ハーレムバスタード 第六章 庶子の時代へ U A |
- 日時: 2023/01/01 14:16
- 名前: 陣
- 「おい。凄い賑わいだな」
大聖堂の盛況ぶりに驚く、警備騎士たち。
「ああ。凄い顔ぶれだぜ」
「ここで大魔法でも使われたら、それこそ一網打尽だからな。警備にも力を入れろとなるわな」
離れからやってくる一人。
「やれやれ。全くランゴバルト老には手を焼くぜ」
「どうした」
「孫娘が居たっていうんだ。だから探せとかうるさいのなんの」
「ランゴバルト老の孫って、確かバーミアに駆け落ちしたって例の」
「ああ。レナス家の嫡次男と一緒にな。とにかくあの件ではランゴバルト老が滅茶苦茶に怒ってるからな」
「だからだよ。だからそれっぽい娘を見たら何でもそう見えるんじゃないのか?」
「違いない」
大笑い。しかしその中で。
「おい。そこで何やってる?」
大聖堂の周りを動いていた、警備の一人が不審な影を見とがめる。
それに気付くや、素早く逃げ去ろうとする影。
「待て!」
集団で追おうとするが、姿を見失う。
「今のは何だ?」
「ルシアラ様に知らせるか」
「そうだな」
次の瞬間、音もせずに破裂する一弾。声も無く瞬時に倒れる一同。
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