ハーレムバスタード 第六章 庶子の時代へ D |
- 日時: 2022/12/14 10:07
- 名前: 陣
- 「いいかげん。はっきり言ったらどうだよ」
相変わらずの無礼な物言いのライシュ。そしてそれを敢えて咎めないジュスチーヌ。
「要するに。あんたら惜しくなったんだろ。ゴットリープにいる間は好きに出来た。でもエルヴィーラに行かれてしまえばその機会が無くなるってな」
それを平然と正面から受け止めるルドヴィカ。
「それも全く無いとは言えないですわね。この年にもなって、あの子はやっと私が初めて釣り合うかと思えた相手。出来る事なら私自身が夫にしたいくらいですわ。そう。どれだけ世間に蔑まれても」
驚く娘たち。ヒューと口笛を鳴らすライシュ。
「言ってくれるねえ。さすが女帝とまで呼ばれる方は違う」
「で。あなたたちもそうしたあの子に抱かれてるんでしょ?」
探るような目のルドヴィカ。それを正面から受けて応えるジュスチーヌ。
「ええ。私も。こっちのリージャもですわね」
「あたいは違うけどね」
すかさず嘴を挟むライシュ。そして初めて口を出すルシアラ。
「私も。そして末の妹のルキエラもですわ」
その上で改めて質問を発するルドヴィカ。
「で。あなたは何故あの子に?」
「あの子はあたしの死んだ子の生まれ変わりだと思ってるからですわ。少なくとも中身の魂は」
「息子だから抱かれたいのですか?」
「あなたはどうなのです。確かあなたにも亡くなった御子息がいらしたと聞きますが」
「ええ。いました。私が殺したのです」
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