待命中の食事

待命中の食事

日時： 2023/08/30 20:29
名前：健: ライル軍の場合

有紗は今日、厨房に入れてもらっていた。

有紗「はい、どうぞ。」

「なんだ、これは？」

有紗「市販されている安い豚肉で野菜をまいただけです。今日は西洋風でトマトソースにしてみました。」

幕僚の一人がナイフで斬り、一口食べる。

「ただの家庭料理だ。しかし、また食べたくなる味だ。」

有紗「亡くなった母やゲットーでお世話になった人たちが作ってくれてたんです。もし、ライル様の小間使いでなかったら…租界のレストランでバイトをして、将来は協力企業傘下の店で働いていたかもしれません。」

「貴族として言わせてもらえば、まだ粗削りなのは否めぬが…殿下が特例として許可をするのも分かる。屋敷ではこうした料理は食べられぬ。」

有紗「はい…」

「イレヴンの家庭料理を西洋式に工夫したその手腕は認める。今後とも、励むがいい。」

ヴェルド「素直にうまかった、ごちそうさまでいいじゃねえか。」

シルヴィオ軍の場合

木宮「はい、せっかくだから今日は野菜たっぷりのグラタンとサラダよ。みんなで取り合ってね。」

「流石シルヴィオ殿下の従者。」

「全く、本当に女なら無理なく結婚できたのに惜しいな。」

ミルカ「！！！！」

イレネー「あの、ここにショックで固まっている人がいるんですが。」

シルヴィオ「この味付け、さては。」

木宮「流石、シル。そうよ、母さんのレシピにあたしなりにアレンジ加えたの。」

シルヴィオ「なるほど。微妙におばさんの料理と違うわけだ。」

ミルカ「ぐぎぎぎぎぎぎぎぎぎ、木宮ユウキ！！あなたとあなたの母、姉に料理対決を申し込むわ！！！」

エルシリア軍の場合

クレア「はい、今日はサバの味噌煮にほうれん草のお浸し。椎茸とわかめのお澄ましよ。」

エルシリア「……流石クレアね。離宮の料理よりこっちの方が良いわ。」

セラフィナ「半分、この味で育ったようなものだものね。」

クレア「そういってもらえると、ウチも鼻が高いわ。この料理で、日本人を文化がないなんて言うジジイ共の伸びきった鼻を二度と治らないようにへし折ってやるわ！！」

エルシリア「ブリタニア人のくせにイレヴンの料理を好む異端児に、伝統あるブリタニア料理が負ける。」

セラフィナ「この味を好む身としては、見たい光景ね。」

クレア「ならくさやに挑戦しなさいよ。」

エルシリア「う…納豆はともかく……あれは、まだちょっと。現地人でもダメって人はいるんでしょう？」

セラフィナ「兄さんほどの勇気はありません。」

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Re: 待命中の食事 ( No.2 )

日時： 2023/09/02 14:31
名前： ＪＩＮ

オルフェウス「ん？」

Re: 待命中の食事 ( No.3 )

日時： 2023/09/10 00:21
名前：健

ヴェルド「流石、ウチのクッキングママ。」

有紗「家庭料理しかできませんよ？」

コローレ「いや、我々も男所帯で暮らしているからたまには」

ライルが剣と銃を二人に突き付けた。

ライル「何をしてほしいのですか、先輩方？」

ヴェルド・コローレ「イエ、カノジョニココデテホドキヲシテホシカッタシダイニゴザイマスデス。」

ライル「よろしい。」

特派「じゃあ、せめて！うちの雑務スタッフに彼女の料理教室を受けさせてください！」

シュネー「それは是非！」

レド「私からも！」

スザク「お願いします！我々の健康と命のために！！」

有紗「？？あの…別に私じゃなくても、皇妃候補なんて言われてるレイやクリスタルさんもできるんですが。」

「では！何卒、ライル殿下の皇妃候補方それぞれで！！でないと、我々はいつの日か敵より先に食中毒で全滅します！！」

特派必読項目『彼女の料理、それすなわち軍の食料物資の浪費にして有害物質なれど兵の食事にあらず。』

軍高官「なんだ、これは？」

Re: 待命中の食事 ( No.4 )

日時： 2023/09/13 19:46
名前： ＪＩＮ

包丁を突き付けられるよりはマシか。

Re: 待命中の食事 ( No.5 )

日時： 2023/09/15 21:20
名前：健

食べなければ、貴方たちを料理するわよ。って、なるんですか？

もし、そうなら

長野「山姥か？」

ヴェルド「なんだ、そりゃ？」

長野「日本の妖怪だ。老婆のような姿とも若い女ともいわれ、道に迷った旅人を助ける…という説がある。」

コローレ「良い妖怪じゃないか。」

長野「ところが、日本では道に迷った旅人を助けると見せかけて食べてしまうイメージが一般的。」

※三枚のお札の山姥は和尚さんに食べられちゃうけどね。

Re: 待命中の食事 ( No.6 )

日時： 2023/09/25 19:44
名前： ＪＩＮ

あと砥石で研ぐ場面も。

Re: 待命中の食事 ( No.7 )

日時： 2023/10/06 12:27
名前： Ryu

ゼラートの隊は援軍の要請を受け、ある基地の近くに駐屯していた。

アレクシア「は～い明日までのお昼ご飯ねコレ」（イロナに渡したのは3食分の食事が入ったレーションセット）

イロナ「うん、ありがとうアレクシア」

イロナはパックを開いて、中からキャラメルを取り出し口に入れた。

イロナ「か、硬い…」

アレクシア「あ～それはね、何でも口の中に長く残して、血糖値をゆっくりと上げる為の工夫なんだって」

イロナ「へ～」

アレクシア「ウチの錬金術師の腕前か、E.U.各州の軍用レーションをどうやってか入手するけど、やっぱりどの州も『レーション』として考えた上で土地柄が出て面白いよ」

イロナ「でも流石にずっとレーションは嫌かな…やっぱり温かいものも食べたいし」

アレクシア「まあ次の料理当番はルカらしいし、そこは期待していいんじゃない？」

イロナ「この前のアクアパスタは本当に美味しかったなぁ…」

※ルカ…E.U.フランス州出身の部下（男性）。料理人の家で育ったせいか料理上手。後に『フェンリル』本部の厨房を主戦場として腕を振るう。

Re: 待命中の食事 ( No.8 )

日時： 2023/10/02 19:54
名前： ＪＩＮ

なんて素晴らしいピクニック。

Re: 待命中の食事 ( No.9 )

日時： 2023/10/04 07:38
名前： ＪＩＮ

人はパンのみに生きるにあらず。

実はこれって同時にまずは何よりもパンだとも言ってるんだよな。

衣食足りて礼節を知るとも。

Re: 待命中の食事 ( No.10 )

日時： 2023/10/09 19:06
名前：健

人はパンのみに生きるにあらず。か……

雛「そういうくらいなら、あいつら自身が砂を米にして焚いてほしいわ。」

長野「……私の上司をはじめ、和平派で食糧問題に尽力する方々の苦労を少しは聞かせてやりたいな。」

ライル「皇族育ちで飢えたことがない私には想像することしかできないが、それだけ苦しかったということか。想像しても、どれだけ隔たりがあるか。」

雛「想像してみようとするだけ、あんたはほんとに立派よ。あいつらなんて、あんたら風に言えば『パンがなければお菓子』？」

ライル「言っておくが、それは当時の王室を貶める流言という説が濃厚だぞ。まあ、そんな流言が飛び交うほど王室の信用が低下していたんだな。」

極端ですが、雛にとっては本当にこれでしょう。『学校に行けないなら、教科書を買えばいい』でも雛にとっては処刑もの。

盗んだ金で教材を買い漁った分、説得力はあるかも。

Re: 待命中の食事 ( No.11 )

日時： 2023/10/12 18:30
名前： ＪＩＮ

こいつら自身にやらせていたら蓬莱島編は大傑作だった。

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