トップページ > 過去ログ > 記事閲覧
ハーレムトライアングル  第六章 時代を決めた男 F
日時: 2022/09/27 21:13
名前:

「そういえば」

手分けして作った料理を食べ、酒を飲みながら家の主人に顔を向けるガネーシャ。

「さっきルネとか言ってたが。どういう意味だ?」

顔を赤らめながらそれに応えるオトレーレー。

「ああ。子供の時、あたしがこいつに付けた綽名ですよ。可愛かったんですから。今は憎たらしいけど」

「おい!」

「なるほど。それは分かるな。確かにそんな感じだった憶えがある」

「え。奥方様はその頃のこいつを知ってるんですか?」

そこで首を突っ込むエミヤ。

「あたちも興味あるんなー」

「まあな。後でじっくり説明してやる。が。先に聞きたい事が一つだけある」

「なんでしょうか?」

「おまえ。こいつと最初に口を付けたのはいつだ?」

目をパチクリしながら、酔った頭で必死に考えを巡らす。

「ええと。ずいぶん子供の頃だったから、いつだったか…」

「ヒュー。やるもんやねー」

「ここの連中がゴットリープまで出向いた時の前か後か。そのくらいなら分かるだろう」

「ああ。それなら間違いなく後です。無事に戻ったのを見て、思わず抱き着いちゃった時に」

「ヒュー」

「おいおい」

「ふふふ。ならば私の勝ちだな」

「え。どういう事です?」

「それも説明してやる。後で。ゆっくりと。な?」

悪戯っぽい顔で年下亭主に視線を投げる年上奥様。

「勝手にしろ」

「楽しみやなー」

しばしの他愛のない歓談。その時。

「誰だ!?」

咄嗟に動き、明りを消す四人。同時にそれぞれの武器を構える。

(お楽しみの所、真に申し訳ございません)

「その声は」

警戒しながら、戸を開けるカルデナス。その前に姿を現す眼鏡の女性。

「ロザンナ」

「やはりこちらでしたね。挨拶すべきかすいぶんと迷いましたが…」

「…行くのか」

「ええ。お別れでございます。カルデナス様」

Page: 1 |

Re: ハーレムトライアングル  第六章 時代を決めた男 F ( No.1 )
日時: 2022/09/24 15:04
名前: 鬼末忠次
参照: http://blog.livedoor.jp/harem_series_suki/

ロザンナ、そういう展開になるとは思いもよりませんでした。カルシファーの元に帰るということなんでしょうか。この展開は陣さんならではですね。
Re: ハーレムトライアングル  第六章 時代を決めた男 F ( No.2 )
日時: 2022/09/24 19:22
名前:

敢えてメインヒロインは誰かとなると、むしろロザンナではないかという感じもしますね。

これは自分のオルタンス好きも反映しているかもですが。

名作『フェイク』も少なくとも三人にメインの資格があるというのが面白かったんですよね。

エミヤはわざとサブ専任といった感じですが、こちらはヴェルやイーシャみたいな感じでしょうか。

Page: 1 |