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ハーレムバスタード  第六章 庶子の時代へ W
日時: 2023/01/09 22:58
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かくて。「レナス家の聖汚物」にして「大陸史上最凶の美魔少年」とも後世に言われるマックリィは、父と異母兄の先例に続き、エルヴィーラ、バイバルス、テルモピライ三家の同時婿となる。

父譲り、あるいはそれ以上の受胎力を持ったともいえるマックリィは、その後三家の女主人、側室、愛人たちの間に実に数多くの子女を儲ける。

あくまで伝説であるが、その受胎力の凄さは、正主人と言えるバイバルス家のルキオラに十人、義母のルシタニアに五人、更に義祖母のルドヴィカにすら三人の子女を生ませたとも伝わる程。
またいうまでもなく他の二家においても多くの作っただけでなく、ルキオラの公認、いや推奨の元に、他家の女性たちとの間にも多くの庶子を儲ける事ともなる。その中にはルドヴィカより十才以上も居たというからとにかく尋常ではない。
当然の事ながら、四人相手の父とは比べ物にならず、次の世代において、父の時代を遥かに凌駕する縁組外交を行い、父の代の不完全を補っただけでなく、それら全てを飲み込む結果となり、「庶子の時代」とも呼ばれる画期ともなる。

ラルフィントの完全な再統一までまだ半世紀以上。しかしこの時期が以後の展開の大きな節目になったのも間違いない。特にそれまで両朝対立の陰に隠れていた、バーミアとゴットリープの両都対立が正面に浮上し、以後の対立構造の基本ともなった事は大きい。

その縁組外交を直接に差配推進したと言われるのは、祖母や玄祖母をも凌ぐ「ゴットリープの女帝」にして「バイバルス家の天魔物」とまで言われた女傑ルキオラ。だが後世のマックリィ伝説においては「聖汚物の正主人」としての方が遥かに名高い。

そしてマックリィ伝説においてもう一人不可欠として伝わる人物こそが、マックリィ自身の介添役として、後世に名演奏家としても伝わる才女ビオラ。その各種の超人的な技量と活躍から「ヴラッドヴェインの子女」ではないかという噂もある彼女。

しかし実に下種で常に下世話なのが世間という物。そこにおける一番の関心事は当然。

「あの二人、デキてたのか?」である。


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Re: ハーレムバスタード  第六章 庶子の時代へ W ( No.1 )
日時: 2023/01/09 23:14
名前: 鬼末忠次
参照: http://onisue-chuuji.blog.jp/

完結、おめでとうございます! ビオラは、子世代においてどんな役割をしたのか興味深いですね。寂しくなければいいのですが。
Re: ハーレムバスタード  第六章 庶子の時代へ W ( No.2 )
日時: 2023/01/09 23:44
名前:

あるいは子供たちの間で取り合いになったかもですね。

「ビオラは僕のお嫁さんになるんだ!」「いいえ!あたしのお婿さんよ!」とかで。

とにかく何とかまとまりました。

しばらくは先生の新作で楽しみましょう。

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