ハーレムトライアングル 第六章 時代を決めた男 G |
- 日時: 2022/09/24 21:55
- 名前: 陣
- 「もうケガはいいのか?」
家に入ってきた彼女を凝視する一同。
「はい。とにかくアデライト様が様々な魔法治療師の方々を手配してくださった御蔭で」
「そうか。俺たちは昨日までバーミアだったからな。先にこっちに戻っていたわけか」
「はい。大奥様の御蔭で。しばらくこちらでも療養させて頂きました」
「お別れとなると。取れたわけか。親父の許可が」
「はい。これからはカルデウス様の下で尽くせとの御言葉でした」
軽く浮かぶ苦笑。
「我が愛しの義妹殿が思い切りむくれそうだな。なんで自分の下じゃないんだって」
「は。ここに挨拶に戻る時も散々拗ねられました。きっともう戻ってこないんでしょうとか恩知らずとか薄情者とか言われまして。カルデウス様とカーミラ様が懸命に説き伏せられて何とか」
高らかに響く大笑い。豪快に片膝を立てている新奥方。
「あーっははは。それは全くアデルらしい。と言いたいところだが、実はそれほどアイツを知ってるわけでもない。それでもカーミラ共々、我が異母妹たちをよろしく頼む」
「承知いたしました」
「ところで。今までは会う機会が無かったから、一つ聞きたい」
「なんでしょうか」
「この前の戦で。こいつを止めたというのは。お前か?」
「はい」
一瞬に氷つく場。いや当事者以外の三人。
「おい!」
新夫を無視するように、話を続けるガネーシャ。
「お前が止めていた分だけ、こっちの連中が相当に死んだ。その辺については…どう考えてる?」
「私の考えなど問題ではありません。若奥様のお考えこそがここでの全てです」
「…」
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