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ハーレムバスタード  第五章 ゴットリープの女帝 L
日時: 2022/11/23 22:07
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「はあ」

思わず溜め息を吐く妹に、声を掛けるルシタニア。

「あら。どうしたの?」

「いえね。もしアルスタルコス義兄様が生きていたら。あたしたちの今も違っていたんじゃないかって」

「…そうね。もしそうだったらルパートもルメリアも、アルキピアデスもまだ生きていて。ルキエラもあなたの本当の子供で。あなたもこの家の夫人として私とここで話をしてたかも知れないわね」

「あるいはレナス家は台頭せず、ミラージュ戦役も起こらず、山麓朝もフレイア王国も滅びる事は無かったかもね」

「そう。思い返せば、あれが今の直接の始まりだったかもね」

「御義兄様ってどういう方だったの?」

覗き込む姿勢になるルシアラ。

「さあ。良く憶えてないわ。なにせ周りはみんな激しい人ばかりだから。そういう意味では大人しく目立たない人だったかもしれないわね」

「御父様みたいに?」

「私も御父様の事は憶えてないのよ。まだ生まれて間もなかったし」

「そしてあたしはまだ御母様のお腹の中。あたしが今まで一番気に掛けてた事が何か分かる?」

「さあ?」

「ルナマリア御祖母様の中にいた子が、あたしの姉なのか妹なのかって事よ」

「さあ。まあ叔母様なのだけは間違いないわね。私にとっても」

「はあ」

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Re: ハーレムバスタード  第五章 ゴットリープの女帝 13 ( No.1 )
日時: 2022/11/23 07:27
名前: 鬼末忠次
参照: http://onisue-chuuji.blog.jp/

ふむふむ。アルスタルコスもアルキピアデスも周囲が凄すぎたってことですか。ある意味、憐れですねー。陣さんワールドでは、レナス家は相当幸運に恵まれたということのようですね。
Re: ハーレムバスタード  第五章 ゴットリープの女帝 13 ( No.2 )
日時: 2022/11/23 09:06
名前:

レナス家の台頭の経緯がまだ説明されてない事が一番ですね。
特にシャリアスの黙認の理由が分からない。
歴史的に考えられるケースとしては、やはり別勢力への対抗馬として育成されたのかって。
そしてそれがまたゴットリープの歴史も背負う一族として、バイバルス家の一代サーガにも発展した感じですか。

司馬遼太郎の記述に「徳川家康の侍医は医師としてのプライドを傷付けずには務まらなかった」というのがありました。
ならばこちらは「バイバルス家の婿は男としてのプライドを傷付けずには務まらなかった」という所でしょうか。

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