年、いや、あれは、1億と4千年前かな?
GM:お待たせしたのは確かですが、おもむろにシャダらないでいただきたい(笑)
そう、リアルタイムの経過である。実は、ブラインドは最初に企画の立ち上げをしてから、セッションの開始にまで、なんと1年ぐらいかかった。
ちなみに、今、筆者がリプレイを書いているのは2014年の2月。ブラインドの1話は2012年の3月頃に終了していたため……あとは、お察しいただきたい。
GM:寒さキビシーですけど、白うは大丈夫?
白う:ああ、大丈夫だ、問題ない。一番いい風邪薬を頼む
GM&hoku:(アカン)
シャダるな(詳しくはエルシャダイを検索)と言ったそばからシャダってしまうのは、白魔術師こと、白う。
体調不良と、うっかり癖と、あとついでによく拗ねるという、ツンデレ系美少女みたいな特性を持っているため、セッションでは重宝される。だが男だ。
GM:あー……それじゃ、白うの体調がマシなうちに進めていきましょうかー まずは、トレーラーの確認から
■トレーラー
1人の少年が居た。彼はFHチルドレンであり、とある実験に参加していた。しかし実験は頓挫し、彼は廃棄という憂き目に遭った。
力無き者がまた何処かで犠牲になる。それはこの世界では瑣末な事象。それでも彼は抗った。運命を覆し、生き残り、舞い戻り、そして登り詰めた。
今、かつて力無き者であった少年は"ダストマン"と呼ばれ、畏怖とその裏返しの侮蔑を得た。八剣直衛は、力を揮う。いつか己の欲望を叶えるために。
そのために彼は、剣を執る。己の、運命の剣を――
ダブルクロス The 3rd Edition リプレイ『ブラインド』
第1話『邂逅(Sacred Sword )』
世界が盲目を強い、なおアナタは何を見るのか
hoku:トレーラーに書かれているのが俺(直衛)のことだけなんだな。
GM:いやぁ、レヴィ(白うのPC)の要素を入れるとちょっと字余り気味だったしね。続いてはハンドアウトー
八剣直衛用ハンドアウト ロイス:"自在刃(ダンシング・カットラス)" 春日竜司(かすが りゅうじ) 推奨感情 連帯感/厭気
FHチルドレンとして、キミはトップクラスに優秀だ。その優秀さをやっかむ者は少なくない。此の度に最新鋭の実験兵器の試用を任される事になったが、そうなるとまたやっかみが増える事は間違いない。
だが、大抵はやっかむだけの臆病者だ。"ダストマン"と畏怖されるキミの徹底的にして容赦なき力に、誰も彼もが畏れを抱く。それはFHチルドレンでなくても、だ。しかし、例外は何処にでもあるし、居る。
そして今回もそうだった。FHチルドレンとしてキミがFHに所属してからというもの、ずっと長い間、キミの唯一無二とも言っていい好敵手、春日竜司がキミの台頭に異を唱え、対決を所望したのだ。
GM:という事で本来の予定では最初から受領だぜ!な感じだったのですが、それだとちょっとあっけなさ過ぎたのでちょい待ち、てな展開を挟もうかと思います
GM:諸事情により、ミドル戦闘ではエクスカリバー(フレームA)ではなく代用武器になると思われます。ご了承ください
hoku:なるほど。さて、自己紹介といくことにしようか。
一呼吸入れて、hokuさんは思考を切り替える。キャラクターへの思い入れの強さ、真摯さはやはりピカイチといったところか。
■PL:hoku ⇒ PC:八剣直衛「肉を切られても、骨を断たれても構わない。敵を倒すのが役目」
直衛:コードネーム"勝利の剣"、八剣直衛。FHチルドレン。シンドロームはウロボロス/キュマイラのクロスブリード。剣を用いた白兵戦闘を担当してる
直衛:FHの一斉蜂起前、かつて研究されていたプロジェクトの生き残り。そうなった過程は省くけど、フレイの元で学んで現在もFHにいる
GM:おお……この必要最低限の事しか努めて話さない話し方、嫌いじゃないわ!
直衛:ロイスは教官であるフレイ。それと……夢で見たりする誰か。何度も夢で見る内に印象に残った。顔はよくわからないけど
GM:自分を助けてくれた少女、でしたっけ?
直衛:そうかもしれない。でもその少女とフレイが同じ存在だとも考えている。要は覚えていない
GM:(ふむ)よくわかりました。 エフェクトは暴走しつつ火力重視で力の限り殴るスタイルなのかな。Aフレームは近接型なのですが、どういった得物にするおつもりですかー
直衛:形状は片手で持てるサイズの西洋剣。抜刀したときにレネゲイドによって刀身が形成されるもの。つまり、西洋剣の形をした斬艦刀みたいな
※斬艦刀とは、スーパロボット大戦シリーズに出てくるゼンガー・ゾンボルト(通称親分)の搭乗機体にもれなくつけられる、専用武装である。
平たく言うと、液体金属を応用し、斬"艦"刀の名の通り、それほどまでに超ドデカイ刀を創り出し、豪快に一刀両断!するという武装だ。実際、見た目が派手なので人気である。
GM:なるほどなるほど。今回のシナリオロイスは、フレイを初期で取ってくださったのでライバル(仮)である春日竜司へのものとなっていますが、感情は推奨通りな感じで?
直衛:感情は……P:好意、N:厭気。何度も向かってくるその姿に好感を抱いた。でもしつこいかな。Nが表
GM:ほむ、了解。それでは、直衛さん。よければ最後に一言、意気込みをお願いします
直衛:実験兵器は僕が使う。だから春日竜司に負けるつもりはない
GM:おお……これが……PC1か。ありがとうございました。では、次はレヴィさんのハンドアウトです
レヴィ・アビシオン用ハンドアウト ロイス:"ウィスパー" 推奨感情 執着/依存
キミは敬愛するプランナーから、直々に任務を承った。任務の内容は明快で、潜入捜査。どうやらFHエージェントであるフレイ=シルフォニアなる女性の近辺を探るという仕事のようだ。 得意満面でキミはその事を、長い付き合いである盟友"ウィスパー"に語る。すると彼女は苦笑をしつつ、言いにくい事をあっさりと言ってのけた。「キミらしからぬ任務だね」と。 まぁ、言いたい事は分かる。自分に合うのはどちらかといえば、プランナーの敵をことごとく雷の暴風にて殲滅するような大量破壊だ。が、盟友とはいえ流石に小馬鹿にされたままというのは業腹だ。 故にキミは、プランナー直々に承った任務を華麗にこなす事を心に誓ったのであった。
■PL:白魔術師 ⇒ PC:レヴィ・アビシオン「お任せあれ……我が主(マイロード)」
レヴィ:コードネーム、災厄の支配者(カラミティ・ルーラー)……プランナーに味方するレネゲイドビーイングの一人さ。
レヴィ:古からのレネゲイドビーイングだと言う記憶はあるが、記憶の方がおぼろげでね。自分の存在すらも薄れ、眠りについていた所をプランナーに拾われて以来は、彼女に仕えている
レヴィ:シンドロームはブラックドッグ/ハヌマーンのクロスブリード。多数との戦いに長けていると自負しているよ。
GM:エフェクト構成はガチサイレン使いって感じですかね。じゃあ次はロイス関連に行きましょうか。初期ロイスはどんな感じになりましたか?
レヴィ:プランナーと自分の記憶だね。自分の今までの積み重ねが朧気でね、だから……いずれは、取り戻したいのさ。それでようやく、ボクはボクとなり、確固として存在できるようになる。そんな気がするんだ。
GM:なるほど。その記憶に関してはまたいずれ、ってところですかね。さて、シナリオロイスは同僚?のウィスパーさんですが、感情はどうしますか?
レヴィ:ううん、会ってから決めるよ。ちょっと、どういう人かわからないからねぇ。
GM:ははは、それもそうですねぇ。
※賢明な読者の皆様は既に気づいていると思われる。そう、前回、千早組のセッションで既にウィスパーは登場していた。その役回りのほどを、白うだけが知らないのだった。
GM:ではキャラ紹介も終わった事ですし。次はPC間ロイスをお互いに結びましょう。どうぞ
直衛:レヴィ・アビシオンへは、P:好奇心、N:猜疑心のP表。本人よりRBに対する興味
レヴィ:うーん。ま、直衛にはP:有為 N:憐憫 で暫定かな。色々と、不遇だったみたいだからね。記憶喪失の身分としては、少しシンパシーを感じざるをえない。
GM:なるほどなるほど……了解、と。それでは、最初のOPはレヴィですね。では、ブラインド1話を始めます。改めてよろしくお願いします
直衛&レヴィ:よろしくお願いします
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第1話 直衛/レヴィ 2 ( No.11 ) |
- 日時: 2014/06/16 23:58
- 名前: シャウト
- ■OPフェイズ
GM:では、OPに入ります。まずはレヴィのOPです
レヴィOP プランナーからの依頼
災厄の支配者(カラミティルーラー) それは、レヴィ・アビシオンというレネゲイドビーイングへの畏怖が込められたコードネームだ。
黒き雷の暴風――その前には、全ての敵が灰燼と帰す。それ故に、プランナーからの信頼も厚い。
だが、この度。レヴィがプランナーから与えられた任務は消し飛ばして終わり、というわけにはいかないようだった。
GM:では、キミはFH内部……ではなく、とある高貴な雰囲気のする喫茶店に呼び出されます。会員制とか、そういうところですね。
GM:優雅な紅茶の香りが漂うカップが2つ。キミの対面には、FH日本支部長であり、そして……その実、強大なレネゲイドビーイングの1人"プランナー"都築京香が微笑みながら、キミを見ています
GM:「急にも関わらず、早急の対応を感謝します、レヴィ」と、まずは会席してくれた事を、プランナーは喜んでくれます。
レヴィ:「いえ、貴方の頼みなら断る道理がありませんからね」と、笑みを返す。中の人的にも大喜びだ!(一同笑)
※実際、白うのPCにはプランナーシンパのキャラが多い。デッドラインにおける、アレスもプランナーに多大なる恩がある。そんなに年上のお姉さんキャラが好きか。
GM:プランナーは小さく笑いつつ、話を切り出します「フレイ=シルフォニアというFHエージェントについては、既にご存知ですか?」と、設定を見ていただければわかると思いますが、フレイはプランナーの右腕でもあるので、レヴィとしても知っていてもおかしくない感じですね
レヴィ:「名前とどんな立ち位置の人物か、程度は」
GM:「そうですね。レネゲイドビーイングとしての私の右腕が、レヴィ貴方だとしたら……FHにおける右腕は、彼女、フレイという事です。レヴィ、貴方にお願いをしたいのは、そのフレイの近辺調査について、です。それも、できるだけフレイ本人に気取られないように」
レヴィ:「おや、何か不満でも出来たのですか?」
GM:「いいえ。彼女は非常に優秀な右腕です」と、プランナーは前置きをしつつ。「ですが……優秀すぎる、というのもいささか問題なのです。その心中、私ですら読み切れるかどうか……」
GM:真意は定かではありませんが、プランナーはそう言います。ようは、探りを入れておくに越した事はない、という事でしょう
レヴィ:まあ、プランナーも心中も含め、多くのプランを抱えているだろう。では…… 「なるほど、分かりました」
GM:「彼女は優秀なオーヴァードでもあるので、気取られないようにする事は難しいかとは思いますが、貴方にお任せします、レヴィ」 そう言いながら、プランナーは伝票を取ってから立ち去ります。「では、私は別の要件があるので、これで」
レヴィ:「ええ、お任せあれ……マイロード」と言いつつ、こっちも席を立つ。
GM:では店を出たところで、すう、とキミの隣に何時の間にか現れた人影があります
GM:「どうも、レヴィ。元気そうで何よりです」 そう言いながら、ミステリアスでありながら男性ならば魅了されざるを得ないような微笑みをキミに向けるのは、キミと同じレネゲイドビーイング、"ウィスパー"です
レヴィ:おっと。ロイスのか。「久しぶり……でもないか、ウィスパー」
GM:「酷いですね。つい数日前にも……おや、数週間ぶりでしたっけ」 はて、と首を傾げるウィスパー。「いけませんね。近頃は退屈なせいで平和ボケのようなものが進行している気がします。深刻ですよ」
レヴィ:天然かっ(笑) 「時間の感覚くらいは刻みこんでおくといい。4日前のはずだ」
GM:「おやおや、存外に律儀ですね、レヴィ。私は貴方のそういうところ、結構好きですよ」と、ふわふわした笑みを浮かべる。「ところで、先ほどはプランナーと何やらお話をしていたようですが……何か頼まれごとでも?」
レヴィ:「ははっ……探偵の真似事さ」と、肩をすくめる。
GM:「ほう?」と、興味津々でスイ、とキミに寄り添うウィスパー。外見としては絶世の美女ですが、何処となく人懐っこさがあって幼い感じもしますね。「詳しく聞かせてもらっても良いですか? なにせ、近頃は暇なので」
レヴィ:少し困った表情になりながら、答えるよ。 「大切な仕事なんだけれどね。何処まで知りたい?」
GM:「貴方の事なら全部知っていて損はないかな? できれば面白可笑しく聞かせてもらえれば」
レヴィ:「まったく。……そうだね。信頼出来る有能な人間がいるけど、有能すぎて不安だから探ってくれ、って事みたいだね。意外だろ? プランナーからここまで人間味がある依頼が来るなんて」
GM:「確かに、中々面白い依頼ですね」と、コクコクと頷く。「個人的にはプランナーが貴方にその件を任せた事も、面白いですね、レヴィ」
レヴィ:「んー……そういう見方もあるね。精々疑われないように、振る舞うよ。演技は別に得意でもないんだけどね」
GM:「プランナーの事ですから、何か別の意図があるのかもしれませんね……おっと。それだけ重要なお仕事でしたら、邪魔をしてもいけませんか。では、レヴィ、頑張ってくださいね。私はこれで」」
レヴィ:「そうだね。しかし、君はどうしてこんな所に?」
GM:軽やかに笑いながら、ウィスパーはキミを見ます。「暇つぶしですよ。近頃は暇で仕方がないので。なので話を聞けて良かったですよ、レヴィ。中々に退屈を凌げました」
レヴィ:「あはは…… なら、よかった。またね、ウィスパー」 ここでシナリオロイスのウィスパーへの感情を決めようかな。好意/食傷で。Pを表かな。
GM:了解。 「ええ、ではまた」と、ひらひらー、とウィスパーは手を振ります。
「さて。任務開始といきますか」
同じくゼノスに所属するレネゲイドビーイング、ウィスパーと分かれてから、レヴィは1人で行動を開始する。
自分が適任だとはどうしても思えなかったが、それも含めてプランナーの"プラン"のうちなのだろう。
で、あれば。彼女の右腕であるレヴィとしては、その期待に応えなければならなかった。
直衛OP 選定
八剣直衛は、優秀なFHチルドレンだった。稀少なウロボロスシンドロームをその身に宿し、加えてキュマイラシンドロームによる膂力は、彼を優秀な白兵戦力として押し上げる。
そしてその優秀さゆえに、この度、発足したプロジェクト"エクスカリバー"においても、その試験運用を任される事になった。そのプロジェクトの先にあるのは、八剣直衛のための剣。
いち、FHチルドレンだったにすぎない身として、それは破格の待遇なのであった。
GM:では続いては直衛のOPという事で。
GM:まずはそうですね……模擬戦闘訓練場を借りて、エクスカリバーシリーズの運用テストをしている場面からいきましょう
GM:現在、直衛がその手に握っているのはフレームD 儀式用の剣などをモチーフにした、RC等の強化タイプですね。モニターには、春日詩織、このエクスカリバーシリーズの開発責任者が居ます
GM:「あー、マイクてすてす……八剣君、準備はOKですか?」と、キミのインカムからは詩織の声が聞こえます。
直衛:「準備完了。いつでもやれる」と抑揚の無い平坦な声で言う。
GM:「了解でーす。と……まぁ、Dフレームは八剣君とは合わないとは思うし、肩肘張らなくても大丈夫だと思うよ。ラクにラクに。てぇけっといーじぃー」と、怪しい英語を交えながら、詩織がキミにリラックスするように促します。
直衛:「分かった。てぇけっといーじぃー……リラックスする」
GM:「そそ、そんな感じで――じゃあ、始めようか」という事で、戦闘シミュレーションが始まります。せっかくですし、ちょいちょい判定してみましょうか。
GM:ターゲットは2体、人型が現れます。3回ほど判定をします。1つ目は白兵、直接叩き斬る動作。2つ目は精神、レネゲイドコントロールによってDフレームの性能を引き出す動作。3つ目は……2つ目で高めたDフレームの性能を通して、遠距離攻撃を撃ってみる感じで。
GM:まぁ、あくまでお遊びというか、言うなればなんだろうね、相性測定ゲームみたいなものなので、気楽に判定をしていってね。では、1回目は直衛さん得意の白兵です
直衛:白兵なら……得意だ。(コロコロ) ダイスは回らなかったか。 使い慣れないタイプの武器だけど、斬るものなら使える。達成値は18
GM:では、その斬撃はターゲットに対して十分すぎるほどのダメージを与えます。Dフレームはあまり斬るのに特化しているわけでもないので、それだけでも十分すぎるほどに素晴らしい成果ですね
GM:「対象1体沈黙。ううん、流石に白兵は抜群だね、八剣君! いい調子だよ。そのままDフレームの性能を引き出す動作をしてみて!」という事で、次は精神による判定です
直衛:精神は……苦手だな。(コロコロコロ) ダイス目まで悪い。達成値たったの3。リラックスをしすぎたな。レネゲイドの力を流しきれていない。
GM:……では、Dフレームは微かに力の流動のようなものを見せますが……ほとんど、その性能を活かせずに、という感じです。辛うじてフレーム全体に光が宿る程。
GM:「ううん……流石にエネルギーの高まりが小さいかな。と、そのままでいいから、その溜めたエネルギーを……遠くに、シュパー!って飛ばすイメージで頑張ってみて!」 最後にRCの判定でお願いします
直衛:こちらも……得意ではないけど。先程よりはダイス目がよかったな。達成値は、8。
GM:では、直衛のイメージ通り、衝撃波となってDフレームに蓄積されたエネルギーが放出され、ソリッドビジョンに直撃します。が、威力が足らず、撃破には到りませんでした
GM:「ナイスショット! って、流石にチャージ不足かぁ……」と、詩織がううん、と呻りつつ。戦闘シミュレーションは終了します。「まぁ、簡単なものだけどDフレームの起動試験はできたし、改良点も見えたから十分、かな。お疲れ様、八剣君」
直衛:「了解。シミュレーションを終了する」 Dフレームを待機状態に移行させる
GM:では、シミュレーション終了と同時に詩織がシミュレーター室内に入って来ます。
GM:「改めてお疲れー あ、Dフレームはその場に置いていいよ。後で係の人が片付けに来るから」
GM:「で、と……これでABCD、4フレーム全部を八剣君に試してもらったんだけど……どうだった? できれば感想を聞かせてもらいたいかな」と、詩織は眼鏡をくい、と上げながらキミに聞いてくる。
直衛:「BフレームとDフレームは僕には合わない。Cフレームは僕では可変機構を活かしきれない……Aフレームだ。これが一番良い」と表情を変えずに淡々と言う
GM:「うんうん、八剣君らしい率直な感想だね。ありがたい」と、メモメモ。「やっぱりAフレームか。Cフレームも可能性としては考えていたし、面白いギミックも色々考えたんだけど……」と、何やらキラキラした目で詩織はキミを見ます。試してみない?みない!?的な言葉が内に秘められている気がします
直衛:「良い武器だ。僕より適任者がいるだろう」とそれについては遠慮する。PL的には興味があるけど(笑)
GM:「うーん、そっか……八剣君にも試してもらいたかったんだけど、残念だー」と、少しシューン、とする詩織。ですが、あまりめげません。「さて、それならいよいよAフレームで決まりかな。これから最終調整に入るよ。もうそろそろ……遅くても、明日か明後日までにはロールアウトできると思う」
GM:「その時、八剣君のためだけの剣が一本完成するってわけだね。いよっ、FHチルドレン筆頭さん」
直衛:「……僕だけの武器じゃない。僕は、フレイの剣だ」 少しだけ、声になにか感情を乗せて言う
GM:では、茶化していた詩織はこう、んまっ、この子ったら!的なリアクションを取ります(笑) 「そ、そ、そっか。やぁ、八剣君は凄いなぁ、あはは……」と、逆にこっちが恥ずかしいわ、的なリアクションでもあります
直衛:リアクションの意味がよくわからないので、取りあえず真似する。んまっ、この子ったら!
直衛以外の一同:ぶふぁっ!(笑)
直衛:そして淡々と続ける(笑) 「すごいのは僕じゃない。フレイや春日詩織みたいな人間だ」 実際、僕は使っているだけだからな。
GM:「あ、えっ、いやその……急にそんな事を言われると照れますな。うはは」と、詩織は若干動揺します。
GM:「あー、じゃ、じゃあ、そういう事で。明日か明後日か、まぁできるだけすぐに仕上げるから楽しみにしててね、八剣君」と、パタパタと手を振ってトタトタ、と詩織は退散します
直衛:こっちも手を振っておく。僕も帰るか
GM:うい。ではシミュレート室を出ると、何人かの顔見知りのFHチルドレンが居ます。彼らはキミの姿を見ると慌てて目を逸らします。やっかみか冷やかしに来たのでしょうが、キミの実力等で結局陰口を叩く事しかできないような連中ですね
直衛:攻撃してくるわけでもない。なら僕の敵じゃない。そのまま横を通り過ぎる。軽く会釈はしておく
GM:それに対しても、ビクッ、としたらササッ、と道を開けたりするチキンハートFHチルドレン諸君。キミが何ら感慨なしに彼らを通り過ぎると、ふと向こうから見知った顔が来るのを見つけます。あちらも、キミに気付いたようですね
直衛:……。それは、もしかして、春日竜司?
GM:長い黒髪をポニーテールのように後ろにまとめた、キミと同じ年頃の青年……といってもキミよりも背が十数センチ低いのと、中性的というか、こう言っては失礼ですが女の子のような顔なので、迫力にかけます。
GM:お察しの通り、彼こそがキミのライバル、春日竜司です。竜司はキミの姿を認めると、軽く手を振る。しかしその表情は憮然としているというか、少し堅いですね
直衛:(あの背丈は……春日竜司)と僕もその姿を認めます
GM:このやろう!?(一同笑)
さっき十数センチ低い、と言ったばかりだというのに、早速とネタに取り入れるPLの鑑である。
直衛:僕も無表情で手を振り返す。そのまま通り過ぎようと
GM:させるか! 「待て、直衛。今自分の身長とボクの身長を見比べてボクを小馬鹿にしなかったか?」と、オーヴァード特有なのか、鋭い直感で、竜司はそう言ってすれ違いざまにキミの肩をがしっ、と掴みます
直衛:「そんなことはしない。背丈で春日竜司と認識しただけだ」
ベネディクト:ひ、ひっでええ(笑)
そう言いつつ、爆笑するベネディクトさん。実は見学しに来ていたのだ。先程まで静かに成り行きを見守っていたようだが、笑いを堪え切れなかったらしい。
GM:「ぐっ……そ、それが馬鹿にしていると言うんだ! ボクのコンプレックスが背が低い事だと分かっての狼藉かそれは!」と、シャー!と吼えます
直衛:首を傾げる。そんなこと思ってないけど。うまく伝えるのは難しい
GM:勝者の貫禄か!(笑) 「ぐぅ、何も分かっていないで言ったのか……そ、それはそれで腹立たしい」
GM:「って、違う、そうじゃない! 直衛!」と、ピシッ、と彼はキミを指差します
直衛:「なんだい?」
GM:「最近、詩織に呼ばれてシミュレーション室に入り浸っているな。……例の計画、やはりキミが第一の適性者だったらしいじゃないか?」
直衛:「僕は適性者の1人に過ぎない。どの武器も扱えるわけじゃない」
GM:「それはボクにとっては瑣末な問題だ。問題なのは……ボクよりも、キミが一手早く選ばれたという事実だ」と、竜司はキミへの対抗心で燃える瞳で、キミを見ます。「直衛、確かにキミの能力は素晴らしい。ボクから見ても遜色ない。だが……ボクは、そのキミですら凌駕しなければならない」
直衛:「もっと良い成果を出したいのか。なら、頑張れ。僕は応援する」
GM:「む、そうか、ありがとう……。……ん?」と、素直に受け取ってから竜司は、はっ、と気付きます。「って、キミがボクを応援してどうする!? 違うだろ、そこは『そうか、だけど僕は負けないぜ』とかじゃあないのか!?」
直衛:「そうなのか。それじゃ……そうか、だけど僕は負けないぜ」と後半部はひどく棒読みで言う
GM:「……。も、もういい……なんかボクが悪かった、うん。キミにライバルとしての期待をしたボクが何よりもバカだった」と、竜司は若干涙目になりつつ、再びキミを指差します。
GM:「とにかく、えーっと、ようは、そう! いい気いなっていられるのも今のうちだ、首を洗って待っていろ、直衛、という事だ!」
直衛:「わかった。とにかく待っている」
GM:「そうだ。抜け駆けしようとしたって、そうはいかない」と、意気込んで、改めて竜司はキミに背を向けます。「じゃあね、直衛。キミとボクが今一度同じラインに立った時、白黒をつけようじゃないか」
直衛:「そうか。わかった。春日竜司」とその背に手を振りながら言う。
自分より小さな背丈。春日竜司を、じっ、と直衛は見送る。
その普段は無感動で、無表情な瞳には、うっすらと何らかの感情が浮かんでいる。それに気づく者は多くはない。だが、おそらくは、
その瞳には、春日竜司と対峙し、剣を交える。その時への期待が、含まれていた。
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第1話 直衛/レヴィ 3 ( No.12 ) |
- 日時: 2014/06/16 23:59
- 名前: シャウト
- ■ミドルフェイズ
GM:OPは終わったのでミドルフェイズに入ります。最初はレヴィのシーン。
シーン1 潜入調査 シーンプレイヤー:レヴィ
プランナーからの密命を受け、FHエージェントとして、FHに潜入したレヴィ。
情報収集、調査という役割は自分好みではないが、プランナーからの期待には応えねばなるまい。
さて、ともなればまずは……
GM:では、プランナーに依頼されたフレイの近辺調査ですが、どうしますか。プランナーに頼めばFHエージェントとしてFHに潜る事は容易いですよ
レヴィ:まあ、素直にそうしようかな。ゼノスがFHに、っていうのもちょっと目立つからね。
GM:了解です。では調査項目としては……
1.フレイの経歴について
2.教官としてのフレイについて
3.FHエージェントのフレイについて
の3点って感じですね。
GM:情報:FHを基本として他の情報を使うならば、難易度は前後する感じですね。各々の難易度は経歴から……8、7、8って感じです。底値は高いですが
レヴィ:ふーむ。よし、まずは経歴からだ。FHへのコネは持っていないけれど、僕にはDロイスの【悪魔の右腕】がある。有効だよね?
※悪魔の右腕とは、エンドラインステージ用のDロイス。レヴィはFHにおける日本支部長、プランナーの右腕的存在なのは、キャラ紹介とOPからしてご存知の通りである。
この悪魔の右腕は、それをデータ的に裏付けるものであり、プランナーの意に添う判定をする場合、レヴィのダイスは常に3個増加するのだ。
GM:そりゃ勿論ですよ。プランナーは懐の深い方ですから、基本的に直接的な対立でもしなければ安泰です。
レヴィ:それを聞いて安心したよ。僕は情報収集能力が基本的に低いからね。さて、ダイスは……(コロコロ)おっと、クリティカル。達成値は16だ
GM:おっと、いい出目ですね。幸先良い。ではまず経歴ですが……難易度8近辺なら掲示板に貼ってある通りなのでちょっと省略します。
GM:追加情報ですが。ちょっとした爆弾になりえますね。彼女、フレイは元UGNの勢力だったという"噂"があります。ただ、少なくとも10年前からはFH勢力になったので。元UGN勢力?だったのは10年前以降って感じですね
レヴィ:へえ、それは……いい情報だね。とはいえ、プランナーはもう知っているはずだけども……さて、他の2つはどうしようかな。
GM:シーンに登場をしなおせば、回数はいくらでも可能ですよ(笑)
レヴィ:GM、侵食率は有限……では、ないけど。僕だってジャーム化はごめんなんだよ。自分を取り戻す前に心まで失っちゃ、かなわない。でもまぁ、残り2つもやってみようか。次はエージェントとしての、で。
レヴィ:(コロコロ) うーん。そう伸びなかったな。達成値は9。財産点はあまりないから、これでとりあえずは。
GM:では、9なら……ふむ、それなりか。基本は掲示板参照です。追加で言うならば、フレイは自身のセルを持っていないというのが目新しい情報ですね。何か意図があるのかもしれません
レヴィ:教官であり、日本支部長補佐でありながら……自分のセルがない、って事は、直接的な部下もいない、か。支配的な立場にしては、少し匂うところだねえ。
GM:調べなおしてみます?
レヴィ:いいや。そこまではしないさ。メタ的には今後の話のしだいでもあるし?(一同笑)
GM:お気遣い、どうもです(笑) では、最後の情報も調べますか。
レヴィ:勿論さ。要人への貸しもあるし、ここは使ってしまおうか。……達成値は12。よしよし。
GM:1回目のラッキーと比べると見劣りしますが、それでもひとまわり上回りましたね。それなら中々有用な情報が得られます。例によって例のごとく、基本事項は掲示板参照以下略
GM:で、ここからが重要です。フレイの教え子の中で優秀だったチルドレンが何名か分かりますよ
レヴィ:お。きたきた。これで直衛君と接触できるって事か。
GM:そう考えていただいてかまいません。さて、教え子の中でも3人、特に優れているのが……八剣直衛、春日竜司、楠木千早、ですね。直衛が2人よりも、もう1歩抜きん出ている感じですが、この3人は特に優秀だというのがフレイの評価ですね。
直衛:そうか。春日竜司も僕と同じなのか……なるほど、ライバルだな。
レヴィ:直衛が、ライバル意識を燃やして……いるのかな? さて、それじゃあせっかくだし、特に優秀な。特に優秀な……あ、大事な事だから2回ね。直衛君に会いにいこうか。
GM:了解です。ではその途中でイベント発生しますね。道すがら、フレイ本人とバッタリと出くわします
レヴィ:おっと!? ……相手が何もしないなら、そのまま通り抜けようかなー?
GM:了解。ではすれ違いざま、フレイは会釈します。が、ふと立ち止まります。 「すまない。ちょっと待ってくれ」 そう言いながら、キミの手を軽く掴みます
レヴィ:おっとっと……えーっと。ここは平常心だ。 「何か?」と、普通に返す。
GM:「ああ。突然だったね。すまない。私はフレイという」と、軽く名乗りながら。「少々、キミの事が気になってね。FH内部の人間はできるだけ覚えておくようにしているのだけど……どうにも、見覚えがなくて、ね」
GM:「配属されたばかりなのかい?」
レヴィ:「あはは。覚えてなくで当然ですよ、初対面なのですから」と肯定しておこう。嘘は言ってない!(笑)
GM:「ふむ。キミの名前は?」
レヴィ:「レヴィ・アビシオンです。以後、お見知りおきを」と、少しキザっぽく一礼してみよう。
GM:「レヴィ、か。ありがとう。すまなかったね、急に引き止めて。これで、キミの名前と顔は覚えたよ」と、小さく微笑む
レヴィ:ふう。なんとかやり過ごせたかな?
GM:ふむ。ではすれ違ってそのまま別れる、と思われましたが、もう1度ふと立ち止まって、フレイは一言。「ああ、そうだ。もう1つ、気になる事があってね」
レヴィ:「……と、いうと?」
GM:では、キミが振り向くと、少し離れた場所でフレイは先程とは少し違った、何処か悪戯っぽい微笑みを浮かべています
GM:「レヴィ、キミはどういうルーツで生まれた"レネゲイドビーイング"なのか。知的好奇心をくすぐられる」
直衛:……やはり、フレイに隠し事はできないな
レヴィ:お、っと。ははは。ひゅーっ、と口笛を吹いて、こう言おう。 「見ただけで分かるなんて怖いな。……その答えはボクが知りたいことですよ」
GM:「なに。レネゲイドビーイングと接触した機会は私も少ないけれど……独特な雰囲気があるからね。触れてみれば、よりよく分かる」
GM:そう言いながら、フレイは自分の右目を指差します。「レネゲイドビーイングには共通の癖があってね。話をする時に何かを問いかけられると、必ず2度瞬きをする」
レヴィ:「ぷっ。いやいやいや。ないない、それはない」と、吹き出して言おう。
GM:「おや、やはりバレるか。勿論、冗談だ」とクスクスと笑う
GM:「しかし、自分自身のルーツが分からない、か。中々に面白い事を言うね。今まで出会ったレネゲイドビーイングは少ないが、全員、必ずそれは確固たるものだった覚えがある」
レヴィ:「ああ。記憶が朧気なのさ、ボクの場合はね。故に自分がここにいる……と言うべき、確固たるルーツが持てない、分からないんだ」と、素直に応える。
GM:「ふむ。……記憶喪失、といったところか」と、フレイが興味深そうに言ったところで、直衛が登場できるタイミングってところかな
直衛:では登場を。春日竜司と別れた後だろうか、今は
GM:そうですね。その後ぐらいでしょうか
直衛:了解。登場する
GM:では直衛は、エクスカリバーの起動訓練後、空き時間になったため歩いていると見知った人影と見知らぬ人影を1つずつ見つけます。前者はフレイ、後者はレヴィです
直衛:知らない人か。まずはフレイに話しかけよう。「こんにちはフレイ。訓練は終わったよ」
GM:「直衛か。お疲れ」と、柔らかく微笑みます。
直衛:「フレイ。この人は誰だ」と僕より背の高い男に視線を合わせて言う
GM:ふむ。ではフレイが2人を引き合わせよう。「ああ。彼はレヴィ・アビシオン。最近、FHエージェントとして配属になったようだ。レヴィ、彼は八剣直衛。FHチルドレンだ。そして、私の教え子の中で、もっとも優秀だ」
レヴィ:「初めまして、直衛君」
直衛:「レヴィ・アビシオン」フレイの方に視線を合わせながらその名を復唱。それから視線を移して、「八剣直衛。よろしく」と表情を変えずに言う
レヴィ:「うん。よろしく。……しかし、あのフレイ教官の教え子の中でも、ひときわ優秀か。どういった所が凄いのか、興味があるね」
GM:上手い返しだ。ではそれを受けて、フレイが「実戦の場を見るのが一番、手っ取り早いだろうね。直衛、この後のスケジュールは模擬戦闘だったね?」
直衛:頷きを返す。
GM:「では、レヴィ。直衛の実力が気になるのなら、見ていくといい。勿論、キミにもFH内で目的あっての事だから、無理にとは言わないけれど」そう、何処まで読んでいるのかわからないような笑みで、レヴィに言います
レヴィ:はは。ま、ここはありがたく受け取っておこうか。「いえ、特に用事もないですからね。直衛君の実力、この目で見させてもらいますよ」
GM:「それなら良かった。私は仕事の都合上、見に行けない事は少し残念だが、これで失礼しよう。2人共、また会おう。直衛、自身の身体管理は怠らないように。キミは時折、無茶をする」
直衛:「そうなのか。では、さようならフレイ」と前半部は少しだけ残念そうに言う。「大丈夫。いつでも性能を発揮できるコンディションだ」
GM:では、そこで一旦シーンを切りましょう。何か2人で話しておきたい事があるのならどうぞ、親睦を深めてください
直衛:ふむ。ではレヴィを下から上までじーっと見る
※身長ネタに余念がない直衛である
レヴィ:お、おう。「なにか気になることでも?」
直衛:そして、1点を注視する。「銀色の髪。遠くからでも見つけやすいな」
レヴィ:ぱちくり、と瞬きしてから。「あー、うん。それは、どうも」
直衛:「ああ」
レヴィ:「……」
直衛:「……」
※なんだこの微妙な空気、とGMは微笑ましく見守っていた。
直衛:「……次は模擬戦闘。移動しよう、レヴィ・アビシオン」と歩き出す
レヴィ:「ああ、そうさせてもらおうかな」
直衛:2人で向かって行ったということで。ほほえましくシーンエンドかな
GM:微笑ましい……うん。微笑ましい、ね。では次はマスターシーンをちょっと入れますね
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第1話 直衛/レヴィ 4 ( No.13 ) |
- 日時: 2014/06/17 00:01
- 名前: シャウト
- マスターシーン 影遣い
FH内部の実験兵器保管庫。そこで1人の整備員……正確には、整備員に扮した裏社会の青年が、ほくそ笑んでいた。
目の前には"エクスカリバー"計画における重要なファクター、通称、Dフレームが置かれている。既に整備、調整は終えた後で、今現在その場に居るのは整備員である青年1人だけだ
そして、監視カメラに関しては青年自身が能力によってちょっとした細工を施していた。なんせ数ヶ月ほど前から時間をかけて、潜入したのだ。下準備は完璧だ
さて、後はこの実験途中の兵器を強奪するだけだ。これを何処に売りつけようか。大方、UGNにでも流せば食いつくだろうか――
そう、捕らぬ狸の皮算用をしながらDフレームに手をかけようとした青年は、ふと自分以外の人の気配に気付き、咄嗟に振り向いた
そこに居たのは、黒い髪をした絶世の美女だった。彼女は何も言わずに、青年をただ穏やかに笑んで見ている
しくじったか。青年は思わず、一瞬硬直をする。すぐに回復して動き出そうとしていた時には、既に彼女は青年の背後に回っていた。ぞくり、という悪寒が青年の背中を走る
彼女は、青年の耳元で何言を囁く。その何事かを理解したのは、青年と彼女だけであった。
ミドル2 模擬戦闘
FH日本支部の訓練場では、FHチルドレンが集まっていた。
その中には、未だにセルに所属していない者、実際にミッションを受けた事がない者も多い。皆、来るべき時に向けての訓練を欠かさないのだ。
そして、その中には直衛と……そのライバルである、竜司の姿もあった。
GM:次のシーンは直衛とレヴィの合同シーンです。模擬戦闘のシーンですね。FHチルドレン同士で組み合わせてやっていく感じです
GM:と、ここで。直衛。ルルブ1、2。インフェニティコード、ディスカラードレルムで掲載されている調達できる武器の中で、好きなものを1つ選んでください。常備化ポイントの上限は20のうちでお願いします。
GM:模擬戦闘訓練なので、公平を期すために武器は貸し出しで、各自使い勝手のいいものを使わせてもらう感じなんですよ
直衛:なるほど。好きな武器か。そうだな……エンドライン専用武器のアフィニティブレイドを取得。常備化ポイントは12
GM:了解です。では、直衛はその手に握った何ら変哲のない武器で、かかってきたFHチルドレン2人をあっさりと打ち倒します。まぁ模擬戦闘なんで、2人ともリザレクトできますし回復して、しんなりとしながら見学席に移っています
GM:なお、レヴィも見学席に居ますね
レヴィ:おお、見学席も用意されているんだね。それなら、そこから直衛君の活躍ぶりを見ていよう。しかし、自分と同年代のFHチルドレンを2人、瞬殺とはね。「教え子でこの実力か……もしもの時でも、力づくは難しそうだな」とか、呟く。
GM:さり気なく、力づくでどうにかする予定もあったんですね(笑) では、同期のFHチルドレン2人をも物ともしない直衛ですが、その前に1人、立ちはだかるようにして現れる人影があります
GM:無論、直衛のライバルである春日竜司です
直衛:僕より低い背丈。春日竜司かな
GM:背丈言うなこんにゃろう!?(一同笑)
余念がない、直衛である。
GM:気をとりなおして(笑) 「2人をほぼ無傷で倒したか……流石だ、直衛」と言いながら、歩み出ます。なお、傍目で分かるだけでも、彼は少なくとも2人、同じくほぼ無傷で倒しています
直衛:「僕自身の性能は発揮できている。なにも問題はない」 息も切らさず言う
GM:「ふん。ボクと対峙しても、同じような事が言えるかな」 そう言いながら、彼は静かに構えます。臨戦体制に入るようですね
GM:他の模擬戦をしているチルドレンの中にも、手を止めてキミ達に注目し始める者達が居ます。
直衛:「…………」無言でこちらも構える
GM:では、しばし無言で見つめあった後に……どちらが先でもなく、ほぼまったく同じタイミングでキミ達2人は動き出します。戦闘開始です!
○Vs 春日竜司
GM:彼我の距離は5m 竜司の行動値はかなり早く、19です
直衛:行動値は4だ。スピードでは、勝てない
GM:では、第一ラウンドに入ります
■第1ラウンド
GM:セットアップ。何かありますか
直衛:螺旋の悪魔を宣言。意図的にレネゲイドを暴走させて攻撃力を上昇させる。ウロボロスのエフェクトを使用した攻撃のダメージに+15 体外に排出されたレネゲイドウィルスが可視化して、黒いオーラを纏っているような姿になる
GM:了解です。ではそれを見て、竜司はたじろぎもせずに、むしろ不敵に笑みます。 「最初から加減なし。そうこなくっちゃ面白くないな、直衛!」 彼の方はセットアップは今は使うスキルがありません。省略。では、行動値19で竜司の手番からです
直衛:「来るか。春日竜司」と一段低くなった声で呟く
GM:マイナーで通常移動。演出的には、手にしている剣以外の小振りの短剣2つを抜いて、空中に放り投げます。そしてそれをハヌマーンの力でコントロール。自身と追随させて、
GM:キミの方へ目にも留まらない速さで、一直線に来ます。メジャーはコンセ+抜き打ち+マルチ+ヴァリアブル+急所狙い+音速攻撃+さらなる波
GM:キーンナイフを含んでいるため、装甲値は−5。さらに抜き打ちによって、ドッジはダイスが6つ減少します。達成値は……あまり高くはないですね。25。小手調べです。
直衛:螺旋の悪魔。使わなくてもドッジは不可能だった。命中する
GM:ダメージダイスは……高い! 50点、装甲は5まで無視
直衛:その攻撃には耐えられないな。リザレクトする
GM:では、竜司は手にした1本の剣でキミと斬り合いつつ、残りの2本の短剣を自在に操って、キミのガードの甘い点を切り裂きます。自在刃(ダンシング・カットラス)というコードネームが表す、独特の闘い方です
GM:「まずは一手、取らせてもらった。無論、まだやれるだろう、直衛!」
直衛:侵食率は60%になった。「リザレクト。少なくとも4回は可能。戦闘続行に支障なし」と淡々と自身の状態を把握する。 「ああ。次は僕だ」
GM:では、次は直衛の手番ですね。 「打ち込んで来い、直衛!」と、竜司は覇気をもって応えます
直衛:マイナー放棄、メジャーで原初の赤:アタックプログラム+コンセントレイト:ウロボロス アフィニティブレイドの効果でダイス+1d 達成値……41だ。
GM:ふむ。それは避けきれない。なのでガード宣言。さらに宣言時にノイマンエフェ、戦士の知恵を発動。ガードを8アップ。合計ガード値は11
直衛:一分の隙もない、どこか無機質で機械的な動きで切り込む。42点の装甲値有効ダメージ
GM:「くっ。流石にそうそう、避けさせてはくれないか、だが!」と、応戦し、3本の剣でキミの斬撃を抑えて、急所を外します。31のダメージ
GM:装甲というか防具は着ていないですね。模擬戦闘だしね。しかし、竜司はまだまだピンピンしています
直衛:「急所は外したか。やるね」と無表情に賞賛する
GM:「キミにしては優しい剣だな、直衛!」と、その賞賛ではなく、自分と打ち合えるキミという存在に歓喜し、竜司は言います。第1ラウンドは終了。クリンナップはお互いにないようなので、第2ラウンドへ
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第1話 直衛/レヴィ 5 ( No.14 ) |
- 日時: 2014/06/17 00:02
- 名前: シャウト
- ■第2ラウンド 累積ダメージ:竜司 31
直衛:「先程は、判断が甘かった」 セットアップで再び螺旋の悪魔。暴走しつつダメージ上昇
GM:行動値19でこちらの手番になります。 「実戦では1つの判断が命取りになる!」 そう言いながら、竜司はキミの剣を切り払い、攻撃を仕掛けます。先ほどのコンボに、さらに電光石火を組み合わせます
GM:……今度は出目が良かったですね。(バックファイアも高かったけど) 達成値は53。リアクション不可なのでダメージは……おおう、またも出目がはしります。70!
直衛:ひたすら春日竜司を睨むように見続けながら、リザレクトをする。これで侵食率は74%に。全身を切り裂かれても、レネゲイドの放出は止まらない
GM:「――直衛。キミは強い。だがそれは一面だ。防御を疎かにしてまで攻撃に走るキミは、脆い!」 そう言って、射抜くようにキミを一刀の元に貫きます
直衛:「――敵が折れてしまえば構わない。それが僕の戦いだ」 刃を掴み引き抜いて距離を取る
GM:「危険を承知。肉を切らせて骨を断つ……キミにそれが、できるか?」と、距離を取られる事には抵抗せず、こちらも素早く距離を測り、取ります。次は直衛の手番です
直衛:マイナー放棄、メジャーで同コンボ……達成値、83!
GM:うぐっ。見事な達成値です。こちらは同じくガード
直衛:ダメージは中々だ。81点 「肉を切られても、骨を断たれても構わない。敵を倒すのが役目」と話しながら深く切り付ける
GM:11軽減して70……ふむ。さらにショックアブソーブを使って20軽減。50点ダメージ。それで、かなりギリギリの所で踏み止まります
GM:捌こうとするも捌き切れないと判断した竜司はハヌマーンの力を利用して、キミを弾いて距離を取ります。 「くっ……まったく、キミは言うに事を欠いてそれだけ――」と、竜司は多少の強がりを入れながらもそう言おうしますが、一瞬、立ち止まります
「(……受け止めた、手が笑っているように……震えている、か)」
鍛えているにも関わらず、直衛の強烈な攻撃を受け止めた両手が僅かに震えているのを見て、竜司は、心中で感嘆する。
すさまじい膂力だった。そして、先制攻撃を受け続けてなお、まったくブレる事のない正確無比な剣撃であった。
竜司は、震えを払うように、血を拭い捨てるように、ビッ、と剣を持った腕を振り払った。
GM:「直衛。やはり、キミは……ボクの、最大のライバルだ」
直衛:「僕もだ春日竜司。君は好意に値する性能を持っている」
GM:何時の間にか、訓練場はしん、と静まり返っています。キミ達2人以外の誰もが手を止めて、その成り行きを、一挙一動を見守っている
GM:次の一手で、勝敗が決する……キミ達2人が、それを繰り出すために、本気で相対している。
GM:……そんな時です。直衛さん、知覚判定をお願いします。見学席に居ますが、レヴィさんもどうぞ
直衛:む。知覚判定は苦手だな……達成値は8 二桁には届かなかった。残念
レヴィ:固定値がないからね。ボクの方も固定値は1しかないけれど、ダイスはあるから……よし、達成値は10か。
GM:お、2ケタいきましたね。じゃあレヴィは位置が良かったからか、気付く事ができます
GM:白熱した2人の戦いにこの場のほぼ全員が夢中ですが、キミは視界の端に、ふと何の拍子なしに青年が現れた事に気付きました。その左手には、無骨なデザインの剣があります。少し奇抜なデザインなので、礼剣、儀式用の剣に見えます
GM:有体に言えば、Dフレームのエクスカリバーですね。
レヴィ:……ほう。 しかし、見学をしに来ただとか、そんな雰囲気ではなさそうだな。咄嗟に叫ぶ! 「あれは……直衛、後ろだ!」
GM:青年は……構えもせずに、一気に走り出します。青年から背を向けて春日竜司と対峙している、八剣をめがけて
直衛:その声に反応して動こうとする。けど、間に合わないか
GM:ではそこで、レヴィと同じく気付いた竜司が、咄嗟に反応します。 「直衛ッ!」と、彼はキミを咄嗟に体当たりで突き飛ばします
GM:青年の振り上げた一刀は、春日竜司の背を大きく切り裂きます
直衛:「!」
GM:場が、一気に静まり返ります。する音といえば、青年の手に持つ剣から滴り落ちる……春日竜司の、鮮血のみ
直衛:春日竜司を見て、春日竜司を切り裂いた男を見て、その手に握られているDフレームを見る
GM:青年は無感動に、倒れ付している竜司を見た後に、ぐりん、と人形のように唐突に、直衛の方へと視線を向ける。その表情は、まるで死後硬直のように強張っています。おぞましいまでに見開かれた眼が、キミを嘗め回すように見る
直衛:「FHではない。何者だ」
GM:直衛への問いかけには応えず、青年はDフレームを持ち直して、構え、今度こそキミ目掛けて、跳躍します。
直衛:そのまま大きく踏み込んで斬りかかる!
GM:青年は、それを人間とは思えない動きで避け、天井に張り付きます。蜘蛛のように
直衛:その男のいた地面に剣が減り込んで、床を破砕する。そのまま天井に張り付いた男に視線を向ける
GM:なお、実戦経験がほとんどない他のFHチルドレンの多くは蜘蛛の子を散らしたように逃げ去ります。では、これでミドルを終え、このままクライマックスへと移ります。
■クライマックスフェイズ
クライマックスシーン 打倒、侵入者
訓練中の、突然の乱入者。不意をつかれた形で直衛は斬撃を受け、しかしその間に竜司が割り込み、大事には至らない。
倒れ伏した竜司を、直衛は心中、様々な感情が渦巻く中で見る。だが、今は目の前にいる侵入者への対処が先決だった。
GM:状況を説明します。敵は1人。その片手にDフレームを携えた青年です。敵の行動値は7、その手にはDフレームが握られています。また、Dフレームは直衛が触れていた時とはまた違った形態になっています
GM:所持者の侵蝕率が120%以上である場合に発動する、強化モードみたいですね
直衛:なるほど。つまり……相手はリザレクトできない、と
冷静に、かつ静かなその分析には、ロールプレイであるとは分かっているGMも思わず、少しばかり肝を冷やした。
GM:……逆に言えば、相手のエフェクトは強化されているでしょうし、総合的な能力も然り。というところでしょうね
直衛:相手が何者であろうと、あの兵器を持ち出させない。ここで処理する
GM:良い意気込みです。レヴィはどうしますか? 今現在、主に敵意を向けられているのは直衛だけですが
直衛:僕は1人でも戦う。倒せなくとも、時間を稼げば援軍が来るはず
レヴィ:その心配はないよ、直衛君。ボクは現状、FHエージェントとしての立場もある。放置するわけにもいかないさ。見学席を降りて、直衛君の傍へ。
レヴィ:「やあ、直衛くん。大変そうだね……手を貸そうかい?」
直衛:「好きにすると良い。僕は戦う」と向きもせず言う
レヴィ:「なら、勝手にしよう」と、こちらも戦闘体勢に。
直衛:「Dフレームは返してもらう。いくよ」 剣を構えなおす。ここで青年にロイスを取っておく。P:執着、N:敵愾心のN表
GM:ではここで、イベントを挟みます。レヴィ、直衛が2人で敵と向き合った時、レヴィの居たあたりから声が。声の主は直衛はよく知っていますね、春日詩織です。
GM:「八剣君! Dフレームが……って、うわっ、お、お取り込み中!?」と、駆けつけた彼女はキミ達と対峙する、Dフレームを握った青年を見てギョッ、とします
直衛:「見ての通り。Dフレームを奪われた。奪ったのは、この男。これから無力化する」
GM:「いやまぁ、本当にそれは見て分かるからねえ。……と、そうだ。直衛君、これを」と、詩織は手に持っていたアタッシュケースを直衛に向けて良いコントロールで投げます
GM:「Aフレーム、まだ調整の途中だったからちょっと聞きたい事があって持って来ていたんだけど……」
直衛:背を向けたまま片腕を上に伸ばしてキャッチする。僕のレネゲイドに反応してアタッシュケースを自ら排除してAフレームが姿を現す
GM:では、そのAフレームはまだ剥きだしの部分もありますが、バランサーのようなものでカヴァーされています
GM:「ちょっと急いで来たからバランサーが着いているから格好は良くないけど、それなら十分に戦えるはずだよ!」
直衛の目の前に現れたAフレームは、そのほぼ全てを完成させながらも、無骨さを感じる補強を受けていた。
だが、性能的には問題はない。ならば
直衛:「ならば問題ない。実戦で調整する」 アフィニティブレイドを投げ捨て、Aフレームを両手で握り締める
GM:それに対応して、搭載されているAフレームのAIも稼動します <Aフレーム稼動開始。いつでもやれるよ!>
直衛:「話せるのか。これもレネゲイドビーイングか」
GM:<私の名前は"アマテラス" よろしく、主人!> と、Aフレームを握る直衛の手を通して、AIからの"声"が伝わってきます
直衛:「アマテラス。僕は八剣直衛だ。これから戦闘行動を開始する。いいな」
GM:<了解!>と、小気味良い返事があります。それと同時に、Aフレームが100%の稼動率となります
GM:自分の目の前に現れたAフレームに対し、ギラリと、興味という熱を帯びた視線を青年は向けます。では、戦闘を開始します!
○Vs 侵入者の青年(with Dフレーム)
GM:こちらの行動値は先ほど申請したとおり、7となります
レヴィ:11だ
直衛:僕の行動値は4だ
GM:了解です。では第1ラウンド
■第1ラウンド
GM:セットアップ。申請はレヴィさんからどうぞ
レヴィ:ボクは、持っていないな。
GM:では、次はこっちですね。セットアップでヴァイタルアップ+異形への変貌を発動します。HPとダイス数がちょいちょい上昇。と、同時に青年の姿が変質します。筋肉が強靭化し、メリメリと音を立てて盛り上がります。キュマイラの完全獣化のような印象ですね
直衛:次は僕か。フルパワーアタックを使うには侵食率が足りない。螺旋の悪魔だけを宣言する。
GM:了解です。では急上昇するレネゲイドと、暴走状態を感知してアマテラスが反応します。 <飛ばすねえ、主人。大丈夫?>
直衛:「手間をかける暇はない。常に勝負するだけだ」
GM:<じゃあ遠慮なく、全力で!>
GM:という事で、まずは行動値11でレヴィからですね
レヴィ:OK 「まあ、軽くお手並み拝見といこうか」 マイナーでオリジンレジェンド。サイレンの魔女だけで攻撃
GM:こちらの妨害はなしです、どうぞ
レヴィ:クリティカル値は10だけど……回らないか。しかし、固定値は正義だよ。達成値は39だ。
GM:流石の固定値。回避はできないのでガードします。歪みの身体、スプリングシールドを併用
レヴィ:ダメージは……そんなに振るわないな。35の装甲無視
GM:ふむ。20点ほど弾きます。15点入りました。まだまだピンピンしていますね。青年だったモノはDフレームを己の前にかざして、RCを行う事で擬似障壁のようなものを展開する、という演出です
※しかし、未改造であるため、所詮は攻撃力10 ガード値4 ちょっと強めの両手剣ぐらいのシロモノである。しかたないね。
レヴィ:「すごい武器だね、あれ」とか言ってみよう
直衛:「あれを作ったのは僕ではない。けど、その言葉は的確だ。後で伝えておく」
GM:では、その凄い武器(※ただし現在の性能はちょっと使いやすい両手剣程度)を持った化け物が、動き出します。
GM:Dフレームの柄を壊れそうなほどに強く握り締め、大きく切り払う動きをします。そしてそれをDフレームが読み取り、真空刃となってキミ達を切り裂きます。マイナーは放棄。メジャーでコンボ。コンセ+伸縮腕+異形の祭典+爪剣+貪欲なる拳+命の剣。対象は2人ともですね
GM:ドッジするならダイスは−1です。達成値は39、は少し微妙か。さらにオートでマルチアタックを宣言。49に
直衛:僕は暴走中なのでリアクション不能。命中する
レヴィ:こちらは【見えざる僕】とリフレックスで、回避を。達成値は48……1足りない!
GM:妖怪1足りないさん、あざーっす!(一同笑) ダメージは装甲・ガード有効の44
直衛&レヴィ:リザレクト!
GM:では、2人ともダメージが入ったと思いますので、ここでオートで餓鬼魂の使いを宣言。邪毒3フォーユーゥ
GM:見れば、いつの間にか化け物の握る手から伝って、剣先に紫色の液体が滴っています。仕込んでいたようですね。春日竜司が攻撃を受けて、まだ立ち上がれないのも、これが原因かもしれませんね
直衛:「毒か。時間をかけられない理由が増えたな」と変色した傷痕を見て淡々と言う
GM:<私の力が使えればこんな事にはならなかったのに!>と、アマテラスが歯噛みするように言います
直衛:「それがアマテラスの真の性能か。後で確認しないとな」とアマテラスに言いつつ、敵に接近。Aフレームを振り下ろす。マイナーで戦闘移動して敵とエンゲージ。メジャーで原初の赤:アタックプログラム+原初の白:バリアクラッカー+コンセントレイト。コンボ:【バーストバッシュ】
直衛:回らないけど、達成値は47
GM:安心と信頼のアタプロ、そしてバランサー 避けられないわガードできないわの二重苦。
直衛:ダメージは、57点 Aフレームの刀身を形成するウロボロスシンドロームに属するレネゲイドウィルスが、敵の防御を食い破る
GM:流石の火力ぅ……
化け物は、Dフレームの障壁でかわしつつ反撃を試みる。
だが、恐れを知らない直衛の踏み込みからの一撃は、それごと叩き斬る。
大きな手傷を負った化け物は、辺り一面に血痕が散らばらせ、毒々しい色に染め上げた。
直衛:「Dフレームを防御に活かせないみたいだな。畳み掛ける」
GM:<了解、主人。かっとばせー!>と、アマテラスもイケイケモードです
直衛:うるさいな……と思いつつも、どこか懐かしい気分になる僕
GM:では、クリンナップ。邪毒3なので9ダメージですね
レヴィ&直衛:リザレクトー!
直衛:侵食率はこれで106%。エフェクトレベルが上昇する
レヴィ:こっちもちょうど100になった。ここからが本番だ。
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第1話 直衛/レヴィ 6 ( No.15 ) |
- 日時: 2014/06/17 00:03
- 名前: シャウト
- ■第2ラウンド 累積ダメージ 青年:72
GM:では、2ラウンド目です。セットアップ。戦力増員を使用します。先ほど飛び散らした化け物の血が収束して蠢き出し、2体の薄っぺらい人影になります
直衛:「エグザイルの力。それだけじゃない」とそれを見て考える
レヴィ:「やれやれ、数だけは揃えてきたか」
GM:2体の液状の人型は言葉を話さず、キミ達に顔を向けます。行動値は10ですね。次は直衛のセットアップどうぞ
直衛:螺旋の悪魔+フルパワーアタック。レネゲイドを極限まで活性化させると同時に、一切の防御と回避を捨てた構えを取る。行動値0になり、ダメージに+38
GM:骨を断つどころの騒ぎじゃなさそうですね……では、最初は行動値11でレヴィからです
レヴィ:では、こっちはマイナーでポルターガイスト。対空ミサイルを破壊して発動
レヴィは、自分の所持している兵器を分解し、エネルギーに還元する。そして、そのエネルギーを利用し、より大きな力を解き放つ。
レヴィ:メジャーでサイレンの魔女! 達成値は、46だ。
GM:避けるのは無理そうですね。では青年だけがガード、先ほどのガードコンボ+自動触手。9ダメージをお返しします
レヴィ:敵にとったロイスを切って復活。こっちのダメージは68だ。
GM:ふむ、デカイですね。青年は48ダメージ、これをショックアブソーブで25軽減して23ダメージ。そして出落ちのトルーパー
レヴィ:「まあ、数じゃどうにもならないんだけどね、数じゃ」
直衛:これで敵は1体だけか。このラウンドで終わる
GM:総計ダメージも大きいですね。化け物は全身から体液を流しつつも、未だに悪意ある瞳でキミ達を捉えています。次は手負いのこちらの手番ですね。先ほどと同じコンボでキミ達2人を攻撃します
直衛:僕は無感情な瞳でそれを見返す。素性を明らかにする必要。あるけど、今はDフレームだ
GM:集中ですね。達成値は50、に、マルチアタックを追加。60です。
レヴィ:回避を試みる……57か。く、両方とも、マルチアタックがなければ避けられたものを。
GM:惜しかったですね。ダメージは69!
リザレクトができなくなった直衛、レヴィはロイスを使って蘇生。決着は間近であった。
GM:では、次は直衛の手番です
直衛:マイナー放棄、メジャーで【バーストバッシュ】 達成値は、81
GM:ぐむう、出目が良いですね…… 避けきれない。ガードもできない。装甲値もない。しかしロールは強気に。Dフレームを持って、最後の一撃を加えようと走り出します
直衛:「これで決める。Aフレーム、出力リミッター解除」
直衛の握るAフレーム。その刀身を形成するレネゲイドが活性化――刀身部が延長する
「Dフレームの耐久性に、期待する」
そう告げ、直衛は延長した刀身をそのまま振り下ろす。伸びた刀身のレネゲイドウィルス全てが破壊の奔流となる。
直衛:ダメージチェック。109だ。
GM:109……第1話で出せる、ダメージだというのか…… では、それを障壁で防ごうとするも、まったくそれを歯牙にもかけず、Aフレームの一撃はDフレームごと化け物を寸断します
GM:Dフレーム、大破です。しかたないね
直衛:「……始末書物かな」と少しトーンを落とすけど、それより大切なのは……
GM:ではDフレームは煙を立てて、訓練所の床に刺さります。少し遅れ、寸断された化け物もグチャリ、とその場に崩れ落ちます
レヴィ:「まさに桁違い……か」
直衛:「……。レヴィ・アビシオン。僕は春日竜司を医務室へ連れて行く。来たエージェントへの説明は、頼む」と春日竜司の体を背負いながら言う
レヴィ:「おっと。そうだね、今は彼の方が大切だ。ここは任されたよ」
GM:直衛は、竜司を背負うんですね。では、竜司の身体は想像以上に軽く、あとなんか柔らかい気がします
直衛:「ふむ。軟らかい体。これも毒の影響か。急がないと」と、そのまま走り去っていく
GM:では、その場に残っているのはレヴィですね。レヴィは、化け物の姿だった青年が少しずつ元に戻って行くのに気付きます
レヴィ:……ほう。
GM:辛うじて、一命を取り留めているようです、呻き声と共に目を覚まし、キミの姿を認めると顔を引き攣らせて、後じさります
レヴィ:「さて、どうしようかな……って、生きてた? じゃあ、来てもらおうかな」と、近づいていく。
GM:「ま、待て。待ってくれ。違うんだ……お、俺はただ、Dフレームの整備をしていただけで……そ、そうだ……女だ! 黒い髪の女が俺の目の前に……」男は口早に喋りながら、弁明をします。軽く錯乱をしているようですね
レヴィ:「ふーん。……まあ、詳しい話は適任者が聞くよ。本当かどうか、もね」
GM:「あ、ああ……そ、そうだよな。頼む……あんたからも何か……」 と、そこで青年はピタリ、と動きを止めます。そして、ざぁ、と顔の血の気が引いていく
レヴィ:――?
「あ……あ、そ、そこに……」
震え声で、青年は指差す。だが、レヴィがその方向を見ても、何も、誰もいなかった。
GM:「ひっ、ほ、本当なんだよ! そこ、そこに居るだろう!?」
レヴィ:「……ボクの目が確かなら何もないんだけれどね」
GM:「そこに居るだろぉ!? 黒い髪の女、女がっ! あ、ああああっ! く、来るな! 俺は何も悪く――」と、青年が狂乱して叫んだその時、彼の腕に黒い手形がつきます。手首を掴んでいるような痕ですね
GM:「ひっ……! や、やめ……!」 と、そこでレヴィは知覚判定をするでもなく、気付く事ができます
レヴィ:「なん、だ。これは? そんなものさっきは……!」
GM:この力の使い方、何処かで見た事があります。つい最近ではありません。キミがプランナーと出会ってからではありません。それよりずっと前に、キミは何処かでそれを見た事があります。
レヴィ:ボクの……失われた記憶に、何か、関係しているのか?
GM:フラッシュバックがあります。助けを求める青年と重なるようにして、キミは幻視します。キミの記憶の中の誰かを……助けを求めて、キミへと必死に手を伸ばす人を
レヴィ:「なん、なんだ……これはっ!?」
レヴィが思わず、片目を抑えながら脂汗を流す。
青年が年甲斐もなく泣き散らしながら助けを求めている。
それと呼応して、記憶の中の誰かもレヴィへと必死に助けを求める
レヴィ:「誰だ。誰なんだ、君は……」と、思わず手を伸ばしそうになる。
GM:では、レヴィがその幻視に混乱していると、既にそこに青年の姿はなく、その影だけが残っています。
GM:しかし、やがてその影も自然と消滅していきますね。まるで最初から何もなかったのように
レヴィ:呆然として、それを見ている。 「今のは……いったい……」 あたりを見回してみよう
GM:辺りを見渡しても、本当に何1つ痕跡は残っていませんね。消えた、というよりは消された、という確信をキミを得ます
レヴィ:「これは……はぁ、調査だけで終わってくれそうにないな」と、ぼやいておく。
青年がそこにいたという僅かな形跡も消え、辺りはシン、と静まり返る。
レヴィは、思案する。自分の中での、曖昧な記憶。そこから、ズルリ、と引きずり出された、あのヴィジョン……
あれは、何だったのか。だが、今はそれを掴む術がなかった。
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第1話 直衛/レヴィ 7 ( No.16 ) |
- 日時: 2014/06/17 00:05
- 名前: シャウト
- ■EDフェイズ
かくして、クライマックスは終わった。バックトラックがあったが、レヴィは余裕の1倍振り帰還。対して、直衛も2倍振りではあったが、余裕の帰還を果たす。
GM:直衛が2倍振りとなりましたが、まぁ2話以降はガードキャラである千早とも合流しますし、これぐらいで丁度いいぐらい……か、な?
直衛:僕は、侵食率の上昇が大きいからな。
レヴィ:だね。ボクは逆に、常時強化型のエフェククトが多いから燃費いいんだけどね。千早さんの参戦に、期待をしようか。
わいわい、と感想戦にうつる2人。ここでは省くが、実は千早、燈子のPLである、そると、ベネディクトさんの両人も来ており、中々和やかな光景であった。
GM:では、次は直衛のEDをやっていきましょう。春日竜司とのEDになりそうですね。
直衛:分かった。やっていこう。
直衛ED 戦友との約束
Dフレームを大破させてしまうという憂き目はあったが、直衛は無事、侵入者を撃破した。
自分を咄嗟に庇ってくれた春日竜司を背負い、直衛は医務室へと駆け込む。
彼をなんとしても、助けなければならなかった。
GM:レヴィにあの場を任せ、キミは春日竜司を背負い、医務室へと駆け込みました
直衛:医務室に人はいる?
GM:居ますね。馴染みの医務員が顔を出して、緊急事態に慌てつつも、春日竜司に適切な処置を施します。処置を施す際にキミは一旦、外で待っていてほしいと言われますが、どうします?
直衛:大人しく従おう。僕に医療の知識はない
GM:OKです。
※中の人的にもう色々と分かっていそうなものだったが、いい理由付けであった。
GM:では、しばらくするともう戻ってもいいと言われます。春日竜司も意識を取り戻したようですね
直衛:では、中に入ろう。春日竜司にも結果を知る権利がある
GM:律儀ですねぇ、直衛君。
直衛:入室してすぐに春日竜司の姿を探して、視線を合わせる
GM:では、春日竜司はベッドの上で上半身を起こしています。療養中なので、髪は解かれていますね。こうしてみると、やはり女の子に見える気がします。彼にとっては失礼な事ですが
GM:「……キミか、直衛」と、彼はあまり自身の無様な姿を見て欲しくないのか、つい、と視線を逸らします。「勝ったんだろうな、当然」
直衛:そういう姿なんだろうと僕は特に疑問は抱かない。戦いに容姿は関係ない
GM:良い心掛けです。一流の戦士だ
※そして、一流のフラグブレイカー足りうるかどうかは……これからしだいだ(笑)
直衛:「ああ。でもDフレームを大破させてしまった」と、事の顛末を合わせて話す。簡潔に分かりやすく
GM:「ん、そうか。勝ったならいい。まぁ、流石というほどでもな……ええっ!?」と、あまりにも突拍子もない事をいきなり言われたので、素っ頓狂な声をあげます
GM:「ちょ、っと、待て、直衛……大破したのか? Dフレームが?」
直衛:「ああ。耐久性に期待してたが、ダメだったみたいだ」と事実を淡々と言う。気に病んだ感じではない
GM:「しかし、壊そうと思って壊れる……そうか。キミも、別のフレームを使って応戦したという事だな?」と、察しのいい竜司は気付きます
直衛:「Aフレームだ。春日詩織から渡された。やはり、あれは僕に合っているな」
GM:「そうみたいだな。大方、Aフレームのパワーを最大限に引き出して、キミも全力を叩き込んだという事だろう。ああ、……妙に納得した」と、ふう、とため息を吐きます。「キミも、もう少し力を抑えて他に回せば、もっと上手く立ち回れるだろうにな。勿体ない」
直衛:「僕はそういう戦い方しかできない。春日竜司のような、綺麗な戦いは僕には似合わないということさ」
GM:では、綺麗、という言葉にビクッ、と春日竜司は反応します。益々、目を逸らしますね。心なしか頬が少し赤い気がします。「キミは時折、臆面もなくそういう事を……それに、ボクの戦い方はそんな良い物でもない。あれは手数で補っているだけだ」
直衛:「その手数が僕にはできないものだ。そこに春日竜司の強さがあると考えている」
GM:「……。ふん。一応、お礼は言っておくよ。ありがとう」
直衛:「僕こそ礼を言っておく。僕ではあの男に反応できなかった。ありがとう」
GM:「気にする事じゃあない。ボクとキミはライバルだが、それ以前に同じFHに所属する、仲間だ」と、竜司は当然だ、とでも言うように
「キミが危機に陥れば、ボクは駆けつける。それだけの事だ」
静かに微笑みながら、竜司はそう言う。そこにはライバルという枠を超えた、直衛への信頼と、親愛のような情があった。
直衛:「そうだな。僕も、そうする」とその言葉には頷く。ここで、春日竜司のロイスの感情を反転させておく。N:厭気からP:好意に。なるほど、こういうことを言われるのは。なかなか嬉しい
GM:なるほどなるほど。 「そうか。それなら期待しておこう」と、竜司も直衛の言葉には小さく笑う。
直衛:あ。そうだ。じゃあ、せっかくなので……
何かを思いついたらしい、hokuさんは1回咳払いをしてから、直衛らしく問いかけた。
直衛:「ところで、君は随分軽いんだな。背負ったときに感じた」
GM:「それは遠回しな皮肉か、直衛。ボクの身長がそんなに小さくて軽い、と……」と、少し苦笑いします
直衛:「いや。……それより、君の体はやけに柔軟だな。あの男の毒に影響されたのか?」と医務員にも聞く姿勢をとろうとする
GM:「ん? じゅうな…… ……!?」と、そこで気付いて竜司は凄まじい速さでキミの手首を掴みます
直衛:「……? どうした。なぜ僕の手を掴む?」
GM:「な、直衛、いいか? そ、その事は誰にも言わないでくれ」
直衛:「なぜだ? 毒の影響かもしれない。報告するべき――」
GM:「その、なんだ。キミとボクとは仲間だが、気絶した事はボクにとっては恥ずべき事だ」
「う、うう、いや、その……」
竜司は何か言いにくそうにしながら、直衛に頼み込む。心なしか、その頬もどんどん紅潮している
普段、凛とした姿の彼からは想像できないような光景であった。
直衛:「…………」と少し間を空けてから、「分かった。このことは、言わない」
GM:では、それを聞いて、明らかにほっとした様子になります。「お、恩に切る、直衛。……まったく、まさかキミに対して1度で2つの借りができるなんて……」
直衛:「ああ、僕だけが知っていよう……では、僕は帰ろう。お大事に。春日竜司」と言って背を向け退室していく
GM:「ああ。……ありがとう」と、竜司が呟いたところで、改めてシーンエンドですね
直衛:分かった。こんなものでいいだろう
八剣直衛、そして、春日竜司。2人は、お互いに一目を置く、ライバル同士だ。
だが、それ以上に同じ教官のもと、訓練に励んだ同期で、仲間である。
その心地よい信頼関係を思いながら、直衛は竜司の早くの復帰を心から願った。
レヴィED 隣で囁く者
プランナーから命じられた、フレイへの近辺調査。だが、その過程での化け物との対峙で、レヴィは思わぬ収穫を得た。
謎の、影。それに飲み込まれる青年。そして、それと重なって自分の記憶の中で瞬く、謎の女性。
分からない事だらけだ。不安になる事だらけだ。これから自分はどうなるのか、レヴィは柄にもなく、溜息をついた。
GM:では次はレヴィのEDですね。2通りほどEDには想定があります。フレイと会話するか、ウィスパーと会話するか、という
レヴィ:うーん。よし、ここはまあ、ウィスパーにしよう。OPで出てきたのはいいけれど、ちょっと空気すぎるからね。
GM:ははは、そうですねー。ははは
※繰り返しになるが。白うだけが気づいていないのだった。
GM:では、キミが自身の先ほどの幻視がなんだったのか、と思考を回していると、すう、とキミの目を後ろから隠す手が2本ほど、にょき、と
GM:「だーれだー?」と、キミに問いかけてきます
レヴィ:「……いつも思うんだけど、一体どこから来るんだ、君は」
GM:「いやー、暇ですからー」と、クスクスと笑いながら何処からともなく、ウィスパーが現れます。何処か、上機嫌のようです。 「何かお悩みですか、レヴィ。随分と元気がない気がします」
レヴィ:「訳がわからない事が、色々とね」と、溜息をつく。
GM:「記憶喪失のキミが言うと、何とも説得力がありますね」と、面白そうに軽やかに笑います
レヴィ:「他人ごとだと思って……で、君は機嫌がよさそだけど」
GM:「少し暇つぶしをしてきましたからね」と、鼻歌交じりに。 「何でしたらこの楽しさをお裾分けしてあげましょうか、レヴィ?」 そう言いながら、ウィスパーはキミの両頬に手を添えます。微笑みながらキミを見ている彼女は、とても美しく思えます
レヴィ:「……是非、願いたいものだね」
GM:「ふふ。それなら目を閉じてください、レヴィ」
レヴィ:「……うん?」
GM:「元気を分けて差し上げますよー」
「そのままー、そのままですよー。途中で開けちゃダメですからね」
言われるがままに、レヴィは目を閉じる。
ウィスパーが笑っている気配がして、少しこそばゆい感じがする。
G何故かそれがとても懐かしく感じた。こういう戯れが、前にもあっただろうか? まぁ、長い付き合いだし、あったかもしれない
しかし、あったとしら、何処だったっか……
ふと、よぎるものがある。それは、先ほどの、青年が消えていく過程の際で起きた、フラッシュバック
その映像をレヴィは今一度、見る。より鮮明に。その中で、レヴィに助けを求める人は
……ウィスパーと、同じ顔をしている
彼女は、泣いている。顔を歪めて、恐怖に怯えて。彼女は、叫んでいる。助けを求めて、必死に
GM:と、そういったキミの意識は、現実に戻ります。唇に何か柔らかい感触がありますね。目を開けると、悪戯っぽく笑っているウィスパーの姿が目にはいります。
レヴィ:「……定番だけど、予想外だったよ」と、少し赤くなりながら、そう呟いてみる。
GM:「そうですか?」と、彼女はやはり機嫌良さそうに笑っています。「でも、元気が出たです?」
レヴィ:「まぁ……悪くはなかったかな」と、視線を逸らす。
今は、何もわからない事ばかりで、不安ばかりで。
でも、隣に彼女がいてくれて、よかった。レヴィは心の中で、静かに彼女の存在に感謝した。
hoku:ひゅーぅ
ベネディクト:ひゅー!
そると:ひゅうひゅうー!
レヴィ:ちょっと外野、茶化すのやめてくれないかな!?(一同笑)
GM:(笑) はい。では、クスクスとウィスパーがひとしきり楽しそうに笑ったところで、シーンエンドとしましょう
GM:では1話Bパートはこれにて終了としましょう。ブラインド第1話、これにて終了です。お疲れ様でしたー!
一同:お疲れ様でしたー!!
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幕間 春日竜司 ( No.17 ) |
- 日時: 2014/06/17 00:06
- 名前: シャウト
- 幕間 とある戦士の一幕
FH日本支部、その医務室の中、春日竜司は1人静かに読書に耽っていた。
療養に入ってから、1日は経つ。実のところ、昨日の深夜には襲撃者から受けた背中の傷は大方塞がっており、毒も摘出が完了していた。
だが医療班は様子見でもう1日療養、さらに加えて1日のリハビリが必要だと訴える。
たかが背中を1回斬られただけなのに大袈裟だ、と竜司とは思う。だが、医療に関しては専門というわけではない。念には念を、という事だろう。
「……。んっ」
本を閉じ、一つゆっくりと背伸びをしてから竜司はため息をついた。本を読む時間に困らない、というのは中々贅沢ではあった。
だが、たとえ1日や2日だけでも、こうも身体を動かせないとなると……そこまで考えて、竜司は小さく笑った。
「(やれやれ。ボクも、直衛の事を他人事みたいには言えないな)」
春日竜司は、努力家だ。白兵戦に関しては特にそうだが、何に関しても人一倍の努力を基本とし、時間さえあれば足りないところを伸ばそうとする。
白兵戦――戦闘訓練に対して、より熱が入るのには理由がある。同期の中でも、竜司にとっては最大のライバルである――八剣直衛の存在があるからだ。
初めて、戦闘訓練で直衛と手合わせをした時……竜司は、訓練とはいえ、彼に敗北を喫した。竜司の手早い剣撃の連続よりも、直衛の全身全霊を込めた一刀が、勝ったのだ。
「(あの時は、本当に悔しかった)」
その日から、竜司はさらに白兵戦の訓練に熱を入れるようになった。それが実って、次は上手く直衛との練習試合に勝つ事ができた。
だが、それで終わりではなかった。
直衛はたとえ、竜司に速さで何度翻弄されて敗北を喫しても、己を曲げなかった。己の強みと、弱みから目を逸らさなかった。
直衛が勝ち、竜司が負ける。竜司が勝ち、直衛が負ける。何度も何度もそれが繰り返された。勝っても負けても、2人共、一層の努力を怠らなかった。
一方は、目にも留まらぬ速さと、手数で。もう一方は、決して折れぬ強靭さと、正確無比さで。ベクトルはまったく違えども、2人は互角だった。
竜司は、自分の手を開き、握る。こうしている間にも、直衛は鍛錬を怠っていないだろう。さらに、技とその強靭な意志に磨きをかけているだろう。たとえ見えずとも、確信があった。
医務班から言われた事とはいえ、身体を自由に動かせない現状が歯がゆくてならなかった。
「……焦っているのか、ボクは」
ぽつり、と口に出してみて、そうしてみるとよりその言葉は自分の中で納得がいった。
もう何ヶ月も前になる。直衛が、新たなプロジェクトの第一の適性者に選ばれたと聞いたのは。
つい先日に、彼と手合わせした事を思い出す。乱入者によって勝負は中断されたが――あの勝負は、本当に互角だったのだろうか?
「(もしかして……ボクは……)」
直衛を庇った事を言い訳に――負けた事を、直視せずに済んだ事に――ホッとしているのだろうか。そう考えると、竜司の胸中は穏やかではなくなる。
直衛に言った事は、嘘ではないつもりだ。自然と身体が動いたのも、そうする事が当然だと思っているという事も、それは確かな事実だ。
だが……
「っ……」
思考に耽っていた竜司は、病室内で振動する気配を感じて急に意識を引き戻された。
それは、FHから支給された個人用の携帯端末だった。病室内であったため、一応マナーモードにしておいたのはいいが、こんなに騒々しいものだとは竜司も思っていなかった。
個室でよかった。そう胸を撫で下ろし、竜司はディスプレイを確認して一瞬固まり、それから通話モードをONにする。
「……。もしもし?」
「あぁっ! やぁーっと繋がった! もしもーし!」
電話越しではあったとはいえ、想像を遥かに上回るその大音量に、思わず竜司は耳を抑える。
個室ではあるもののできるだけ声を潜めてそう言う竜司に対し、対話の主はそのような配慮、まったくお構いなしだった。
「……。あのね、舞祈(まおり) 声はちゃんと通っているから、そんな大きな声で喋らなくて大丈夫だよ。 むしろ、此処は一応病室だから、もう少し」
「あっ……ごっ、ごめん。ね、ね……お兄ちゃん」
声を潜めたはいいが、今度は別の意味でアウトになりかける実妹に対し、竜司はおおいに肝を冷やした。
「あー……いや。まぁ、いいけど。それで、何か用?」
「えっ。いや、何か用ってほどじゃないけど……だって、おっ 兄ちゃんが、怪我したって聞いたから心配になって……」
「……。もしかして、襲撃者の話って広がってるの?」
「もしかしなくてもね。すぐに片付いたからそんなに目立ってないけど。……おかげで、あたしもさっき気づいたばっか。ごめん!」
「いや、それこそ別に」
そう言おうとして、電話越しにでもハッキリと舞祈の機嫌が悪くなったのを敏感に察知した竜司は、慌てて口を閉ざす。
「また、竜司兄ちゃんはそうやって……。無茶、したんでしょ。どうせ」
「いや、直衛を庇っ」
「それが無茶だっていうのっ!」
ぐうの音の出ないまでに見事なカウンターを受け、観念したかのように竜司はため息をついた。
「……はぁ。ごめんって。今度からは無茶しないから」
「絶対だからね!?」
絶対とは言いかねる、と言いかけた竜司は、慌てて首を縦に振った。自分の妹ながら、異常な押しの強さだった。これでは、どっちが……
「今度から、無茶しないから」
「……ん。よろしい!」
満足気にしてみせる舞祈に対して、竜司は思わず微笑む。まったく、本当にこれでは、どっちがどっちだかわからない。
「ふう。これで一安心……あっ、そうだ。ちょっと聞いてよ、お兄ちゃん!」
「……と。今度は何――」
「今日さ、街歩いてたらすっ……っごい、イケメンに会ったの。イケメン!」
すっごい、の部分ですっごい溜めを作った妹に対し、竜司は一瞬、どう返答すればいいのか迷った。
「……お、おう。いけめん?」
「ちょっと、竜司兄ちゃん何その気のない返事!? イケメンだよ! イ・ケ・メ・ン!」
繰り返し呼称し、力説してくる実妹に対し、竜司は察する。どうやらもうしばらくは、話に付き合わされそうだ。
一つため息をついてから、竜司は妹の話をとりあえず聞いてやる事にした。
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幕間 フレイ ( No.18 ) |
- 日時: 2014/06/17 00:06
- 名前: シャウト
- 幕間 オーダー
「以上。UGN残党、特に"錬金秘王"金城幸四郎に関しては、今まで以上の警戒が必要となるでしょう」
FH日本支部長補佐フレイ=シルフォニアはまとめあげた一連の報告を終えた後に、相対している女性に目を向ける。
テーブルの上で優雅に紅茶を一口、その妙齢の黒髪の女性――FH日本支部長、"プランナー" 都築京香は静かに口を開いた。
「現状、プランへの修正は必要なさそうですが……。確かに、貴女の言った通り、"錬金秘王"の一派はこのまま看過するわけにもいかないようです」
「では、直属エージェントに?」
「いいえ」
カチャリ、と静かにティーカップを置いた後に、プランナーは微笑みを浮かべ、
「多少プランの枠を外れたとしても彼もまた、私のプランにおける重要なファクターです。……フレイ、少々予定よりも早いですが」
一呼吸を置いてから、告げる。
「貴女の、件の話を受けましょう……チーム"ガルム"結成の」
その言葉を受け、フレイもまた一拍の呼吸をおいた。
「承りました。必ず、ご期待に沿ってみせましょう」
「……。私は、貴女のそのようなところが気に入っていますよ、フレイ」
「心得ております」
どちらからともなく、静かな笑みをもらす。
その心中は互いに読み切れず、明かしきらない。だが、それでいい。別に主従関係というわけでもないのだから。
カチャリ、ともう1度、ティーカップの置かれる音がする。
「ご馳走様。また腕を上げましたね、フレイ」
「光栄です」
一礼をし、フレイは席を立つ。そして、思い出したかのように、立ち止まった
「"マスターレイス"日下部仁の動きが活発になっているようですね」
「ええ。彼はとても優秀で――その分、己の欲望に忠実ですから」
それもまた、プランの1つか。そう、フレイは心の中で呟く。
「成程。……では、私はこれで失礼します」
「ええ。また。今度は、報告だけではなく、気軽に遊びに来てください」
どこまで本気なのか、或いは本当にそう思っているのか。そう思い、苦笑を浮かべながらフレイは退室する。
「(マスターレイス……金城幸四郎を始めとするUGN残存勢力……舞台は、整いつつある)」
フレイは、思考する。そして、何時ものごとく、
「(さて。それならば……"正義"を始めるとしよう)」
底の知れぬ、不敵な笑みを浮かべた。
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