ハーレムバスタード 第六章 庶子の時代へ U M |
- 日時: 2023/01/03 09:16
- 名前: 陣
- 「で。僕たちをどうするおつもりですか。先生?」
慌てて出払った面々に頼まれて、縛られたままのケーニアスとエリンシアを見張るパールパティとセルシウス。
「ま、まさか御祖父様に引き渡さないわよね。パティ従姉さん」
ガクガク震えているエリンシア。
それに対しいかにも呆れたという顔をしながら。
「どうするかはあなたたちの御実家任せだけど。私としてはサラミス預りにしたいわね」
それを聞いて安堵のエリンシア。
「そ、それならいいわ。ありがとう従姉さん」
それに対し如何にも嫌々ながらのケーニアス。
「そんなあ。あんな田舎。面白い物なんか何にも…」
それにカッとなるエリンシア。
「あんた馬鹿!? そんな贅沢言ってられると…」
「そう。こいつに田舎暮らしはまあ無理ね」
突如、女声を発するセルシウス。
驚く三人だが、そのまま法輪が飛び、パールパティの身体を縛り上げる!
「セライナ!?」
「そう。変身術は魔法学園では禁忌の御法度よね。でも姉様から教わったわ。最近」
「まさか。あなたの姉様ってあの…セルシウスは!?」
「悪いけど、ちょっと眠ってもらってるわ。敬愛する従姉様の警護に関心を集め過ぎて、自分のそれは甘かったみたいね。ま。これでこれからはもっと用心深くなるでしょ」
金縛りで動けないままのパールパティの前で、元の姿に戻り、二人を解放するセライナ。
「要するに。先生のバーミア行はフリーパスでも、あたしのサラミス行はそうじゃないってことよ。じゃまた会いましょ。バーミアで」
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