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ハーレムバスタード  第六章 庶子の時代へ U G
日時: 2023/01/01 14:20
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「…すごい…」

最初の一曲目が終わり、楽器を持ち替えている僅かの時間でようやく声を発する参列者たち。

「あれが。あの真ん中にいるのが、新郎の介添だって?」

「あれがあのビオラ? 普段の姿とまるで違うな」

「確かに凄い。実力も相応と思うが。よくあんな名誉な場所に入れたな」

「なんでも。あのバイバルスの『女帝』が直接大聖堂に掛け合ったそうよ。なんでも『あの子は自分の娘と同じだ』とか言って」

「新郎の介添としてじゃなく、ビオラ本人としてか」

「養女にするって意味なのかな?」

「まさか。いくら何でも」

あちこちで話題が飛ぶ中、やがて思い当たる感じの年配連中。

「ちょっと待て。あの感じどっかで見たことないか?」

「そう言えば。ああいう格好をしていると、なんとなく似てるな」

「ああ。顔とかそういうんじゃなくて。雰囲気というかだな」

怪訝な顔の若者。

「誰の事です」

「ルドヴィカだよ。彼女の若い頃によく似ている。彼女の娘たちよりもな」

「ああ。いかにもあんな感じだった」

「ドレスの中から滲み出る凄味って奴だな」

「衣の裾から刃が覗く女。か」

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Re: ハーレムバスタード  第六章 庶子の時代へ Q ( No.1 )
日時: 2022/12/28 21:48
名前: 鬼末忠次
参照: http://onisue-chuuji.blog.jp/

まさに巡り巡りですなぁ。ビオラはわかっているんですかね。自分の立ち位置というかそのあたり。こうなると、パージゼルの存念がいよいよ気になってきますね。レナス家のためなら何でもしてきた彼ですが、ファ姉ちゃんのために最後の大事業ということでしょうか。
Re: ハーレムバスタード  第六章 庶子の時代へ Q ( No.2 )
日時: 2022/12/29 07:04
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意図するに関係なくバージゼル自身の立ち位置もあの事件で変化したんですよね。

まさにミラージュ戦役以上の変革。

果たして執権政治は得宗専制に転換するのか。

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